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4大タブーのひとつ!仏教の聖地"高野山"では猫が立入禁止だった

雑学カンパニー編集部

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かつて高野山では猫の飼育ができなかったという雑学

高野山

和歌山県北部に「高野山」はある。「高野山」というと山の名前と思いがちだが、実は「高野山」は1,000m級の山々に囲まれた盆地状の平地を指す言葉だ。そして、そこには真言宗の総本山である金剛峯寺(こんごうぶじ)がある。

金剛峯寺以外にも大本山宝寿院(ほうじゅいん)ほか子院が117もあり、高野山全体がお寺といっても過言ではないだろう

816年に空海によって開かれて以来、日本仏教の聖地とされている高野山。聖地であるがゆえに、かつては女性の立ち入りが厳しく禁止されていた

そして、同時に立ち入りを禁止されていたのが猫だというのである。修行の妨げになるであろう女性を立ち入り禁止にするのはわかるが、なぜ猫の立ち入りも禁止されてしまったのか。気になったので、今回はこの雑学について調べてみた。

【動物雑学】かつて高野山では猫の飼育ができなかった

ライオンくん
なんで聖地に猫が入れないんだ?そんなの差別だぜ?!
ウサギちゃん
ちょっと落ち着いてよライオンくん。猫みんなが高野山に入ることができなかったわけじゃないんだよ。『犬以外の動物を飼育すること』が禁止されていたんだ。

【雑学解説】猫だけじゃなかった!犬以外の動物飼育は高野山4つのタブーの1つ

犬以外の飼育は高野山4つのタブーの1つについてのトリビア

調べてみると、猫の立ち入りが禁止されていたわけではなかった。野良猫だってたくさんいただろう、全ての猫を入れないようにするのは無理である。禁止されていたのは猫の「飼育」だった

なんと、かつての高野山では、動物の飼育が原則禁止とされていたのだ。猫の飼育が特別禁止されていたわけではなく、飼育できる唯一の動物が犬だったということのようである。

高野山には4つのタブーがあった。それが「女性の立ち入り・肉や魚の持ち込み・動物の飼育・大きな物音」の4つである。

どれも、高野山が聖地であるがゆえに禁止されたものと思われる。たしかに、女性がにぎやかにバーベキューしていたり、馬や鶏が騒いでいたりする場所で修行をするのは難しいだろう。

動物の飼育が禁止されている中で犬がOKだったのは、空海が寺院を建てる場所を探していたときに導いてくれたのが2匹の犬であったという話が残っているためだそう。

ウサギちゃん
ちなみにこの2匹の犬は、黒と白の紀州犬といわれているんだ。

現在はもちろん女性も猫も立ち入りができるようになっているので、女性も猫もぜひ行ってみてほしい。こちらは高野山について解説してくれている動画だ。

ライオンくん
秋の紅葉の高野山、特にきれいだな…。行ってみたいぜ!

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【追加雑学①】高野豆腐は高野山発祥

高野豆腐という食べ物をご存知だろうか。きめ細かなスポンジのようで噛むと煮汁がじゅわっとでてくるあれである。高野豆腐はその名の通り、高野山の僧が創り出したものといわれている

高野豆腐は、凍らせた豆腐を日陰で凍らせたまま数日保存し、その後脱水してから乾燥させて作られる。乾物の一種であるため日持ちするし、調理法によってはお肉のような食感も得られるので精進料理の強い味方であろう。

似たような食べ物として、信州や東北地方などで作られる凍み豆腐(しみどうふ)がある。こちらは、薄切りにした豆腐を藁などで編んで軒先に吊るし、夜は凍らせ、日中は日に当てて溶かすことを繰り返して作られる。

ウサギちゃん
一説では、凍み豆腐は伊達政宗が考案したっていう説もあるんだよ。生ものの豆腐も乾燥させれば日持ちする食料になるから、戦いの時の食糧にはうってつけだよね。

高野豆腐と凍み豆腐は似て非なるものだが、実は現在では凍り豆腐(こおりどうふ)という名称で統一されている。製法は高野豆腐方式ということなので、凍み豆腐が高野豆腐に吸収合併された形といえよう。

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【追加雑学②】高級コーヒー「コピ・ルアク」は猫のフンからとれる

高級コーヒー「コピ・ルアク」は猫のフンからとれるというトリビア

猫について調べていると驚くべきことをみつけた! インドネシアの島々で作られている「コピ・ルアク」というコーヒーはご存知だろうか。コピはインドネシア語でコーヒー、ルアクはマレージャコウネコのことだ。

コーヒーとジャコウネコに何の関係があるのかと不思議に思う方も多いだろう。コピ・ルアクは、なんとジャコウネコのフンから採れる未消化のコーヒー豆を集めたものなのだ

ライオンくん
はぁ?何?人間って特殊性癖を持っているヤツ多いのか?
ウサギちゃん
ライオンくん、ちょっと考えが飛躍しすぎだよ…。まぁでも人間の食に対する飽くなき好奇心には驚いてしまうよね。

はっきり言って、理解が追いつかない。フンの中から集めたコーヒーを飲もうなんて思った最初の人間は、一体何を考えていたのだろうか。

コーヒーは、コーヒーノキという樹木になる果実の種子である。ジャコウネコは基本的に肉食だが、まれにコーヒーノキの果実を食べるのだそうだ

果実は消化されて栄養となるが、種子はそのままフンにでてくる。それを集めてよく洗い、焙煎したものがコピ・ルアクというわけだ。

製造過程の特殊さから、コピ・ルアクは希少性が非常に高い。そのため、一般的なコーヒー豆の10~15倍程度の値段で取引されることが多いようだ

話のタネに一度飲んでみてもいいかもしれないが、飲むときにはジャコウネコのことは考えないようにした方がよさそうである。

ウサギちゃん
日本のカフェでもコピ・アルクが飲めるところはあるみたい。安いところでは1000円代で飲めるみたいだけど、中には1杯8000円のところもあるらしいよ。

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雑学まとめ

4大タブーのひとつ!仏教の聖地"高野山"では猫が立入禁止だったという雑学まとめ

今回の雑学では、高野山の修行僧は猫を飼うことができなかったことがわかった。修行中に猫をかわいがる余裕はないのかもしれない。

動物を飼育するということは、その生命を預かるということでもある。そのように考えると、動物の飼育そのものが傲慢なのかもしれないと思わされる。

また、豆腐のポテンシャルはすごい。油揚げもそうだが、揚げたり凍らせたりするだけで姿かたちが変わりすぎである。外国人に教えたら「アメイジング!」となるに違いない。

一方、コピ・ルアクに関しては、インドネシア人の根性に脱帽である。そういう好奇心の強い人たちによって、多種多様な飲食物が発見されてきたのだろう。

以上が私が調べた高野山と猫にまつわる雑学である。

ライオンくん
いやぁ、でもオレたちネコ科の動物・ジャコウネコのフンから取ったコーヒー豆がクソ高いなんてな…。
ウサギちゃん
ライオンくん、今のギャグはいただけないな…。ところで、インドネシアでお土産として売られているものの中には混ぜ物入りのコピ・ルアクもあるみたいだから、購入するときには気を付けてね。

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