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なにを清める?お通夜やお葬式のあとに塩をかける理由とは?

zatsugaku

雑学カンパニー編集部

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お通夜やお葬式のあとに塩をかけるのはどうして?に関する雑学

お通夜やお葬式のあと、葬儀屋さんの方から塩を渡されることはないだろうか? 場所によっては葬儀会場に塩が置かれてあり、自由に取っていくスタイルも見たことがある。

この塩は「ちょっとしたお料理に使ってください」というようなものではない。お通夜やお葬式のあと、自宅に入る際に自分にかけるための物だ。しかし、どうしてお通夜やお葬式のあとに塩をかける必要があるのだろうか?

知ってるようで知らない、お葬式の塩に関する素朴な疑問についての雑学を紹介していこう。

【生活雑学】お通夜やお葬式のあとに塩をかける理由とは?

孫ちゃん
この前お父さんが、昔の知り合いって人のお葬式に行ったじゃない?帰ってきてからお母さんが玄関でお塩かけてたけど、あれってなんのためのお塩?
おばあちゃん
お葬式のあとの塩は、お清めのためなんだよ。本来は仏教じゃなくて神道(しんとう)由来の慣習なんだけどね。
孫ちゃん
じゃぁ絶対やらなきゃいけないってわけじゃないの?
おばあちゃん
そうそう。宗派や個人の考え方によっては、お清めの塩を使わないこともあるよ。

【雑学解説】神道由来の塩でのお清め

お葬式というと仏教のイメージがあるが、清めの塩自体は神道由来のものだ。清めの塩の発祥は、日本神話が書かれた書物・古事記(こじき)に書かれてある。

日本を生み出した神様の中に、イザナギイザナミという神様がおり、2柱(神様の数え方は柱)は日本や自然など様々なものを生み出していた。

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しかし、炎の神・カグツチを生み出した際に、イザナミは亡くなってしまい黄泉(よみ)の国という死後の世界に行ってしまう。イザナミが大好きだったイザナギは、イザナミを迎えに黄泉の国へ向かう。

黄泉の国にイザナミはいたが、その姿は醜くなっていた。怒り狂うイザナミからイザナギは逃げ、黄泉の国から脱出した後に、海で清めを行う。この「海で清めを行う」のが、清めの塩の由来だ。

つまり、海水からできる塩は、海で清めを行うことを簡略化したものとなる。これが、お通夜やお葬式のあとに塩をかけるという慣習につながっているのだ。

孫ちゃん
お清めの塩って、海水からきてるんだ~。

お葬式のあとにお清めをするものだから、仏教由来だと思いがちだが、神道由来というのは何とも日本らしい。

【追加雑学①】お清めをするのは「死を招く邪気」を祓うため

さて、お通夜やお葬式のあとに塩をかけるのは、お清めのためだという雑学を紹介した。しかし、なぜお通夜やお葬式のあとにお清めをする必要があるのだろうか? 実は、これも神道の考え方に由来しているというトリビアがある。

神道には「穢れ(けがれ)」という考え方がある。簡単に言うと、血液や死が「神道において良くないものである」という考え方だ。

先ほどの、イザナギが黄泉の国から逃げた話を思い出してほしい。黄泉の国から脱出できたイザナギは、海でお清めを行った。これは、死後の世界である黄泉の国にあった「死の穢れ」を祓(はら)うためだ。

お通夜やお葬式のあとに清めの塩をかけるのは、イザナギのように「死の穢れ」を祓うためだと考えられている。

ちなみに、「穢れを祓う」といっているが、塩で祓う穢れとは「死を招く邪気」のことを指す。イザナギが海でお清めをしたのも、イザナミが穢れていたのではなく、黄泉の国の邪気を祓うためだ。

そのため「塩でお清め=亡くなった人を祓う」ということではないので、解釈には気をつけたいところだ。

おばあちゃん
これけっこう勘違いしてる人がいるねぇ。人間にはそもそも「気」というものがあるんだけど、お葬式で亡くなった人のところに負の感情が集まることで生まれる「悪い気」のことを「邪気」っていうんだよ。

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【追加雑学②】浄土真宗や個人の考えなどで塩を使わないことも

塩を使ってお清めをするのは、神道由来のものだ。つまり、お葬式をする仏教においては、本来お清めをする必要はないということになる。そもそも、仏教は神道のように、死を穢れとする考えがない。

そのため、特に浄土真宗では「仏さまに塩をまくのは失礼だ」と、お清めの塩を使わないところが多い。また、個人の考えでも「塩で清める必要はないのではないか」ということから、塩をまかない人もいる。

おばあちゃん
仏教の場合は、人は死んだあと仏さまと同じ世界に行けるって考えられてるから、死は「穢れ」ではなく「尊いもの」っていう捉え方なんだよ。

お通夜やお葬式のあとの塩は、神道の考えに基づくもので、あくまでも慣習だ。地域や宗派、個人の考えによって、お清めの塩を使うかどうかを判断するようにしよう。

【追加雑学③】もしもお清めの塩を自分で用意するなら

大体のお葬式では、自由に持って帰れるように、お清めの塩が置かれている。しかし、「お清めをする必要はない」と考える宗派などで、お清めの塩が用意されていないこともある。

「でも、塩をまかないと落ち着かない」という人もいるだろう。その場合のために、自分でお清めの塩を用意するというのも1つの方法だ。

お清めの塩としておすすめなのが、粗塩だ。粗塩は海水を天日干しなどで作った天然ものなので、お清めの塩の代用品として適している。

お葬式の施設などで用意されるお清めの塩は食べられないが、自分で用意すれば料理にも使えるので一石二鳥だ。

孫ちゃん
この前お父さんは、普通に食卓塩かけられてたね。
塩でのお清めのやり方を動画で見てみよう

最後に、お通夜やお葬式のあとに塩でのお清めを、動画で確認しよう。

実をいうと、私は家に入ってからお清めの塩を使っていたので、本来は入る前に使うと知って驚いた。意外と、知っているようで知らない人は多いかもしれない。

おばあちゃん
玄関先で塩をかけるのは、邪気を家の中に呼び込まないためだね。
孫ちゃん
かける塩ってこんなもんでいいんだね。お母さんがお父さんに「節分の豆まきか」ってくらいバサバサかけてたから、たっぷりかけなきゃいけないのかと思ってた。お父さんちょっと戸惑ってたもん。
おばあちゃん
ハハハ…。

雑学まとめ

お通夜やお葬式のあとに塩をかけるのは、お清めのためであり、また、塩でのお清めは神道の考え方に由来しているという雑学をご紹介した。お清めといっても、霊を祓うというのではなく、死の邪気を祓うためということを知っておこう。

ちなみに、仏教では神道のように、死を穢れととらえていない。そのため、宗派によっては「お清めをする必要はない」という考えの所もある。そういったところは、お清めの塩を置いていないことが多い。

「お通夜やお葬式のあとには塩でお清めしたい」という人は、念のためお清めの塩を用意しておくのも良いかもしれない。代用品としては、天然塩で盛り塩にも使われている粗塩がおすすめだ。

孫ちゃん
私はまだお葬式に出ることなんてほぼないけど、由来とかちゃんと知っとくと大人になってから役立つな~。
おばあちゃん
形だけで覚えちゃうと、もしそれが間違ってたときに気付けないからねぇ。
孫ちゃん
そうそう。だから今回の内容もしっかり覚えときま~す!

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