船に乗ったことがある人は、客室についている窓を思い出してほしい。どんな形の窓が思い浮かぶだろうか?
船に乗ったことがない人でも、映画やドラマのワンシーンで映る豪華客船の船内・客室を想像してみてほしい。ほとんどの人が丸い窓を想像するだろう。
ではなぜ船の窓といえば丸い形なのだろうか? もちろんこれには理由がある。今回の雑学では、船の窓が丸い理由を説明しよう。
【生活雑学】船の窓が丸い理由とは?
【雑学解説】船の窓が丸い理由は強度にある!
常に外から波の力が加わる船は、船体の強度を保つことが非常に重要である。正方形や長方形などの四角い穴をあけると、波の力が均等にかからず、四隅の方から金属疲労を起こしやすくなるそうだ。
けっしてオシャレで丸い形にしているわけではない。ものすごく単純な理由だが、とても大事なことだ。
【追加雑学①】船の丸い窓の名前は?
この船の丸い窓にも名前がある。「舷窓(げんそう)」というそうだ。
いいか、船窓(せんそう)ではないぞ。舷窓だからな。船窓でも「船の窓」って意味だから間違ってはいないが、船の丸い窓は「舷窓」が正しい。
うーん…。漢字も似ているからすごくややこしいな。
ちなみに、戦車や飛行機、宇宙船などに使われている丸い窓も舷窓と呼ぶそうだ。
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【追加雑学②】船の窓のガラスの厚みは?
船の窓の大きさは数cm~数十cmまでとさまざま。重さはその大きさによっては500kg以上あるものもあるらしい。
一般的に厚みは5cmのものが多い。潜水艦や宇宙船の窓は別だが、船にとっては5cmあれば強度としては十分ということだ。
【追加雑学③】船の操舵室にあるもう一つの丸い枠「旋回窓」
ところで、船の操舵室(船を操縦する部屋)の窓に丸い枠がついているのをご存じだろうか?
言葉で説明するとちょっとピンとこないかもしれないが、現物を見てみると「あ、あれのことね」となる人が多いと思う。
これは「旋回窓(せんかいまど)」といって、簡単にいえば車のワイパーのような役割をしている。高速で回すことで雨や海水を振り飛ばして乗組員の視界を確保するようにしている。イメージしにくいため、実際に動いているところを見てほしい。
きれいに雨が飛ばされ、視界が確保できるのがよくわかる。舷窓と形は一緒だが、こちらは役割が違うため、間違えて覚えないように注意しよう。
船の窓の雑学まとめ
今回の雑学では、船の窓が丸い理由について解説してきた。「船の強度を保つため」とはすごく単純な理由だが、知らない人が多かったのではないだろうか?
船の窓が丸いこと自体はほとんどの人が知っていると思うから、ぜひその理由と名前を教えてあげてほしい。理由は単純でも、「舷窓」って名前を知っているだけで、あなたの知的な印象がアップすること間違いなし!
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