お食い初めや長寿祝いなど、おめでたい日に食べる赤飯。そう頻繁に食べられるものでもないので、楽しみにしている人も多い。私もそのひとりだ。
なぜおめでたい日に赤飯を食べるのか? 小豆の赤とご飯の白で「紅白」的な意味合いがあるのかと思っていたが、どうやら違うようだ。
今回の雑学記事では、赤飯がめでたい日に食べられるようになった歴史から、おいしい赤飯の炊き方まで詳しく紹介しよう。
【食べ物雑学】赤飯をおめでたい日に食べる理由とは?
【雑学解説】赤飯にはもともと魔除け・厄除けの意味があった!
日本では、赤色には魔除け・厄除けの力があると信じられていた。神社にある鳥居が赤色なのも、これを意味している。
昔は医療もそこまで進歩していなかったこともあり、乳幼児の死亡率が高かった。そのため、生後7日目に行われる「お七夜」や、生後100日目に行われる「お食い初め」などのときに、魔除けの力がある赤飯を食べるようになったのである。
歴史をもっとさかのぼって、縄文時代。中国から初めて日本にお米がやってきたとき、今のような白米ではなく、インディカ種といわれる炊くと赤色をしたお米だった。
日本でも米が作られるようになったといっても、収穫量も少なく非常に貴重なもので、穫れたときは神様にお供えをしていた。
その後、ジャポニカ種といわれる、収穫量も安定している今のような白米が作られるようになったが、赤米を神様にお供えする風習だけは残ったのである。
つまり、今は白いお米をわざわざ小豆を使って赤色にしているが、昔はお米自体が赤色をしていた。
現代で作られる赤飯には、胡麻がかけられているのをよくみる。これは、赤米ではなく、小豆を使って白米を染めているのを、ごまかすためである。
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【追加雑学】赤飯を仏事に食べることもある
魔除け・厄除けの意味から、悪いことがあったときに赤飯を食べる地域もある。「凶を返して福とする」、よく耳にする言葉に言い換えれば、「災い転じて福となす」といったところだろうか。
縁起直しの意味で赤飯を食べる地域として現在確認が取れるのは、福井県と群馬県の一部である。おめでたい日に赤飯を食べる私にとって、お葬式の日に赤飯が振る舞われるのは、なんだか不思議な感覚だが…あなたはどうだろうか?
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蒸し器など使わなくても、炊飯器のボタンを押すだけでできるなら簡単! これなら家庭でも赤飯を作ることができる。
重箱に入ったお赤飯、とてもおいしそうで見ているとお腹が空いてきた。ぜひ私も作ってみたい。
赤飯の雑学まとめ
今回は、赤飯に関する雑学をご紹介した。
おめでたい日に赤飯を食べる(供える)習慣が、はるか昔、縄文時代からあったとは驚きだった。そして、それには魔除け・厄除けの意味があったとは…。
小豆に含まれている栄養素を、そのままお米と一緒に炊きあげるのだから、体に良いのは間違いない。赤飯を食べる理由を知ることで、また一段と赤飯がおいしく感じられそうだ。