私たちは皆、地球のうえに立ち、歩いたり走ったりしている。日頃はその存在に気を留めていないが、地球は、私たちが生きていくうえで必要不可欠なもののひとつだ。
その地球の表面は岩盤の板(プレート)で覆われていて、各々のプレートは、ゆっくりと動いている。
この固い地盤の奥底でプレートが動いているなんて、想像をはるかに超える。しかし、それが現実のものだと認識せざるを得ないときがある。それは地震が起こったときである。
日本は世界でも有数の地震大国なので、地震は身近な存在である。では、他の国ではどうなのだろう? 地球全体では、どのぐらいの頻度で起こっているのだろうか?
今回の雑学では、地球では一年間で何回地震が起きているのかについて、調べてみよう!
【自然雑学】地球では一年間で何回地震が起きている?
【雑学解説】世界の地震回数が発表されている
「えっ! そんなに?」と驚くのも無理はない。145万回のうちの130万回がマグニチュード1~3、このような微小地震までもカウントしているからである。
プレートとプレートがぶつかり合ったり、片方のプレートが、もう片方のプレートの下に潜り込んだりすることで引き起こされる地震。
その地震をカウントしているのは、USGSと呼ばれるアメリカ地質調査所である。
USGSによると、平均地震発生回数は以下の通りだ。このデータは、1900年以降の観測に基づくものである。
マグニチュード | 地震の大きさ | 年平均発生回数(回) |
8以上 | 巨大地震 | 1 |
7~7.9 | 大地震 | 15 |
6~6.9 | 中地震 | 134 |
5~5.9 | 中地震 | 1,319 |
4~4.9 | 小地震 | 13,000 |
3~3.9 | 小地震 | 130,000 |
2~2.9 | 微小地震 | 1,300,000 |
合計(回) | 1,444,469 |
とはいえ、マグニチュード8以上は一年間に平均1回。大地震にあたるマグニチュード7~7.9は、平均15回も世界のどこかで発生していることになる。
また、マグニチュードとは、地震が発するエネルギーそのものを表す「ものさし」のようなもの。ある大きさの地震が起きたときに、私たちが感じる揺れの強さである「震度」とは違うものである。
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【追加雑学①】地震の10%が日本で起きている!
世界で発生している地震回数は分かったが、日本ではどうなのだろう? 日本は本当に地震大国なのか?
下の表は、気象庁の日本および周辺の地震回数のデータである。このデータは、1996年~2005年の気象庁の震源データをもとに算出されたものだ。
マグニチュード | 地震の大きさ | 年平均発生回数(回) |
8以上 | 巨大地震 | 0.1 |
7~7.9 | 大地震 | 2 |
6~6.9 | 中地震 | 17 |
5~5.9 | 中地震 | 123 |
4~4.9 | 小地震 | 895 |
3~3.9 | 小地震 | 4,073 |
合計(回) | 5,110.1 |
マグニチュード5以上、いわゆる中地震以上の地震に絞ると、世界(1469回)の約10%(142.1回)が日本で発生していることになる。
マグニチュード5以上の地震は、建物に被害をおよぼす可能性がある震度。ということは、やはり日本が地震大国であることは間違いないし、この国で暮らすうえで、地震と無縁でいることはできないということだ。
【追加雑学②】世界で一番大きな地震が起きたのはどこ?
たしかに、東日本大震災や熊本地震など、日本に多大な被害をおよぼした大地震の爪痕(つめあと)は、今現在も残っている。ちなみに、東日本大震災のマグニチュードは9.0で、1900年以降日本で起きた地震の中では、規模が一番大きい。
では、世界で一番大きな地震が起きたのはどこだろう?
1900年以降では、1960年5月22日に南米チリで発生したマグニチュード9.5の地震である。この地震の震源域の長さは1,000km。津波が丸一日かけて日本に到着し、大きな被害をもたらしたようだ。
雑学まとめ
地震についての雑学をご紹介してきたが、いかがだっただろうか。
世界で起きている地震の多さに驚くとともに、私たちは動くプレートの上に住んでいるという現実に、改めて向き合えたのではないだろうか。
何気なく無事に過ごすことのできる時間が、とても愛おしく思うのは筆者だけではないだろう。