白と黒のスタイリッシュなカラーの組み合わせが特徴的な、日本のパトカー。やましいことがある人以外には、頼もしい市民の味方だ。しかしふと、こう疑問に思ったことはないだろうか? 『なんでパトカーは白黒なんだろう?』
そしてここに衝撃の事実を伝えよう。なんと! パトカーは元々白一色だったというのだ! にわかには信じられないこの事実。一体どういうことなんだろうか…。
そんなわけで、今回はパトカーについての雑学を紹介していくぞ。これを読めば、パトカーについて詳しくなること間違いなしだ!
【生活雑学】パトカーはもともと白一色だった
【雑学解説】初代パトカーは白一色と決められていた
日本でパトカーが初めて登場したのは、1949年(昭和24年)の1月。初代パトカーは現在のような白黒ではなく、白一色とシンプルな姿だったのだ。
なになに? イメージと違うって? たしかにそうだ。しかし、これは適当に決められたのではない。
というのも、1951年(昭和26年)に運輸省の『道路運送車両の保安基準』で、『緊急自動車の車体の色を消防車は朱色、その他は白色とする』と決められたからである。つまり、パトカーと救急車は同じ白一色だっというわけだ。ちなみに当時、パトカーと救急車の見分けがハッキリついていたのかは定かではない。
【追加雑学①】パトカーの色が変わったのは、一般車両と区別するため
今では一般車で白色の車も多いが、パトカーが登場し始めた当時は、白い車は非常に珍しかった。「白=緊急車両」と一目で区別がついたのだ。しかし、時代の流れとともに国内に多くの車が走るようになり、当然白い一般車両も登場して問題が発生した…。
そう、白い一般車両とパトカーの区別がつかないのだ。そうだろうな…、白色ってだけじゃ分からない。パトカーの近くに白い車が走っていたら、どっちが緊急車両かを瞬時に判断するのは至難の業だろう。
そんなことがあって、パトカーは白一色ではなくなったというわけだ。
スポンサーリンク
【追加雑学②】パトカーの色はアメリカのデザインを参考にした
パトカーの色を変えよう! と決めたはいいものの、どんな色にしようか悩んだ。そこでひらめいたのが、アメリカのパトカーのデザインを参考にすればいいんじゃない? という考え。
どうしてアメリカかというと、パトカーは1950年(昭和25年)当時のアメリカ軍が使っていた車を譲り受けたのが始まりだからだ。
当時は第二次世界大戦が終わって間もない頃。つまり、日本がアメリカの影響をものすごく受けていた時代なのだ。下の動画は、世界各国のかっこいいパトカーを紹介したものだが、もしもアメリカのパトカーがこのようなデザインだったら、日本のパトカーも変わっていたのかもしれない。
これはこれで、かっこいいけどな。慣れ親しんだ身としては、やはりパトカーは白黒が落ち着くと思ってしまう。
【追加雑学③】パトカーが黒いのは汚れを目立たなくするため!?
パトカーの配色をよく思い出すと、下部分が黒色になっているのが分かるだろうか。実はこれ、当時の日本の道路事情が非常に悪かったからなのだ。
当時は現在のようにキレイに道路が舗装されておらず、場所によっては走っただけで車の下半分が土で汚れたこともあったのだとか。白いパトカーだから当然汚れも目立つ。かといって、毎回洗車する時間もない。洗車していて現場に到着するのが遅れました、なんていったら大問題である。
そんなわけで、汚れが目立たないように下半分が黒色になったといわれている。
一般の車をパトカーと同じ配色にしたら違反?
ちなみに、一般の車をパトカーと同じ配色にしたらどうなるのだろうか?
言えることは、間違いなく職務質問を受けるに違いない。配色だけでなく、冗談でも車体に「警視庁」や「都道府県警察」の名前を記載しようものなら、場合によっては違法になる可能性もある。
つまり、余計なトラブルに巻き込まれたくなかったらパトカーと同じ配色にしないほうが良いということだ。こんなところで勇気を使わないようにしよう。
雑学まとめ
パトカーの知られざる配色の雑学についてご紹介してきたが、いかがだっただろうか?
日本のパトカーは白黒だが、世界には色々な配色のパトカーがある。今回の雑学でパトカーについて興味を持ってもらえたのであれば、ぜひ、世界のパトカーの色について調べてみてほしい。視野が広がること間違いなしだ。
おすすめ記事
-
パトカーにもスピード違反がある。実際に免停を食らった例とは?
続きを見る