そうめんは食欲がわかない暑い夏でも、温かいものが恋しい寒い冬でも活躍する食べ物だ。夏は流しそうめんというイベントも楽しむことができる。
そうめんとよく似ている食べ物に、ひやむぎがある。少しそうめんより太いように見えるが、そうめんとひやむぎの明確な違いはわかりにくい。
そこで今回の雑学では、そうめんとひやむぎの違いについて調べてみた。太さ以外にも違いはあるのだろうか? あまり気にせずにそうめんを食べていた人は、もしかするとひやむぎを食べていたのかもしれないぞ!
【食べ物雑学】そうめんとひやむぎの違いとは?
【雑学解説】直径1.3mmがそうめんとひやむぎの境界線
そうめんとひやむぎは、どちらも小麦粉に水や食塩を混ぜて作られている。食卓に何の説明もなく出されるとそうめんかひやむぎか、どちらであるのかを判断するのは難しい。そもそも違いはあるのだろうか?
太さが少し違う気もするが、気のせいだといわれてしまう感じもする。だが、そうめんとひやむぎの太さについては、以下のように日本農林規格で定められていた!
- そうめん:太さが直径1.3mm未満
- ひやむぎ:太さが直径1.3mm以上1.7mm未満
直径1.3mmが境界線とは…細かすぎる。見た目ではわからないわずかな太さの差でも、麺ののどごしや歯ごたえに大きな差が出てしまうのかもしれない。
そうめんとひやむぎの太さ以外の見分け方として、昔はピンクや緑の色麺はひやむぎのみに入っていたというトリビアも紹介しておこう。現在は見た目が華やかなのでそうめんにも色麺が含まれるが、昔は色麺はそうめんとひやむぎを見分ける手段だったのだ。
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【追加雑学①】「手延べ」ならそうめんとひやむぎは同じもの
機械化の進んだ現代では様々な食品が工場で作られている。そうめんやひやむぎも工場で作られているが、「手延べ(てのべ)そうめん」という名前を聞いたことがあるだろうか。
手延べというのは麺の製法の一種である。
機械で大量生産される麺は、平たくのばした生地を細長い麺の形にカットする。対して手延べでは一部の工程を手作業で行い、こちらの動画のように長い麺を形作ってから製品に合わせたサイズにカットされている。
これほどの長さまで麺をのばせるとは、すごい技術だ。しかし、のばすことはできても太さまで均一にそろえられるのかと疑問にも思う。少し太くなってしまう部分も出てきそうだが…。
そんな事情もあるのか、手延べで作られる場合にはそうめんとひやむぎの太さの違いで呼び方を区別しない。
太さが直径1.7mm未満ならば、そうめんとひやむぎのどちらの表示でもよいのだ。そのため、直径が1.3mmよりも太い手延べそうめんも珍しくない。
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【追加雑学②】「うどん」との違いは?
そうめんとひやむぎの太さでは、直径1.7mm未満というのも気になるポイントだ。直径が1.7mm以上だと何になるのであろう。
実は、日本農林規格では直径1.7mm以上だと「うどん」と定められていた! なお、うどんの場合は手延べ製法で作られていても、太さの直径1.7mm以上がうどんである。
そうめんとひやむぎだけでなく、うどんも太さの違いしかないとは驚きだ。ちなみに、名古屋名物としても有名な「きしめん」は、幅が4.5mm以上で厚さが2.0mm未満となっていた。平たいうどんがきしめんだと思っていたが、きちんと決まっていたのか…。
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【追加雑学③】麺類を茹でるときの吹きこぼれを防ぐ5つの方法
そうめんやひやむぎを茹でているときに、目を離すと吹きこぼれてしまうことがある。目を離すべきではないとわかっていても、薬味やつゆの準備のためにちょっと目を離してしまいがちだ。
吹きこぼれると危ないし、鍋やコンロも汚れて片づけが面倒である。吹きこぼれを防げないかと悩む人のために、吹きこぼれ防止法を5つ調べてみたぞ!
菜ばしや木べらを鍋の上に置く
菜ばしや木べらは鍋の上に置くことで、吹きこぼれてきた泡がさいばしや木べらに当たって消え、吹きこぼれにくくなる。すぐに試せる方法だが、さいばしと木べらを焦がさないように注意してほしい。
鍋に油を少量入れる
鍋に油を入れるというのは、吹きこぼれるときに発生する泡が油と結びつき、泡が消えて吹きこぼれにくくなるという方法だった。泡と油は似た性質をもち、油は油に溶けやすいため似た性質の泡も油に溶ける、という法則を利用しているようである。
急須の蓋orスプーンorフォークを鍋に入れる
急須の蓋・スプーン・フォークを入れることで鍋の中での泡の流れや熱の対流方向が変わり、吹きこぼれにくくなるそうだ。沸騰したお湯に入れることになるので、耐熱性のスプーンやフォークを使うといいだろう。
フライパンや中華鍋で茹でる
フライパンや中華鍋は、鍋との形状の違いが吹きこぼれ防止に繋がっていた。深い鍋では底から上がってきた泡が他の泡とくっつき膜状になって吹きこぼれるが、表面積が広く浅いフライパンでは、上部に到達した泡が空気で冷やされ、膜を形成しにくいようだ。
吹きこぼれ防止には様々な方法がある。しかし、一番大事なのは鍋から目を離さないことだ! 吹きこぼれ対策をしているからと油断せずに、火の扱いには十分に気をつけよう!
そうめんとひやむぎ|雑学まとめ
今回はそうめんとひやむぎの違いは太さだけという雑学を紹介した。まさかそうめんとひやむぎだけでなく、うどんまで太さの違いしかないとは予想外の結果だった。
製法が違うと太さの基準があいまいになるというのも、面白い発見である。手延べと手延べではないそうめんを食べ比べたら、太さの違いを実感できるかもしれない。
そうめんとひやむぎはシンプルにめんつゆで食べる以外にも、色々なアレンジで楽しむこともできる。太さにも注目して、自分にとって最も美味しい食べ方を探してみるのもおすすめだぞ!