国立国会図書館という、図書館の総本山のような場所があるのを皆さん知っているだろうか。国会議員が調査研究のためにこの図書館を利用するのだが、さすが国会議員が使用するだけあって、ものすごい蔵書量らしい。
さらにこの国会図書館には信じられない話がある。それは火事になっても水では消化しないという噂話だ。
本当か? では何を使って、消化するのだろうか? 今回はこの雑学について調べてみたので最後までお付き合いいただきたい。
【生活雑学】国会図書館では火事になっても水で消火しない
【雑学解説】水ではなくガスを充満させて鎮火する
国会図書館には本館と新館があるのだが、どちらも書庫を構えている。本館には地上12層と地下5層、新館には地下8層の書庫があり、たくさんの本がおさめられている。
もし火災が発生することがあれば、本館では二酸化炭素を、新館ではハロゲン化合物を使って鎮火する。火は酸素があると燃えるので、酸素がなくなれば自然と火は消えるという寸法だ。
さらに万が一地下に水が入っても大丈夫なように、新館書庫では地下の外壁と地上1階の床に防水機能を施している。このように鉄壁の防御で、本を水の魔の手からも守っているのだ!
それにしてもガスを充満させて炎を消すとはよく考えたものだ。
しかし考えてみるともし二酸化炭素が充満してしまったら、そこに人がいた場合は窒息で死んでしまうので危険ではないか。まあ火事が鎮火できなければ焼死してしまうので、どちらも結果は変わらないのだが…。
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【追加雑学①】国会図書館にはどんな本が置かれている?
おどろくべきことに国会図書館では、これまで国内で出版された全ての出版物が置かれているのだ!つまり政治書や経済書はもちろんのこと、官能小説や30年前に発売された少年ジャンプなども保管されているのである。
国立国会図書館法という法律で、全ての本を保管しなければならないと定められており、もし納めなければ高額の罰金が課せられてしまう。もっとも国立国会図書館の長い歴史においても、まだ過料を請求した事実は一度もないようである。
保管する期限は無期限である。勘の鋭い人はもうお気づきだと思うが、日を重ねるごとにどんどん蔵書数が膨れ上がっていくことになる。いくら国会図書館広しといえども、今まで日本で発売された全ての出版物を保管しきれる容量はあるのだろうか。
答えはイエスorノー、どちらともいえない…。というのも増築という至極当然な対応をしてきたからだ。
増え続ける蔵書の量に耐え切れなくなったので新館を増築し、さらには関西館や子ども図書館など別館を増やし続けている。土地がある限り図書館の増築は出来るので、本を収められない事態が生じることはまずないだろう。
ちなみに国会図書館では自由に蔵書の閲覧・コピーは可能だが、貸し出しはできないそうだ。昔のエロ本を読みたいと思ったら、おじいちゃんのベッドの下を探るしかない。
【追加雑学②】国会図書館で働くためには
国立国会図書館はなんか名前の響きがカッコいいし、国会議員に資料を提供するなんて仕事内容も社会的意義がある仕事でやりがいありそう! と思い、国会図書館職員を志す人も多い。
国立国会図書館の職員は、国家公務員である。そのため国家公務員試験を受け、合格する必要があるのだ。国の職員を決める試験なので筆記試験の内容もかなり難しい。
採用人数も少なく難関試験であることは間違いない。採用試験では、総合職(企画立案を行う)と一般職(一般的な事務を行う)どちらの試験も倍率が高く、100倍を超えることもあるのだ! これは並大抵の努力では合格することはできない。
図書館で働きたければ地元の図書館を狙ったほうが、確率は高いだろう。
雑学まとめ
国立国会図書館は火事が起きたらガスで消すという雑学をご紹介した!
火を消すには水をぶっかけるしかないと思っていたが、ガスを充満させて酸素濃度を薄めるとは考えたものだ。目から鱗である。国立国会図書館は厳重に警備されているので、もし火事が起こるとすれば放火の確率が高いだろう。
国立国会図書館に放火をしようものなら、国に対するかなり重い罪なので死刑になるのではないか。そんなことを考えてみた…。