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原作者は大爆笑!"北斗の拳"はもともとギャグ漫画として描かれた|サブカル雑学

北斗の拳はギャグ漫画だったという雑学

1983年から88年まで、『週刊少年ジャンプ』で連載されていた人気漫画『北斗の拳』。20世紀末に最終戦争が行われ、秩序が崩壊した世界を舞台にした物語である。

伝説の暗殺拳北斗神拳の伝承者・ケンシロウの活躍を描いたハードボイルドなストーリーは、海外にもファンが多く、累計発行部数・1億部を超える大ヒット作品となった。

そんな北斗の拳だが、本当はギャグ漫画のつもりで描かれたものだということをご存知だろうか。…北斗の拳がギャグ漫画だって!?

たしかにケンシロウが敵キャラに向かっていう皮肉にクスっとさせられることはあるが、さすがにあのシリアスな物語がギャグ漫画とは考えにくい…。以下よりそんな北斗の拳の雑学に迫っていくぞ!

【サブカル雑学】北斗の拳はギャグ漫画だった?

北斗の拳はギャグ漫画のつまりで描かれ、原作者は大笑いしながらその構想を練った。

【雑学解説】北斗の拳の原作者はギャグ漫画のつもりで展開を考えていた

北斗の拳は伝説の北斗神拳を使う主人公・ケンシロウを描いたバトル漫画だ。社会秩序が崩壊した世界は無法者が幅を利かせており、略奪が横行している。

この作品の時代設定が世紀末だったこともあり、似た設定の作品が出ると「北斗の拳を彷彿とさせる」などといわれることも多い。こういったことからも、北斗の拳が世間に与えた影響の大きさがわかる。

また北斗の拳の悪役が「ヒャッハー!」と叫んだことから、似たような悪役は「ヒャッハー」と呼ばれるようなこともある…。そもそもそれは名前ではないのだが…印象に残るセリフなのは確かだ。

ケンシロウは北斗神拳を使い無法者を倒していくが、悪役は秘孔を突かれると頭が爆発して死んでいく。

ストーリーはかなりシリアスで人が死ぬ描写も残酷だが、見ようによっては滑稽なシーンも多い。そのせいで、北斗の拳はギャグ漫画ではないかと、しばしば冗談交じりにいわれることがある。

いやいや、ちょっと描写が過激なだけで、ギャグ漫画はいい過ぎだろう…などと思っていたが、実は原作者の武論尊(ぶろんそん)は、北斗の拳がギャグ漫画であることを認めてしまっているのだ!

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秘孔で敵が死ぬ展開はギャグ

北斗神拳は人間の秘孔を利用して戦う拳法である。秘孔とはいってしまえばツボのこと…となれば原作者も構想にあたって、ツボについて勉強することは必至だったのではないか、などと思わされる。

しかしなんと北斗の拳は、資料として鍼(はり)のツボの本を1冊読んだだけで制作されたという。秘孔の名前も、適当に難しそうな漢字を繋げただけだ。…ま、まあ、架空の暗殺拳なのだから、そこまで細かい設定をしなくても問題はないだろう…。

しかし設定が適当だったのは、「架空の暗殺拳だから」などという理由ではなかった。ギャグ漫画のつもりで描いたから、適当だったのだ。なんでも武論尊は、秘孔をつかれた敵の頭が爆発して死ぬ展開を、笑いながら考えていたらしい。

いや、確かに面白いのだが…。

ちなみに武論尊は、北斗の拳がギャグ漫画だということを、原画の原哲夫には一切伝えていない。しかしこれについても、「原哲夫もギャグ漫画のつもりで描いているだろう」とコメントしているのだ。

またまた「そんなに適当でいいの!?」と思わされる逸話だが、原哲夫本人も、自分はギャグ漫画家だと発言したことがあるという…。あのストーリーでギャグ漫画だと伝わっていたというのか…?

明らかに不自然な展開が多い

ギャグ漫画だといわれてから北斗の拳の展開を見直してみると、明らかにおかしなシーンが多いことにも気付かされる。

たとえば、ケンシロウが「お前のようなババアがいるか」という、ファンの間では有名なセリフをいった際のエピソードを例に挙げてみよう。

これは悪党が老婆のフリをしてケンシロウに近づいたときのセリフだが、この男は身長が190cm近くある。おばあさんなのに、拳法家のケンシロウよりかなり大きいのだ。

…これを不自然に思わないほうがおかしい。ちなみにこの大男の名前は、「コビト」という設定である。名前からして明らかにウケを狙いにきているではないか!

ちなみに北斗の拳の前日譚に当たる『蒼天の拳』では、巨漢の殺し屋が看護婦に変装して登場するそっくりな展開がある。その際は主人公の拳志郎に「そんな看護婦いるか! ボケ!」と突っ込まれており、本家のセルフオマージュとなっている。

今回は特に有名なものを紹介したが、北斗の拳では、このような滑稽なシーンが頻繁に描かれている。それはギャグ漫画を意図して描かれているからに他ならないのだ。

【追加トリビア①】北斗の拳のゲームでトキがとんでもないことに

北斗の拳でネタとして扱われることが多い技に、有情破顔拳(うじょうはがんけん)というものがある。ケンシロウの兄であるトキが使用する技だ。

技の内容は、放った闘気に触れた相手が破裂して死ぬという、いつも通りの北斗神拳だが、相手は痛みを感じず快楽の中で死ぬため、情の有る技ということになっている。破裂して死ぬ姿はとても安らかには見えないのだが…。

原作の描写だけでもネタ要素満載だが、今回特筆すべきと思ったのはゲーム版の有情破顔拳だ。

2005年に登場したアーケード版格闘ゲーム・『北斗の拳』では、有情破顔拳を使うとあぐらをかいたトキの体が浮き上がる。トキはそのまま左右にビームを放ち、当たると一撃でKOというぶっ壊れ技になっているのだ!

隙は大きいが非常に強力で、ゲームでKOされるキャラの半数はこの技の被害者とまでいわれる。ちなみにこのゲームのトキは、有情破顔拳がなくても異常に強い。そのため、一時使用が禁止されたゲームセンターもあったという…。

そりゃあギャグ漫画を格ゲーにしてしまえば、強すぎる技も出てくるはずである。

その後ゲーム自体の研究が進み、トキも初期の頃ほど強くはなくなったが、現在でも最強キャラであることに変わりはない。

以下にトキを操作したプレイ動画を紹介しておこう。このゲームは宙に浮いた相手に延々と攻撃を加えるコンボが存在し、一度それが決まれば勝負ありなのだ。

まるで、バスケのドリブルをしているように見えることから、この技はファンから「ドリブル」や「バスケ」などの異名で呼ばれる。ちなみにトキだけでなく全てのキャラでドリブルは可能だ。

圧倒的な強さを表現しているとも、ある意味ギャグとも捉えられるあたり、実に北斗の拳らしいゲームといえるかもしれない。

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スキップすると名言が恐ろしいことに

トキは本来人格者であり、「命は投げ捨てるものではない」という名ゼリフをもっている。しかしゲームではその発言を途中でスキップして、「命は投げ捨てるもの」にしてしまうのが、プレイヤーの間でお決まりの流れとなっているのだ。

本来は命の尊さを訴える言葉なのだが…ゲーム内では、トキの恐ろしさを表す迷言と化してしまっている。ギャグ漫画として描かれた作者の意向は、ファンに着々と受け継がれつつあるといえるだろう…。

北斗無双で北斗有情ローリングバスターライフルが炸裂

北斗の拳と無双シリーズのコラボとして2010年に発売された『北斗無双』では、トキの必殺技として有情破顔拳の上位技・有情鴻翔波(うじょうこうしょうは)が登場する。

その様相は、宙に浮いて極太のビームを放ちながら回転するというもので、無差別に敵を一掃する凶悪な技だ。もはや何が有情なのかわからないうえに、味方がいても問答無用で殺してしまう。

さらにその姿が『新機動戦記ガンダムW』に登場する「ウイングガンダムゼロ」の技・「ローリングバスターライフル」に似ているため、「北斗有情ローリングバスターライフル」などとファンから命名される始末である。

以下の動画にて、5:40~ゲーム内の有情鴻翔波の様子を見ることができる。

これだけならただのネタなのだが、同じ無双シリーズの『ガンダム無双』では、ウィングガンダムゼロが同じモーションでローリングバスターライフルを使う。つまり、トキの有情鴻翔波は、アニメーションの使い回し疑惑があるのだ。

いくらなんでも、どうしてガンダムの動きを人間にさせようと思った? …そうか…ギャグ漫画だからか…。

ちなみに北斗無双は原作者の武論尊が監修に携わった。北斗無双のトキはバイクで人をひき殺すこともでき、完全に人格者のイメージは崩壊している…今さらではあるが。原作者としても、ウケを狙うにはかっこうのキャラクターだったのだろう。

トリビアまとめ

北斗の拳の雑学を紹介させてもらった。最近は北斗の拳を題材にしたギャグ漫画も増えているが、本編がギャグ漫画として扱われることはやはり少ない。しかし原作者としては大真面目に、ギャグ漫画として描いた物語だったのだ。

とはいえ、シリアスでハードボイルドな世界観がウケてヒットした作品だ。作者と読者の捉え方の違いが人気を呼んだともいえる。ただのギャグ漫画だったら、ここまで人気が出ることもなかったのでは…?

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