「てるてる坊主~てる坊主~あした天気にしておくれ」皆さんもご存知の通り筆者は雨男である(え? 知らねーよって?)子供の頃から、予定のある日はなぜか天気に恵まれないという経験を多くしてきた。そんなときの定番アイテムといえばそう「てるてる坊主」だ。
作って部屋に吊るしておくだけで明日の天気が晴れになるという「てるてる坊主」その効果のほどはさておき、皆さんも作ったことがある人は多いことだろう。
そんなてるてる坊主だが、なんとその性別は女性という驚きの情報を耳にした。え? じゃあ、てるてる坊主ならぬ、てるてる尼さんだったってこと? うーむ、確かに丸っこい頭と坊主と呼ばれていることから、男だと勝手に思い込んでいたのはこちらなのだが…。
今回の雑学では、その真相を確かめてみた!
【生活雑学】てるてる坊主の性別は女性?
【雑学解説】てるてる坊主の由来は中国に伝わる女性の人形
調べてみると、てるてる坊主が女性なのではなく、由来となった中国の人形が女性ということが判明した。中国には「掃晴娘(サオチンニャン)」というホウキを抱える女性の人形を軒先に吊るすと晴れるという風習があり、てるてる坊主の由来になったと考えられている。
ただし、この風習は中国ではすでに廃れており、掃晴娘を知っている人は少ないという。…筆者も日本の子供たちがてるてる坊主を知っているのかどうか不安になってきた。
ちなみにこの掃晴娘には悲しい伝説がある。簡単なあらすじにしたので、ぜひ読んでほしい。
掛掃晴娘(グアサオチンニャン)の伝説
昔々、北京にとても美しく頭の良い「晴娘(チンニャン)」という娘がいました。晴娘は手先が器用で、切り紙が得意でした。その切り紙は街中でも評判が良く、晴娘の名前は国の偉い人にまで届いているほどでした。
ある年、北京をとてつもない大雨が襲います。待てども、待てども、いっこうにその雨は止む気配がなく、人々は困り果てていました。
ある日、晴娘は高台に登り、どうか雨が止みますようにと祈りを捧げます。すると、天から声が聞こえてきました。
「晴娘よ、東海龍王(中国の神様)の妃(嫁)となれ。さもなくば北京を水没させる」
晴娘は街が助かるならと、自らを犠牲にしてその要求を承諾します。すると、風とともに晴娘の姿は消えてしまったのでした。やがて、雨は止み、街と人々は助かったそうです。これ以来、雨が続く時期になるとホウキを持った女の子の切り紙人形を軒先に掛ける(吊るす)のが風習となりました。
…。
うーむ、切ない話だ。自らを犠牲に街を救った晴娘だが、中国ではもう忘れ去られているという状況も重ねると、余計に涙がこぼれてしまう。皆さんが今、あるいは将来に自分の子供にてるてる坊主の話をする機会があれば、ぜひこの伝説も一緒に教えてあげてほしい。
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【追加雑学】てるてる坊主の正しい作り方
てるてる坊主の由来について紹介したが、皆さんはてるてる坊主をどのように作っていただろうか。筆者はティッシュペーパーを丸めて顔を描いて作っていた。おそらく似たような作り方をした人も多いことだろう。…が! 調査の過程でこれが間違いだということが発覚した。具体的には顔を描いてはいけないとのこと!
てるてる坊主のお祈りの方法は顔を描かずに吊るし、もし天気が晴れて効果が得られときに初めて顔を描いてあげるのが正しいそうだ。だるまに瞳を入れるのと同じような感覚かな? 願いが叶って顔を描くことができたら、感謝の気持ちと一緒に処分してあげよう。
古くはお酒と一緒に川へ流す処分方法だったそうだが、現代では不法投棄扱いされるので気をつけてほしい。
雑学まとめ
今回は晴れを祈るためのおまじない「てるてる坊主」についての雑学を解説してみた。その由来が悲しい女の子の伝説だったとはなんとも切ない気持ちである。ちなみに日本ではどうして坊主になったかというと、坊主(僧侶)の方が霊力? 魔力? のようなスピリチュアルパワーが強そうという理由だそうだ。
我こそは雨男・雨女だという人はぜひ子供の頃に戻った気分でてるてる坊主を作ってみてほしい。
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