バラは「愛」・ユリは「無垢」・クローバーは「幸運」。どんな花にも花言葉が存在することはご存じだろう。
もちろん毒草として有名なトリカブトにだって存在する。だって花だもん!
「どーせ『お前を殺す』とかそんなんだろ、だって毒草だし」という声も聞こえてきそうだが、実はそんなトリカブトに意外な花言葉が存在するのだ。
今回の雑学では、トリカブトの花言葉をご紹介しよう!
【自然雑学】毒草「トリカブト」の花言葉は?
【雑学解説】トリカブトの花言葉とその由来
それでは、上記の花言葉の由来についてお教えしよう!
まず、「騎士道」・「栄光」・「武者修行」。トリカブトの花の形が「ヘルメット(兜)」に似ていることから、「騎士」をイメージしてつけられた西洋の花言葉だ。
次に、「人嫌い」・「厭世家」。こちらも花の形に由来しているのだが、連想されたのは修道士の頭巾! 修道士とは俗世を離れて生活するもの。このイメージから人を避ける意味合いの花言葉になったようだ。
最後に、「復讐」・「死」・「敵意」・「あなたは私に死を与えた」という、いかにも…な花言葉は、お察しの通りトリカブトが持つ毒に由来している。推理小説やドラマなどでもおなじみの毒物、果たして古来からどれほどの人間を葬り去ってきたのだろうか…?
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【追加雑学①】そもそもトリカブトってどんな花?
トリカブトという名前は、花の形が平安時代の衣装である烏帽子(えぼし)や鶏のとさかに似ていることからつけられたもの。
日本では「ドクウツギ」・「ドクゼリ」と並ぶ3大毒草の1つに数えられており、その毒性の強さはピカイチ! 経口摂取後わずか数十秒で死に至るうえに、解毒剤も存在しないという毒成分・アコニチンの持ち主なのだ!
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一方で、キンポウゲ科の可愛らしい花を咲かせ、カラーバリエーションも紫・白・黄色・ピンクと多彩。育てやすいこともあり、観賞用に楽しむ人も多いポピュラーな園芸品種という、意外な一面もあるのだ!
これは自然生えているトリカブトがおさめられた動画である。
色鮮やかできれいな花に見える。これで強烈な毒をもっているのだから油断できない。
ちなみにギリシア神話では、地獄の番犬ケルベロスのよだれから生まれた花だというエピソードもあるぞ! 厨二心がうずいちゃうね!
【追加雑学②】実は薬にもなるトリカブト
毒のイメージがつきまとうトリカブトだが、実は薬にもなるぞ! 附子(ぶし)と呼ばれる漢方薬だ!
これは、トリカブトの毒の大元である根っこを1000分の1程度まで弱毒処理し、乾燥させたもの。解熱剤や風邪薬に利用され、痛み止めや胃腸薬の効能を持ち合わせている。すごいぞトリカブト、出来るのは嫌いな奴の息の根を止めることだけじゃないんだね!
雑学まとめ
以上、毒草「トリカブト」の意外な一面についての雑学をご紹介してきた。「騎士道」・「栄光」といった良い意味の花言葉や漢方薬にもなっていることも意外だったが、筆者にとって一番の驚きだったのは、トリカブトがガーデニング品種として一般販売されていることだった。
花を育てて愛でること自体はもちろん犯罪ではないのだが、トリカブトを育てている人を怒らせないようにしよう…となんとな~く思ってしまうのは、筆者だけだろうか?