自分の意思でみずからの命を絶つ…。動物が自殺行為をするなんて、考えたこともなかった。そんなことありえないでしょ…と思う人がほとんどではないだろうか。
じつは、ストレスがたまって自殺してしまうサルがいるという。そのサルは、「ターシャ」と呼ばれる世界最小のメガネザルだ。
野生のメガネザルが、自殺するほどのストレスを感じるのはなぜだろうか。今回の雑学記事ではその衝撃の事実にせまってみた。
【動物雑学】ストレスで自殺してしまうサルがいる
【雑学解説】世界最小のメガネザル「ターシャ」は、ストレスで自殺してしまう
フィリピンのボホール島には、世界最小のメガネザル「ターシャ」が生息している。体長は10cmほどで、まさに手のひらサイズの可愛らしいメガネザルだ。
顔の3分の2をしめるほど大きな目をした独特な見た目が特徴で、映画「スターウォーズ」のヨーダや、「グレムリン」のギズモのモデルになったといわれている。
実際に、ターシャの映像を見てみよう。ターシャを間近に映した貴重な映像だ。虫を食べている様子まで見ることができる。
しかし…映画のモデルになったというが、もはやヨーダにしか見えない…。
じつはこのターシャは、すごく繊細な性格。環境の変化や天候による急激な温度差、人間にむやみに触られたりすると、ストレスを感じて自殺してしまうのだ。
狂ったように木に頭を何度もぶつけたり、水の中に顔を入れたり。また、飛び降り自殺のような行動をするものもいるという…。
みずから死を選ぶという知能がターシャにあるのか、それとも強いストレスを感じると本能的にそのような行動をとるのかは分からない。だが、非常にデリケートな動物であることは間違いないようだ。
ターシャが受けるストレスの中には、きっと人間がおよぼしているものも多くあるのではないだろうかと思うと、胸が痛くなる…。
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【追加雑学】ターシャは絶滅危惧種として保護されている
森の中でひっそりと暮らしていたターシャ。ストレスで自殺してしまうほどデリケートな動物だ。安心して暮らせなくなったターシャは、数が減っていき、絶滅危惧種になってしまったのである。
その原因は、人間が島に増えて森林伐採が進められ、静かに暮らせる場所がどんどん減ってしまったこと。ほかには、ターシャの存在が世に知れ、ものめずらしさに捕らえようとする人間がいたようである。
ターシャの生息地・ボホール島では保護地区をつくり、ターシャが静かに暮らせる場所として管理している。また、観光客にターシャの生態を知ってもらえる施設としても開放している。
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ターシャ自然保護区とは?
動物園のようにゲージなどの中で飼育されているのではなく、自然な環境で暮らすターシャを見ることができる。ターシャたちの生活の場に、私たち人間がちょっとおじゃまして、のぞかせてもらうような感じだ。
ターシャは夜行性。昼間は木の上で寝ているのだが、手のひらサイズのターシャを森の中で見つけるのは難しいそう。
しかし、そんな心配はいらないようだ。ガイドさんが見つけて教えてくれる。
小さなターシャが木にしがみついて眠っている姿を見つけると、あまりの可愛さに興奮してはしゃいでしまいそう。そこはぐっとおさえて…。
ターシャは非常にデリケートな生き物だということを思い出してほしい。大きな声を出したり、カメラのフラッシュで刺激を与えたりして、ターシャをびっくりさせないように注意しよう。
中は100円ほどで見学でき、その収益はターシャの保護活動の費用にあてられているそうだ。東南アジア方面に旅行に行く機会があれば、ぜひボホール島まで足をのばし、希少なターシャに会いに行ってみては。
雑学まとめ
今回は、ストレスで自殺してしまうという繊細すぎるメガネザル「ターシャ」についての雑学を紹介した。
体も小さく、なんだか触るとこわれてしまいそうなターシャ。絶滅危惧種になってしまった原因は人間なのかもしれない。しかし、希少なターシャを絶滅させないように、島の人が保護活動に力を入れていることには感動した。
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