家庭菜園や土いじりが好きな人はよく出くわすであろうミミズ。そうでなくとも、子供の頃に学校の花壇で見つけて騒いだという記憶があるなんて人も多いだろう。
にょろっとしてツルっとしてなんとも不思議なやつ、ミミズ。へんてこなのは、その姿だけではない。ミミズの生態は、超!超へんてこだった!!
なんていったって、アレが5つもあるというのだから…。牛の胃袋の数よりも多いぞ! いったいミミズの体の中はどうなっているんだ?
今回は、そんなミミズの不思議な生態に関する雑学をご紹介するぞ。
【動物雑学】ミミズの心臓は5つある
【雑学解説】ミミズには5つの疑似心臓がある
ミミズには5つの心臓があるといわれている。当然ながら我々人間の心臓はひとつだけである。もしも自分に心臓が5つもあったら…。
緊張したとき、心臓がドキドキするのが5倍になるということだ。なんかもう、とてもじゃないけど普通に立ってもいられなさそうである。ちょっと動いただけで5つの心臓がバクバク…。日常生活に支障をきたしそうだ。
しかしミミズの心臓はそういうものではない。ヒトや哺乳類の心臓は、ポンプのように血液を全身に送り出す役割を果たしている。それに対してミミズの心臓は「疑似心臓」だ。
つまり心臓に似ているが本当の心臓ではない。ミミズの場合、疑似心臓自体が血液を送り出しているわけではないのだ。
ミミズの疑似心臓は5つといわれているが、正確には5対である。種類によっては3~4対のものもいる。ということは最大10個もの疑似心臓をもつということだ。もはや体中心臓だらけである。
ミミズの疑似心臓は、背中に沿って真っすぐ伸びている背行血管に結びついている。それぞれの疑似心臓が背行血管を圧迫することで、蠕動(ぜんどう)運動と呼ばれる流れが生まれ、血液を循環させるのだ。
歯磨き粉のチューブを指で押さえて中身が出てくるようなイメージである。よってミミズの心臓は拍動しているわけではないので、ドキドキもバクバクもしないのだ!
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【追加雑学①】ミミズには肺がない
特殊な心臓をたくさんもっている奇妙な生態のミミズだが、他にも不思議なことがある。まず、ミミズには肺がない。ヒトや哺乳類にとって肺は呼吸するために必要不可欠だ。
ではミミズはどうやって呼吸しているのだろう? 実は、体の表面から酸素を取り入れる皮膚呼吸をしているのだ。皮膚の毛細血管から、酸素と二酸化炭素のガス交換を行なっている。
土の中からにょろにょろ~と不意に現われる変てこな生き物ミミズだが、単純なようで複雑な生態だった!
【追加雑学②】ミミズの体は再生する?!
ミミズは切ると再生するという都市伝説があるが本当なのか。実は、ほとんどのミミズは切っても再生しない。検証するためにミミズの命を無駄にしないように!
しかし種類によっては、切った体のうち頭側だけ再生するものもいる。さらに、自ら自分の体を切断し、何度も再生を繰り返す強者もいるという。
それは「ヤマトヒメミミズ」という種類だ。体長は1cmと小さいが、自ら自分の体を切って約10等分にする。その後約4日で再生し、10日後には元の1cmほどになる。それをどんどん繰り返して驚異的に増殖していくのだ。
また自分で切ったときだけでなく、人が切っても同じように再生していく。小さいのに驚きの生命力だ。まさに不死身のミミズなのである。
雑学まとめ
今回はミミズの奇妙な生態に関する雑学をご紹介した。普段土の中でひっそりと暮らしているミミズだが、その体の作りには驚くばかりだった。5つの心臓をもち、肺がなく、切っても切っても再生を繰り返す…。
もはや地球外生物なのではないかと思ってしまう。もしかしたらエイリアン?! 地球をのっとるべく地下活動中だったりして…。