ここ最近、私は焼き鳥にはまっており、自宅で焼き鳥を作れないものかと考えている。タレをハケで塗るのは面倒なため、壺にでも大量に作ってドボッと漬けれないかな~。
でも腐るか…。そこで疑問に思った。
よくウナギ屋さんや焼き鳥屋さんに行くと、「創業当初からのタレを使用」などの文字を見かけたりはしないだろうか? タレを継ぎ足しながら使用しているのであれば、腐ったりはしないのか気になる。
そこで今回の雑学では、継ぎ足しのタレが腐らない理由はいったい何なのか迫ってみたいと思う。今までの疑問が解消されること、間違いなしだ!
【食べ物雑学】継ぎ足しのタレが腐らない理由とは?
【雑学解説】継ぎ足しのタレが腐らない理由3つ
継ぎ足しのタレが腐らない理由としては、いくつかある。
理由は以下の通りだ。
低温殺菌されているため
低温殺菌とは、60から70度で殺菌することであり、牛乳にもこの殺菌方法が取り入れられている。
ウナギ屋・焼き鳥屋では、焼いた熱々のウナギや焼き鳥をタレに漬けこむ。こうすることによって、タレの温度が62~63度くらいとなり、タレを低温殺菌できるということだ。
焼きたての食材を漬け込むことに殺菌効果があるなんて全く知らなかった。しかも漬け込むと60度まで温度が上がるというから驚きである。
ちなみに、牛乳の低温殺菌に関しても何のこっちゃという感じだったので調べてみると、低温で殺菌をすると、牛乳の風味を損なわないらしい。焼いて漬ける手法はタレが低温殺菌され、風味を損なわずに調理できる一石二鳥の方法なのかもしれない。
科学的な調査などができない昔に、殺菌効果があると自然に分かっていて行っていたとしたらスゴすぎる…。
タレの中身が入れ替わるため
創業当初からのタレを使用していると聞くと、何年も前のタレなのかと思うが、そういうわけではない。
継ぎ足しながら使用しているため、ある程度の時期が経てば、中身は新しいものに入れ替わる。よって、実はそんなに古いものというわけではない。
たしかにそうだよなぁ…。もし中身が入れ替わってない場合、創業50年の老舗だったら50年前のタレを食べることになる。
50年前のタレを食べたらさすがにお腹を壊しそう…。私は常々、大丈夫かと疑問に思ってはいたが、なるほど。定期的に中身が入れ変わるから、実際は比較的新しいタレを食べているというわけね。
塩分や糖分が高いため
保存食には塩分や糖分がタップリ入っていることをご存知の人は多いだろう。ウナギや焼き鳥のタレにもたくさんの塩分や糖分が入っている。
しかし、ジャムや梅干しなどのように高い塩分・糖分というわけでもなく、ある程度は防げるというレベルのようだ。
保存という観点からすれば、もっと濃度を濃くした方が良いだろう。実際にそんなことをしたら甘すぎ、しょっぱすぎでウナギや鶏肉が台無しになるが…。
お店のタレは熱々のウナギや焼き鳥を漬け込むため、常に低温殺菌される。そして、使えば使うほどタレが継ぎ足され、中身が入れ替わってた。
老舗などの人気店のタレは、もちろん今まで焼いてきたものが凝縮された旨味もあると思うが、中身は意外に新鮮なようだ。
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【追加雑学①】継ぎ足しタレを使うメリットとは?
腐る心配や管理が大変だから、継ぎ足さないでその都度新しいタレを作れば良いのでは? という疑問をもたれる方もいるかもしれない。
しかし、ウナギや焼き鳥を漬け込んでは焼き…という作業を繰り返されているタレには食材のエキスや旨みが凝縮されていく。新しく作るタレよりも、風味豊かで奥行きのあるタレが出来上がるというわけだ。
やはり継ぎ足したタレのほうが、作り直したものよりも旨味の蓄積が違うのだろう。
【追加雑学②】おうちで作れる!簡単焼き鳥のタレ
おうちで美味しい本格的な焼き鳥のタレを作ってみたいとは思わないだろうか?
こちらの動画を参考に作れば、わざわざ焼き鳥のタレを購入しなくても美味しい焼き鳥を自宅で楽しむことができるぞ!
こちらのタレは定番のみりん・酒・砂糖・醤油…みたいなレシピではない。
手羽先や昆布でダシをとったり、鷹の爪・ニンニクなどもいれたりして、奥行ある味わいをつくっている。少し手間をかけて、ワンランク上のタレをつくってみようではないか。
継ぎ足しのタレが腐らない理由|雑学まとめ
継ぎ足したタレが腐らないトリビアをお届けしたが、今回の雑学記事を書きながら気づいたことがある…。
家庭でタレを作っても継ぎ足しては使えない…と。そんなに頻繁に焼き鳥を焼かないから継ぎ足すこともなければ、低温殺菌されることもない。
「創業当初からのタレを使用!」と書いてるお店はそれだけ人気があるお店でもあるのだなと納得し、家での調理では毎回新しいタレを用意しようと思った私なのだった。