みんな大好きゴールデンウィーク。もはや一般名詞として浸透している「ゴールデンウィーク」という言葉、一部メディアでは使われていないことを知っているだろうか?
実は、NHKでは「ゴールデンウィーク」のことを別の言葉で表すことになっている。というのも、「ゴールデンウィーク」という言葉は和製英語だから使えないという理由があるかららしい。
その他にも、NHKが「ゴールデンウィーク」といわない理由はいくつかある。
今回は、そんな「ゴールデンウィーク」に関する、知ってると誰かに教えたくなる雑学を紹介していこう。
【生活雑学】ゴールデンウィークは和製英語でNHKでは使わない
【雑学解説】字数的にも使われない「ゴールデンウィーク」
NHKでは、基本的に「ゴールデンウィーク」を「大型連休」ということを徹底している。NHKでゴールデンウィークに関するニュースを見る際、意識して見てみてほしい。もはや放送禁止用語のように「ゴールデンウィーク」という言葉が出ない。
そもそも「ゴールデンウィーク」というのは、映画業界が作った和製英語だ。NHKの放送方針の中に、「外来語やカタカナ語を極力使わず、正しい日本語で放送する」というものがある。「ゴールデンウィーク」という言葉は、NHKの方針に合わないのだ。
また、「ゴールデンウィーク」というのは、文字数が多い。数えてみると、9文字もある。これを字幕テロップに入れたら、他にも入れたい情報が入らなくなってしまう。
「大型連休」という言葉にすれば、文字数は4文字で収まる。そういった制作側の都合でも「ゴールデンウィーク」という言葉は使われないのだ。
このほかにも、「ゴールデンウィークなのに1週間以上も休日があるから」という理由もある。「ウィーク」というのは「1週間=7日」のことだ。しかし、ゴールデンウィークは10日間など、7日以上の休みが続くこともある。
「本来の意味にそぐわない」ということから見ても、「ゴールデンウィーク」という言葉は、都合が悪いのだ。
NHKが「ゴールデンウィーク」という言葉を使わないのは、他にも考えられる理由がいくつかある。和製英語以外の理由も解説していこう。
【追加雑学①】商業用語だから使わないという説
先ほどのところで少し解説したが、「ゴールデンウィーク」という言葉は、もともと映画業界が「連休が続くゴールデンウィークに映画を見に行こう」という意味で作った言葉だ。
NHKは民法とは違い、受信料をもらって運営している放送局である。そのため、特定の企業を応援するような表現を避けるようにしている。
そのため、「映画業界が作った宣伝文句を使うのはいかがなものか」ということになり、「ゴールデンウィーク」という言葉を使わないようにしたという説だ。
もしかしたら、今では「ゴールデンウィーク=映画」と思う人は少ないかもしれない。私もその1人だ。しかし、「ゴールデンウィーク」という言葉ができた当時を考えると、基本的に中立の立場をとるNHKは気を使わなければならなかったのだろう。
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【追加雑学②】連休じゃない人を考慮して使わないという説
ゴールデンウィークは連休続きだが、休める人がいるのなら、休めない人もいる。
NHKは過去に、オイルショックがあった時代、「不景気で休んでいられないのに、何がゴールデンなんだ!」と苦情の電話がかかってきたことがあった。
様々な境遇の人がいる中、「ゴールデンウィーク」という表記に嫌悪感を示す人もいる。こういった理由から、考慮したうえで「大型連休」という言葉に言い換えているという説もあるのだ。
「大型連休」に言い換えたとしても、休める人と休めない人が出てくるという事実は変わらないと思うのだが…。世の中にはいろんな人がいるが、使う言葉に気を配るのは大変なことだと思う。
【追加雑学③】ついポロっとNHKで「ゴールデンウィーク」を口にした人がいた
様々な理由があって、「ゴールデンウィーク」を「大型連休」と言い換えているNHK。しかし、実は過去についポロっと「ゴールデンウィーク」と口にしてしまったNHKアナウンサーがいた。
2015年4月24日、21時から放送される「ニュースウォッチ9」という番組で、その事件は起こった。
話題は新潟県で行われるチューリップフェスティバルのことだった。お天気キャスターが「このフェスティバルは5月6日まで行われています」と紹介した後、別のキャスターが「ゴールデンウィークのあいだ、楽しめるということですね」と言ったのだ!
もう1度いうが、これが放送された番組はNHKの番組である。本来「大型連休」と言うべきところに、ついポロっと「ゴールデンウィーク」と言ってしまったのだ!
すかさずそのキャスターの隣にいた女性キャスターが「そうですね、大型連休のあいだですね」とフォローし、一応事なきを得た。
ある意味NHKの歴史を揺るがす出来事だっただろう。なんとかフォローが入ったものの、NHKが「ゴールデンウィーク」を避けていることを知っている人は、「あ、ついに言っちゃった…!」と思ったかもしれない。
雑学まとめ
「ゴールデンウィーク」にまつわる雑学をご紹介してきたが、いかがだっただろうか。NHKが「ゴールデンウィーク」をわざわざ「大型連休」と言い換えるのは、さまざまな大人の事情があったのだ。
私は、「字数が多いから使われない」という理由に、とても納得した。アナウンサーがニュースを読み上げる際に、ニュースを要約した字幕テロップが出てくる。たしかに「ゴールデンウィーク」は、字数的に邪魔になるなと思った。
「大型連休」でも意味は通るし、他にも入れたい情報を字幕の中に入れることができる。NHKはなかなかうまい言葉を考えたものだ。
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