水族館のイルカショーは、何度見てもワクワクするものだ。合図に合わせて水の中からジャンプ! 大きな輪をくぐったり、何頭ものイルカがそろって飛びはねるように泳ぐ姿に、子供も大人も釘付けになる。
よく訓練されているなぁ~と、感心させられるが、イルカのジャンプするという行動は、水族館のショーのだけに限らない。もともと彼らはジャンプをするものなのだ。
野生のイルカが、海を飛ぶように泳ぐ姿を、テレビの映像などで見たことがないだろうか。どちらかといえば、海の中を泳ぐイルカよりも、何度も何度もジャンプしながら泳ぐ姿のほうが印象が強い気もする。
そこでふと浮かぶ疑問がある…。そもそもなんでジャンプしているのだろう。
というわけで今回の雑学記事では、イルカがジャンプする理由に迫ってみたぞ!
【動物雑学】イルカがジャンプするのはなぜ?
【雑学解説】イルカがジャンプするのにはいくつかの理由がある
イルカはなぜジャンプするのか…。生きていくために必要な行動としてジャンプすることもあれば、「おいっ!」とツッコミたくなるようなものまで、理由は実にさまざまだ!
オスがメスに対してアピールする求愛行動
高くジャンプすればするほど、水に落ちたときに、よりたくさんの泡ができる。メスはオスがどれだけ高くジャンプしたのかを、この泡の多さで判定するという。つまりより活きのいいオスを、ジャンプの高さで品定めしているということだ。
やはりイルカの世界でも、運動神経のいい男はモテるようである。
体をきれいにしている
イルカの体には、コバンザメや寄生虫がよくまとわりつく。また、イルカは1日に何度も新しい皮膚に変わるため、古い皮膚が剥けたあと、表面に残りやすい。人間の体でいう垢のようなものだろうか…。
イルカはジャンプして、これらの邪魔なものを振り落としているのだという。体をきれいに保つことで、より速く泳ぐことができるのだとか。たしかにイルカの体はいつもツルツルだ!
水の抵抗をさけて長い距離を泳ぐため
野生のイルカは、1日に60kmもの距離を泳ぐという。
ジャンプしながら泳ぐのは、水の抵抗を避けてときおり空中を飛びながら泳ぐほうが、長い距離を移動できるからではないか…といわれている。
ジャンプするといかにも疲れそうだが、まさか普通に泳いだほうが疲れるというのか?
ただ遊んでいるだけ
何か意味があるのかと思えば、こんな理由もあったとは…思わず、遊んでるだけかい! とツッコミたくなってしまう。イルカは好奇心旺盛で、遊ぶことが大好きなのだ。
仲間や家族と戯れているだけ…。もしかしたら、これが一番の理由なのかもしれない。なんだか人間っぽくも思えてくる。
こちらは、野生のイルカの豪快なジャンプの瞬間をとらえた映像だ! どこかの水族館で訓練を受けていたのか!? といいたくなるような、見事なジャンプである。
スポンサーリンク
【追加雑学】野生のイルカでも、1年でイルカショーにデビューできる
水族館で産まれたイルカももちろんいるが、ショーで華麗な演技をするイルカたちのほとんどは、もともと野生の個体である。そして驚いたことに、なんと水族館にきてから、たったの1年でショーにデビューできるというではないか!
イルカは知能が高いとはよく聞くが、わずか1年でショーの舞台に立てるとは…。トレーナーさんの努力ももちろんだが、それだけ人に慣れやすい生き物なのだろう。
以下の動画は、イルカの訓練の様子をとらえたものだ。トレーナーさんとの信頼関係がしっかりとできているのがわかる。ショーで豪快にジャンプするイルカもいいが、間近で見るとまた可愛くてたまらない!
雑学まとめ
イルカのジャンプについての雑学、いかがだっただろうか。
水族館のショーでは観客をわくわくさせてくれるイルカのジャンプだが、彼らがジャンプするのは単に訓練されたからではない。なるほど! と思えるいろいろな理由があったのだ。
「遊んでいるだけ」という説には、思わずクスっと笑ってしまったが、わたしが持つイルカの無邪気なイメージには、やっぱりこれが一番ぴったりだ!
海の中に比べれば、水族館のプールはせまい空間である。それでもトレーナーさんや一緒に泳ぐ仲間とのジャンプを、イルカ自身も遊びの一つとして楽しんでくれているなら、彼らは十分幸せなのかもしれない。