今となっては、男性も女性もオリンピックに出場できるのが当たり前となっている。しかし、女性がオリンピックに出場できるようになったのは、パリで開催された第2回オリンピックの年からである。
このパリオリンピックにて、女性選手初の金メダリストが誕生した。いったいどんな競技で金メダルを勝ち取ったのだろうか?
今回は、そんな雑学を紹介しよう。
【オリンピック雑学】初の女性金メダリストが誕生したのは五輪第2回大会
【雑学解説】第2回パリオリンピックの数少ない女性選手の優勝者
パリでの第2回オリンピックで、初めて女性選手の参加が認められた。しかし、全選手997人のうち、女性選手はたったの22人! この22人の中に、のちに女性初の優勝者となるシャーロット・クーパーがいた。
シャーロットはオリンピック以外では、テニス四大国際大会の1つ・ウィンブルドン選手権でも4度優勝した経験をもっている。かなり強くて優秀なテニスプレイヤーだ。
第2回オリンピックでは、テニス女子シングルスと混合ダブルスに出場。そのどちらにも優勝し、金メダルを獲得している。このうち、女子シングルスでの金メダルが、女性選手として初めての金メダリストとなっているのだ。
第2回オリンピック以降の出場はないものの、その後も彼女はテニスを続け、ウィンブルドンで5回目の優勝を果たしている。
かなりの実力者だったので、第2回以降も活躍していれば、さらに注目や名声が集まっていたと思うのだが…そう思うのは私だけだろうか。
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【追加雑学】当初は少なすぎたオリンピックの女性の競技種目
さて、女性選手が参加し始めたころのオリンピックについて、1つトリビアを紹介しよう。
初の女性金メダリストであるシャーロットが参加した第2回オリンピック。そこで女性が参加できた種目は、あまりにも少なすぎた。
なんと、第2回オリンピックで女性が参加できた種目は、なんとたったの2つ! シャーロットが参加していたテニスと、ゴルフだけだったのだ。
セントルイスで行われた第3回オリンピックでは、ゴルフが消えてアーチェリーが加わる。次にロンドンで行われた第4回オリンピックでは、アーチェリー・フィギュアスケート・テニスが参加種目となる。
さらにストックホルムで開催された第5回オリンピックでは、ダイビング・水泳・テニスが参加種目となっていた。
実は女性が参加できる種目には、ある選定基準がある。それは「女性らしいスポーツであるかどうか」というもの。種目を選ぶのは男性。男性から見て、これは女性らしいスポーツかどうかが判断されていたのだ。
当時、女性の地位がまだまだ低かったことが伺えられる。しかし、時が経つほどに女性の地位が向上し、今では女性が参加できる種目がうんと増えた。これからも、活躍の場が増えた女性選手たちには頑張ってほしい。
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雑学まとめ
女性が初めて参加できるようになった第2回オリンピック。そこでのテニス女子シングルスにて、シャーロット・クーパーが女性で初めての金メダリストとなったという雑学をご紹介した。
女性の歴史としても、オリンピックの歴史としても、大きな出来事である。
当初は2つしかなかったオリンピックの女性参加種目。しかし、参加できる種目の幅が広がった今、女性選手のますますの活躍が期待できるようになっている。次のメダリストは、どのような人なのだろうか? 今から楽しみだ。