首の長い動物といえば、だいたいのひとが「キリン」というのではないだろうか? キリンは、よく高い木の葉を舌で絡めとって食べている。
美味しそうに食べるなあと眺めていたら、動物園のお兄さんが「キリンの舌って40センチもあるんだよ!」と子どもたちに説明していた。子どもたちも楽しそうに聞いていて…って、待て!?
40センチの舌って、長すぎでしょ! びっくりしたので、今回の雑学記事ではキリンの舌について調べてみた。
【動物雑学】キリンの舌は40センチ以上ある
【雑学解説】キリンの舌が長い理由
キリンの舌が長いのには理由がある。キリンは大型の草食動物であり、毎日たくさんの草を食べる。その大きな体を維持するにはたくさんのエネルギーが必要だ。
しかし、キリンの首に合った高さの位置にある葉だけでは、木の表面にあるものしか食べられない。そこでその長い舌が大きな役割を果たす。
舌が長いことによって、高い枝や、奥に生えている葉に届くのだ。要は舌が長いことで、1本の木からたくさんの葉を食べることができるのである。
また、キリンは良質なタンパク質を含んだ豆をもつ「アカシア」という名の植物を好む。
アカシアにはトゲがあるのだが、トゲの隙間から長い舌を使って、豆や葉を絡めとって食べるのだ。これは舌を長く発達させないとできない芸当だ。
キリンの舌が黒い理由
キリンの舌は長さだけでなく色も特徴的だ。紫がかった黒っぽい色をしていて、力強い印象をうける。
キリンは全長4〜5mの大きさで、常に強い日差しを浴びている。そして、そんな環境で舌を使いエサを探っていると、キリンの舌は日焼けをしていく。また、好みのアカシアの葉を食べるとき、トゲを避けて葉を舌に絡めとる際に摩擦が起きることもある。
これらの日焼けや摩擦を繰り返すことにより、メラニン色素が舌に沈着していく。じつは、キリンの舌はもともとそのような色をしているのではなく、メラニンが蓄積した色なのだ。
とっても生活感があふれる理由だった。
キリンの舌が見える動画を発見したので載せておこう。もしゃもしゃと食べている姿が可愛らしい。チラチラと見える舌にも注目だ!
スポンサーリンク
【追加雑学】キリン以外にもいる!舌が特徴的な動物
実は、キリン以外にも変わった舌をもつ動物はいる。いくつかご紹介しよう。
カメレオン
カメレオンは体の色を変化させ、周囲に溶け込むことができる擬態能力がすごい動物だ。そんなカメレオンの舌もかなり特徴的。
まず、カメレオンの舌の長さは、体長の1.5倍ほどの長さに達する。また、カメレオンの舌は、どんな獲物も逃さない粘着力がある。
そして、カメレオンは舌の長さと粘着力の他に、舌の飛び出すときのスピードがとても速いのだ! 研究によれば、そのスピードは最大で重力の264倍にも達するという。重力の264倍ってどれくらいだよ!
とにかくすごさだけは伝わってくる…。狙われた獲物の立場を考えると恐怖である。
シロナガスクジラ
シロナガスクジラは、そもそも大きさが凄い。だから舌が大きいのも納得である。
舌の重さは約2.7トンにもなる。たとえるとアジアゾウ一頭分を上回る重量だそう。すでに意味がわかない規模だ…。
食べ物を補給する際、大量の海水も同時に取り込むが、ひげ板のフィルターを通して押し出すことで、食料源である「オキアミ」という微小な甲殻類をこし取っている。そして、こし取られたオキアミを大きな舌でぺろりと食べているのだ。
オオアリクイ
オオアリクイの舌は粘着性のある唾液が隠されている。さらに、その舌はトゲで覆われており、エサである昆虫を捕らえるのに役立っているのだ。
長さは最長で60センチにもなるという驚きの長さである。 体に対して長すぎやしませんか…!
オオアリクイは歯がない代わりに、舌の能力を発達させている。1分間に160回も舌を出し入れすることができるのだ。舌を高速で出し入れって…変態っぽいな。
雑学まとめ
いかがだっただろうか。今回はキリンの舌の長さについての雑学を紹介した。
キリンは首が長いだけではなく、舌も長い。サバイバルを生き抜くためにあらゆる進化をした結果なのだろう。舌が黒いのが単に日焼けなのは、かわいらしかった。
他の動物たちの舌もすごかった…。舌というひとつの部位でこんなにも違うなんて、正直、深くてびっくりした。
おすすめ記事
-
なげーよ!かわいいよ!キリンのまつ毛が長い理由とは?【動画】
続きを見る