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みりんは江戸時代、お酒として飲まれていた。種類と違いは?

雑学カンパニー編集部

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みりんは江戸時代、高級酒だったに関する雑学

日本を代表する有名な調味料のひとつである、みりん。あなたの家庭にもきっと置いてあることだろう。和食の煮物・うどんの出汁・肉じゃがなどのあらゆる料理で活躍している。

しかし、みりんは江戸時代には調味料としてではなくお酒として飲まれていたという。それも、高級なお酒として扱われていたのだ…!

今回の雑学ではみりんの歴史に加え、江戸時代のみりんについてご紹介していこう。

【食べ物雑学】みりんは江戸時代、お酒として飲まれていた

みりんは江戸時代お酒として飲まれていたという雑学

ガリガリさん
みりんって、江戸時代には甘口の高級酒として庶民から親しまれてたんだぜ。

ぷよぷよくん
え?そうなの?ボク、みりんはさすがに飲んだことないや…

【雑学解説】みりんは江戸の女性に人気のお酒

みりんは糖分が高く甘みがあるため、女性からの支持が大きかったようだ。

たしかに現在でも「カルーアミルク」や「カシスオレンジ」などの甘いお酒は女性から絶大な人気を誇っている。昔から女性は甘い飲みものが好きなのだ。

ぷよぷよくん
ボクも好きだよ、甘いお酒。カルーアミルクにガムシロップ2個追加するんだ…うふふ…
ガリガリさん
想像するだけで歯が痛くなってきた…

江戸時代の初期、みりんは夏ではバテ予防・冬では寝酒として嗜まれていた。ただ、当時のみりんは現在よりも味が薄かったようである。

それはなぜか? みりんの甘さの秘密は、米のでんぷんを糖に変える麹(こうじ)にある。しかし、当時の麹を作る技術は現在よりも発達していなかったため、味をより引き出すことが出来なかった。

それでも当時、お酒として飲まれていたことは間違いない。

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【追加雑学①】みりんの誕生は?

みりんの誕生に関する雑学みりんが江戸時代、お酒として飲まれていることはわかった。だがみりんはどのようにして、生まれたのだろう? 諸説あるようだが、ここでは有力な2つの説を紹介する。

戦国時代に中国から日本へ伝わった

まず1つ目の説は、みりんは戦国時代(16世紀中ごろ)に中国から日本へ伝わったという説。

これは中国の歴史書の中に、「密淋(ミイリン)」と呼ばれる甘いお酒のことが記されていることに由来する。ここでの「淋」という言葉の意味は「したたる」で、蜜がしたたるほど甘いという意味になるらしい。

お酒の腐敗を防ぐために作られた

そして2つ目の説は、日本に古くから存在した錬酒・白酒と呼ばれる甘いお酒の腐敗を防ぐために、焼酎を加えて作られたという説である。

たまたま美味しく出来てしまったみたいな感じだったのだろうか。

ぷよぷよくん
どっちの説が本当かは分からないけど、現代まで甘いみりんを受け継いでくれた先人たちには感謝だねぇ。

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【追加雑学②】みりんの種類と違いは?

現在では調味料として必要不可欠な存在であるみりんだが、スーパーなどに置いてあるみりんの名称のところを見てみると、「本みりん」・「みりんタイプ調味料」・「みりん風調味料」の3種類あることに気づくはずだ。

この違いは一体何なのだろうか。

以下に「本みりん」と「みりんタイプ調味料」と「みりん風調味料」についての特徴を記載した。

本みりん

原材料にもち米・米麹醸造アルコール糖類などが使用されており、アルコール度数は高く、約14%。糖分は約40%である。またビールやウイスキーなどのようなアルコール飲料と同じように、酒税がかけられる。

ガリガリさん
お酒扱いだから、未成年は本みりんを買えないぜ。

本みりんはアルコールを多く含むので肉や魚の臭みを消したり、煮崩れを防ぐことに使える。

みりんタイプ調味料

本みりんと同じ醸造調味料であるが、塩分が多く含まれており飲用できないため酒税がかからない。アルコール分は約8%である。

塩が多く含まれるため味付けにも使える。(ただしいれすぎるとしょっぱくなるので注意!)

みりん風調味料

糖類が主原料である。そして、アルコール度数は1%未満と低く、甘味調味料と呼ばれる分類。糖分は本みりんと比較して高く、55%以上にもなる。

みりん風調味料は、アルコールが1%未満で甘みが強いため、テリやツヤを出すのに適している。

ぷよぷよくん
みりん風調味料で照り焼き作ったら美味しそうだなぁ…じゅるり…

以上比較してみると、本みりんはアルコール度数が高く、みりん風調味料は糖分が高いということが分かった。そしてみりんタイプ調味料はその2つの間に位置する存在といったところであろうか。

江戸時代に飲まれていたのはもちろん「本みりん」なのだが、現在ではこんなにも多くの調味料が販売されている。調理の際に何を使うか迷ってしまうほどに種類が豊富になった世の中になったが、本当に先人と人類の努力には頭が下がる思いだ…。

みりんの雑学まとめ

みりんに関する雑学まとめみりんが江戸時代に高級酒として飲まれていた事実に驚いただろうか。

しかし現代でも美味しく飲めるように、飲むことのできるみりんが開発されているようなので、今回の雑学記事を読んでみりんに興味が出てきた方はぜひ調べてみるといいかもしれない(お酒は二十歳になってから)。

ガリガリさん
飲めるみりんは芳醇で甘みがあってデザートワインみたいらしいぞ。
ぷよぷよくん
デザートワインみたいなの?う~ん…飲んでみたいなぁ…

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