世界史

始皇帝の気を引くために!盛り塩はもともと人を呼び寄せるおまじない

zatsugaku

雑学カンパニー編集部

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盛り塩は、お清めではなく客寄せのためのおまじないという雑学

あなたは「盛り塩」と聞けば、どんなイメージをもつだろうか? もしかしたら、「厄除け・魔除け」のイメージをもっている人が多いのではないだろうか?

私もその1人だ。よくホラーもので、結界のような感じで盛り塩を置く場面を見るので、「盛り塩=魔除けのためのお清め」というイメージが強かった。

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しかし、もともとは盛り塩はお清めのものではなかったのだ!今回は、知っているようで知らない「盛り塩」の雑学を紹介しよう。

【歴史雑学】盛り塩は、お清めではなく客寄せのためのおまじない

秀吉くん
今日3回続けて赤信号に当たっちゃったんっすよ。なんか嫌な予感するんで盛り塩で魔除けしとくっす。
信長さん
盛り塩は魔除けのためのものではないぞ。もともとは女性が皇帝を呼び寄せるためのおまじないで、時代が流れるにつれて『客寄せのおまじない』へと変化したのだ。

【雑学解説】皇帝に選んでもらうための秘策!

盛り塩の起源は諸説あるが、その1つに中国起源説がある。

時代は「秦(しん)」の時代にさかのぼる。「秦」といえば、日本史で「秦の始皇帝」という言葉を習ったのを覚えているだろうか? この「秦の始皇帝」が、盛り塩に大きく関わる。

始皇帝は、当時の都だった咸陽(かんよう)というところに、お世話係の女性を3,000人ほど住まわせていた。そして、始皇帝は時間があれば、牛車に乗って女性の家へと訪れることがあった。

秀吉くん
女性3,000人…始皇帝、ウッハウハライフ送ってたんっすね。うらやましい…。

相手は皇帝。女性たちは自分たちのところに来てほしくて、始皇帝に様々なアピールをした。ある女性は着飾り、ある女性は音楽を奏でて始皇帝を誘ったのだ。

しかし、都に住む女性は3,000人もいる。そんなに多くの女性がいては、もちろんなかなか始皇帝に来てもらえない女性もいるものだ。始皇帝に来てもらえない女性の1人は、どうすれば始皇帝が来てくれるのか考えた。そこで思いついたのが、盛り塩だ。

女性は盛り塩を作って、家の前に置いた。すると、始皇帝の乗った車を引く牛が、盛り塩の置かれた女性の家に一目散! 牛は盛り塩を夢中になめて、その場から動かなくなってしまった。

「牛が動かないなら仕方がない…」

こうして、始皇帝はその女性の家を訪れたのだった。

信長さん
この女、なかなかの策士だな。

とはいえ、牛が動かなくて仕方なく…ということで、始皇帝が「この女性の家に行こう」と進んで訪れたわけではない。正直「それでいいのか…?」と女性に聞きたくなる話だが、多分それでも始皇帝が来てくれるのなら良かったのかもしれない。

この「なかなか来てくれなかった始皇帝が訪れてくれた」という話は中国全土に広がり、やがてこの話が「これまで来なかった人が来てくれる」という考えに転じて、客寄せのおまじないとして広まった。

これが奈良時代あたりに日本に渡ってきて、日本でも客寄せのおまじないとして、店先に盛り塩を置くようになったというわけだ。

「盛り塩」の起源には諸説あるものの、1人の女性の思い付きから、ここまで民間的な信仰になるとは…。アイデアがどう転ぶのか分からないものだ。

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【追加雑学】なぜ牛は塩をなめるのか?

今回紹介した雑学では、牛は女性が置いた盛り塩をなめて、動かなくなってしまった。どうして牛は塩をなめたのだろうか?

牛は草食動物だが、主食である草を食べているだけでは塩分を補給できない。大人の牛に必要な塩分は、1日50~80グラムだ。人間が大体7~8グラムが必要な塩分だから、それを考えるとかなりの量を必要としている。

秀吉くん
へぇ~!牛はデカい分僕らよりたくさん塩分が必要なんっすね。

そのため、牛は塩分を補給するために、岩塩や塩分を含む土を食べることもある。生息している場所によっては、山を越えて塩分のある場所へ移動することも。

1日に多くの塩分を取らなければいけない牛にとって、盛り塩はまさに宝の山だった。そのため、夢中で塩をなめてしまい、なかなか動いてくれなかったのだ。

おそらく、盛り塩を置いた女性はそのことを知っていたのだろう。そうだとしたら、なかなか賢い女性である。

動画で盛り塩の作り方を見てみよう!

現在でも客寄せのおまじないとして親しまれている盛り塩。どんな作り方なのか、動画で見てみよう!

 

秀吉くん
なるほど~!紙で型を作れば円錐形作るの簡単っすよね。

水と混ぜて少し固めると、長持ちするようだ。どうしてあんなに綺麗な円錐形になるのか不思議だったのだが、水がポイントだったのか。

雑学まとめ

盛り塩についての雑学をご紹介してきたが、いかがだっただろうか。盛り塩は、もともとは始皇帝を呼び寄せるための工夫だった。それが転じて、「なかなか来ない人を呼ぶ=客寄せ」となって、今でも店先に盛り塩を置く習慣が続いている。

多くの塩分を補給しなければならない牛の特性を生かした、賢いアイデアだ。知らなければ思いつかない方法だろう。

女性が始皇帝を呼び寄せたように、誰か人を呼び寄せたいとき、おまじないとして盛り塩を置いてみるのはどうだろうか?

秀吉くん
今晩さっそく盛り塩試してみるっす。これで僕のところには美女殺到っすね!
信長さん
サルのところに来るもの好きの人間の女なんているはずなかろうが。

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