筆者は、「@」という記号を見ると落ち着く。なぜなら、おしゃぶりっぽく見えるから。
なんというか、この記号を見つめていると幼児期に戻った気分になり、母の温かな胸の中にいるような、あるいは日なたに置かれたベビーベッドでスヤスヤと眠っているような心地よさを覚えるのだ。
…なんて話を友人にしたら、なぜか蔑んだような目で見つめられたが、あなたはこの記号から何かを感じることはないだろうか?
今回は「@」についての雑学をご紹介していく!
【生活雑学】「@」をアットマークと呼ぶのは日本だけ
【雑学解説】アットマークは和製英語
メールアドレスでおなじみの記号「@」。これは「アットマーク」と呼ぶということも、一般常識として知られている。
しかし、その常識は日本国内だけで通じるものだ。実は、アットマークという言葉は和製英語だったのである。
和製英語とは、日本国内で勝手に作られた「英語っぽい日本語」のことである。英会話のときに、何度こいつに泣かされたことか…!
さて、「@」の正式名称は「コマーシャルアット」といい、文字コードの業界規格ではこの名が使われている。さらに、日本の工業製品に関するJIS規格の正式名称では「単価記号」という。ねぇこの子、ちょっと名称多すぎじゃない?!
ちなみに、英語で「@」は「アットサイン(at sign)」という。うっかり「マイ・メールアドレス・イズ…アットマーク…」なんていってしまうと「ホワ~ット?!」なんて返されちゃうだろうから注意。アドレスを伝えるときには、「アット」だけで通じる。
「っていうか、そもそも@ってなんなのさ?」と思ったあなた。これはラテン語の「ad」が由来となっている。
英語で「at」「to」「for」などの意味をもつこの単語を、中世の修道士が省略した形が「@」なのだ。当時は印刷技術がまだなかったので、修道士たちは聖書を手書きで写していた。膨大な文量を書き上げるために、ちょっとでも楽をしたかったという彼らの工夫が感じられる。
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【追加雑学】けっこう可愛いけど意味不明な世界各国の「@」の呼び方
では世界規模でみると、「@」はアットサインと呼ばれているのか…というと、そうでもない。世界を見渡すと、けっこう可愛い不思議な呼び方が多いのである。ざっと羅列してみよう。
- イタリア:カタツムリ
- ギリシャ:子アヒル
- ドイツ:サルのシッポ
- フィンランド:ネコのしっぽ
- デンマーク:ゾウの鼻のa
- チェコ:ニシンのピクルス
- ポーランド:サル・子ネコ
- ハンガリー:イモムシ
- ロシア:子イヌ
- トルコ:耳
- 台湾:子ネズミ
動物率が高い。「なんとなくわかるかも」という言葉から、「なんでその名前、チョイスした?」という言葉までさまざまで非常に興味深い。っていうか、こう見ると日本語と英語はちょっと硬くないか?
雑学まとめ
「@」についての雑学、いかがだっただろうか。「@」の正式名称は「コマーシャルアット」で、「アットマーク」とは和製英語である。世界に目を向けてみると、「@」はそれぞれの国で独自の異なった呼び方をされている。
アットマークなんて平凡な呼び方に飽きた方は、これからはお好きな国の言葉を使ってみてはいかがだろうか? もちろん、筆者はこれを今後「おしゃぶり」と呼ぶことにするぞ。