コンビニやドラッグストアで売られているコンドームを眺めていると、「幸福の0.01ミリ」「史上最薄!」など、薄さを売りにしている商品も多いです。
薄いとたしかに感度が高まって、セックスの気持ちよさは増します。…しかし、「そんなに薄くて大丈夫? 破れない?」と、不安に思う人もいるのでは?
安心してください。ちゃんとした使い方をしていれば、コンドームが破れることはそうそうありません。破れるのは往々にして使い方が間違っているときです。
【性の雑学】コンドームは破れない?コンドームの耐久性について
コンドームは18リットルの空気を入れても破れない
まず「コンドームは簡単に破れるものではない」と言い切れるのは、製品として市場に出てくるまでの試験が非常に厳密だからです。
コンドームにはISOという国際的な基準が設けられていて、たとえば耐久性なら、1.0キロパスカルの空気圧力に耐えうるもの。容量はコンドームのサイズにもよりますが、だいたい18リットル以上の空気が入るものと定められています。
「俺のは18リットルよりデカいぞ!」なんて人がいたら、まず人間じゃないですよね。
こういった基準をクリアしたものしか売りだすことができないため、普通に使って破れる製品はまずないのです。
コンドームが破れてしまう場合とは?
「でも…破れたことあるけど?」という人もいるかもしれませんね。では、これだけの耐久性をもちながら破れてしまう原因も説明していきましょう。
保管の仕方が悪い・爪などで傷つけた
これはいかにもありがちな原因のひとつで、使うときではなく、保管の仕方が悪くて傷つけてしまうケースです。
いくら空気の圧力に耐えられても、尖ったもので直に刺激を与えられたらそりゃあ破れます。ワンピースのルフィが斬撃に弱いのと同じですね。ゴムですから。
財布などにしまっていると小銭で傷ついたり、不意に圧力がかかってしまったりということがあるので、コンドームはカバンの内ポケットなどに保管しましょう。
このとき箱のまま保管するか、専用のケースを用意するとほかのものとごっちゃにならず、傷つくリスクも減りますね。
また、装着時に爪を立てて傷つけるのもやってしまいがちなので注意しましょう!
コンドームの使用期限切れ
コンドームには使用期限があって、期限切れのものを使えば破れてしまう可能性も高いです。
「え! 食べ物でもないのに!」と思った人もいるかもしれませんが、輪ゴムを何年も置いていて、経年劣化でダメになったことってありませんか? それと同じで、コンドームにも経年劣化があるのです。
使用期限の基準はメーカーによってさまざまですが、だいたいは5年前後となっています。ただ3~4年など、例外的に短い製品もあるので使う前によくチェックしておきましょう。
多くの場合、食べものの賞味期限と同じような要領で、コンドームの箱に使用期限が記載されています。ただ、箱を開けたあとの袋には記載されていない場合が多いので、「中身だけ残して箱は捨てちゃった…」みたいな場合、注意が必要です。
コンドームのサイズが合っていない・着け方が間違っている
サイズが合っていなかったり、着け方が間違っていたりする場合もコンドームは破れてしまうことがあります。
もっとも膨らむぶんの耐久性はあるので、破れやすくなるのはサイズが大きすぎるコンドームを使った場合です。大きすぎるコンドームを使うと、ゴムがだぶついていることで摩擦を生んでしまい、その摩擦で破れてしまうことがあります。
着け方を間違っている場合もこれと同じで、コンドームがズレれば余計な摩擦が生まれるため、破れるリスクが高くなるのです。
サイズはぴったりのものを選ぶこと。またコンドームの正しい装着方法については以下の動画を参考にしてみてください。
濡れが不十分な状態で挿入した
女性の濡れが不十分な状態で挿入しようとするのも、コンドームが破れてしまう原因になります。
女性の濡れはいわゆる潤滑剤のようなものですから、これが十分でないときに挿入すればゴムが擦れて痛いのはもちろん、その刺激で破れてしまうこともあるのです。
十分に濡れるまで挿入は我慢…それか濡れにくい女性の場合は潤滑剤が多いタイプのコンドームや、別売りの潤滑剤を使うのもありでしょう。
潤滑ゼリー多めのコンドームなら、ジェクス社の「グラマラスバタフライ ジェルリッチ」や、自分で潤滑剤の量を調節できる相模ゴム工業の「Jelly Push」などがおすすめ。
別売りの潤滑剤は「オカモトゼロワン潤滑ゼリー」や「サガミオリジナルゼリー」などが有名どころですね。
油性のローションやハンドクリームなどを使った
ローションを使ったセックスが好きという人もいるでしょう。実は、このとき使うローションの成分もコンドームを破れやすくさせている場合があるんです。
ゴムは油が浸透すると分子結合が分解され、切れてしまう性質をもっています。つまり、油性のローションを使っているとコンドームも破れてしまう場合があるということ。ローションを使う人は、シリコンベースかウォーターベースのものを使うようにしましょう。
またハンドクリームにも油分は含まれているので、ハンドクリームを塗った手でコンドームを触るのも危険です。まさかとは思いますが…ポテチを食べたあとなんかも、そのままコンドームは触らないでくださいね!
雑学まとめ
コンドームは「18リットル以上の空気を入れても大丈夫!」ぐらいの耐久性をもつ製品しか市場に出回っていません。そのため、普通に使っていて破れることはほぼないのです。
破れるのは保管の仕方が悪かったり、正規の使い方をしなかったり…そういった場合のみ。耐久性があるといってもデリケートな医療機器ですから、セックスの際は使い方をしっかり心得ておきましょう。