天気のよい日には布団を干して、ふっかふかの状態にしてから眠りたい。そう考えるのは、筆者だけではないだろう。誰だって湿った布団よりふかふかの温かい布団で気持ちよく眠りたい。
筆者は、日の当たるベランダで布団を干す作業が、重労働ではあるが嫌いではない。それは、干したあとの布団でだけ嗅ぐことのできるあのニオイと、湿気のなくなったさらっとした感触が好きだからなのだが…。たまに布団を干した日に疑問に思うことがあるので、みなさんにも聞いてもらいたい。
布団を干したあとにするあのニオイはなんなのかである! あのニオイがするのは、布団を干したときだけ。どうして洗濯物は干してもあのニオイがしないのに、布団からだけあのニオイがするのだろう?
…今回の雑学では、前から気になっていたこの疑問を解決すべく、あのニオイについて調べてみることにした!
【生活雑学】布団を干したあとのニオイの正体とは?
【雑学解説】布団を干したあとのニオイの原因は「汗や皮脂」が分解されたもの!
筆者は、以前このような話を聞いたことがある。「布団を干したあとにするニオイは、ダニの死骸のニオイらしい」と。
その話を聞いたときには、布団にはダニがいっぱいいる、というのは理解できるが、ダニの死骸にニオイなんてあるわけないじゃないか! なんて思っていた。
この話を詳しく調べてみると、ダニの死骸のニオイ説はデマである、ということがわかった。これは、まだあのいいニオイの正体を完全につかめていないときに出てきたうわさ話で、現在ではその正体は解明されているという。
…あのニオイの正体はズバリ、わたしたちの「汗・脂肪・皮脂」なのである! もっと詳細にいえば、汗や皮脂などの成分が太陽光に当たることで分解され、あのニオイになっているのだ。
太陽の光自体にはなんのニオイもないのだが、わたしたちがひと晩眠った布団には「汗・皮脂・脂肪」が大量に付着している。その布団を太陽光によって温めると、水分が蒸発して分解されていく。
汗や皮脂などは、分解されると「アルコールや脂肪酸」となる。これは揮発性(きはつせい)があるので、しばらくすると消えてしまう。(揮発性=水分が蒸発しやすい性質のこと)
なるほど。干した直後だけいいニオイがするのは、こういうことだったのか! そして、外で干した洗濯物からあのニオイがしないのは、洗剤で洗って汚れを落としているからだったのだ。
【追加雑学①】干した布団のニオイは癒やし効果がある
さて、あのニオイの正体がわかったところで、もうひとつあのニオイについての新たな事実が判明したのでご紹介しよう。…実はあのニオイには「癒やし効果」があるという。
「布団を干した日の夜は、いつもよりぐっすり眠れる気がする」そんなふうに感じたことはないだろうか。
なんと、太陽によって分解された汗や皮脂のあのニオイを嗅ぐと、アルファ波が出て脳がリラックス状態になるのだとか。アロマテラピーのような効果によってわたしたちは知らず知らずのうちに布団に癒されていたのだ!
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【追加雑学②】正しい布団の干し方で、太陽パワーを最大限利用しよう!
あのニオイを最大限に味わい、リラックスして眠るためにも、正しい布団の干し方も知っておきたいところだ。布団を干す際の注意したいポイントをいくつかお伝えしよう!
- 布団を干す時間帯として適しているのは、湿度の低い午前10時~午後3時ごろ。
- 太陽にあてておくのは実は片面1時間でよい。両面で2時間も干せば十分である
- ふとんたたきなどで、布団を強く叩かないこと! 叩くと布団生地が傷むおそれがある。
片面1時間でよいなんて…なんとなく長時間干した方がいい気がして午後まで干していた筆者はびっくりである。
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【追加雑学③】使わない布団は、こうやって保管しておけばいつでもフカフカ!
こうして干し終わったフカフカの布団。しっかり保管していれば、いつでも快適に眠れる。布団の保管のポイントについても、お伝えしておこう!
- 布団は湿度の低い場所に保管すること。
- しまうときは敷き布団などの重いものは下、掛け布団などの軽いものは上にすること。
- お客さん用のたまにしか使用しないものなどは、しっかり干してから保管するとよい。使わなくてもたまに干すようにするとさらにグッド!
- スノコや押し入れ用の除湿シート、ダニ防止には防虫剤を使用するのもおすすめ!
雑学まとめ
あのニオイがまさか自分の汗が分解されたものだったとは…!「汗」っていうのが若干引っかかるが、いいニオイなんだし…まあいっか!!
夏用の掛け布団や冬用の厚い布団など、筆者も布団の保管法はこれでいいのかと迷っていたところがあるので、今回の雑学で知ったことはこれから役に立ちそうだ!
人が生きているあいだにいったいどれほど布団に寝ているのかはわからないが、布団とは長いお付き合いをしないといけない…。しっかり覚えておこう!
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