その愛らしい表情や姿から世界中でもファンの多い動物のなかに、確実にリスは入るのではないだろうか。
そしてその特徴といえば、小さな身体と同じくらいのサイズの大きな尻尾。そのふわふわとした可愛いキュートな姿で、見ている人を魅了するのだ。
だが、かわいらしいリスの尻尾は切れてしまうことがあるようだ。今回はその真偽に迫りたいと思う。
【動物雑学】リスは敵に襲われると尻尾を切って逃げることがある
【雑学解説】リスの尻尾は簡単に切れる
尻尾が切れるわけがないと思っているかもしれない。しかし実際、リスの尻尾は切れてしまう。
「尻尾が切れる」と聞くとどのようなイメージを浮かべるだろうか?「根元から切れる」「途中だけ切れる」などさまざまな意見があるだろう。
どちらも正解で、リスが尻尾を切る行為のことを「自切(じせつ)」という。リスの飼育方法について少しでも勉強したことがある人であれば「リスの尻尾はかなり慎重に扱わなければいけない」と知っているはずだ。
そして、尻尾は切れるだけではなく、ふわふわの部分のみズルッと剥けてしまうこともあるというのだから本当に驚き。ちなみに、その現象には「テールスリップ」という名前がついている。
飼っているリスがゲージに挟まって尻尾が切れたり、皮が剥けたりしてしまうケースもあるようだ。常に気をつける必要がある。
かわいらしいリスが映った動画だ。尻尾の毛はストレスで減ったりもするようだが、または生えなおしていてよかった。リスの尻尾はほんとにデリケートなんだな…。
リスの尻尾が切れる理由とは?
そもそも、なんで尻尾が切れるのだろうか? それは自分の身を守るためだ。大きくてふわふわとしたリスの尻尾、見た目はかわいいが身体の大部分をしめている。
つまり、そこを狙われると敵に捕まりやすい。その捕まる危険性から尻尾は切れたり、皮が剥けたりするようにできているらしい。しかもかなり簡単に切れるというのだからトカゲも驚きだろう。
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リスの尻尾は切れても再生しない
トカゲの尻尾は切れたら再生することで有名だが、リスの尻尾はそもそも再生するものなのか気になるところ…。切れたら戻るという常識は通用するのだろうか?
結論から言えば、リスの尻尾は切れると再生することはない。つまり、切れてしまうと二度とふわふわした尻尾が生えた姿を見ることができないのだ。
だからこそ、ここぞという時に尻尾を切って逃げる。まさに生き延びるためにできた機能だ。
【追加雑学】リス以外でも身体の一部を犠牲にする動物はいる
実はリス以外にも身体の一部を自切する動物がいるのでいくつか紹介していこう!
トカゲ・ヤモリ
自切する動物として世界的にもよく知られているのが、トカゲ・ヤモリではないだろうか。捕まえたときに尻尾が切れてしまったという経験を持っている人も多いだろう。
ちなみに、トカゲ・ヤモリの場合は基本的に自切後は尻尾が再生するようになっているため、切ってもなんら問題ないらしい。痛みもないと聞くが、真相は謎である。
クモ
最近はペットとして飼っている人も増えたことから知っている人も多いかと思うが、クモも足を切って逃げることができる。
ちなみに、脱皮を繰り返すうちに足は再生する。7本しかなかったはずなのに、脱皮したら8本になったというのはよくある話らしい。
カニ
カニの場合は、足やツメを自切する。もちろん、他の動物と同様に自分の身に危険がせまった場合に自切するが、このとき体液などがでないようになっているから驚きだ。
自切する瞬間に液をまとうことで体液などが水中に漏れるのを防いでいる。そしてクモと同様に次の脱皮の時には再生しているという。
実は生きたカニを茹でる際にもこの自切を見ることができるので、カニの自切を見たことがある人は多いかも。
雑学まとめ
リスはとても可愛い生き物であることに間違いないが、生きることにとても必死な生き物であることもわかった。
敵から見つけられやすい大きな尻尾は、木から木へと飛び移るためにも使われているという。生きるために大事な尻尾は自分が捕まった時に切れるようにできていて、リスの尻尾は生きる知恵がつまっている。
また、自宅でペットとして飼う場合には細心の注意が必要だろう。切れてしまったらもとには戻らない。