温度の表現方法が2種類あるのはご存知だろうか?
たとえば、普段の生活の中で温度を表現したり、天気予報で気温を目にする際、普通は「気温25℃」や「平熱36.3度」などといったりするかと思う。
われわれが無意識に使っているこの表現、実は「摂氏(せっし)」と呼ばれる表現方法で、世の中にはこれ以外の温度の表現方法も存在するのだ! 今回はもう一つの温度表現「華氏(かし)」についての雑学をご紹介していこう!
【世界雑学】アメリカでは気温を「摂氏(℃)」ではなく「華氏(°F)」で表す
【雑学解説】アメリカや一部の英語圏では気温を「華氏(°F)」で表す
アメリカやイギリスなど一部の英語圏では、「華氏(かし)」と呼ばれる表現方法を使っているようだ。
華氏は、数字と「°F」で温度を表し、実際に使うときは「気温80°F」のように表現する。日本で暮らしている方にはあまりなじみのない表現方法だろう
ちなみに「℃」は「セルシウス(Celsius)」の頭文字で、「°F」は「ファーレンハイト(Fahrenheit)」の頭文字をとったもの。どちらも発案者の科学者の名前である。
そもそも摂氏と華氏って?
簡単にいうと、沸点(水が沸騰する温度)を「100℃」とし、凝固点(水が氷になる温度)の温度を「0℃」とみなしたものが、「摂氏」である。
一方、華氏は沸点を「212°F」とし、凝固点を「32°F」としているため、同じ「50度」といっても摂氏(℃)なのか、華氏(°F)なのかで、その熱さ(冷たさ)はまったく違うのである。
余談だが、華氏「100°F」は、摂氏「37.8℃」であるため、アメリカでの暑い日の天気予報では、「今日の最高気温は3桁を超える見込み」などと表現したりするらしい。
では、摂氏・華氏どちらを使っている国が多いのだろう?
「摂氏 vs 華氏」は、摂氏の圧勝
世界的にみると、沸点と凝固点のわかりやすさからか、圧倒的に摂氏での温度表現を採用している国が多いようだ。
また、メディアによって摂氏・華氏のどちらも使っていたり、イギリスなどでは同じ国のなかでも地域によって傾向があったりと、使い分けている国も多いようだ。完全に華氏のみを使っているのは、現在ではアメリカだけである。
ちなみに温度以外にでも、アメリカでは長さの単位の標準「m(メートル)」を「yd(ヤード)」で表現したり、重さの単位の標準「kg(キログラム)」を「lb(ポンド)」で表現したりする。
世界標準に逆行して、色々と独自の数え方をするアメリカ。さすが自由の国だ…。
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【追加雑学】摂氏と華氏を簡単に変換する方法
アメリカを中心に、地域によってはまだまだ根強い華氏であるが、華氏を摂氏に変換する際の数式は
℃=(5÷9)×(°F -32)
こんな数式を覚えるのも一苦労だし、とっさに計算するのはもっと大変…。ここでは、旅行や出張などでアメリカに行った際、突然の華氏表現にびっくりしないためにも、簡単に変換する方法をご紹介しよう。
動画で紹介のとおり、華氏から30を引いて半分にするだけの簡単な計算。たとえば「60°F」であれば「15℃」になる(正確には15.6℃)。これだけで、おおよその摂氏温度が分かるのだ。
これを参考に、天気予報や空調の設定温度では混乱しないように注意したい。
雑学まとめ
今回の雑学記事では、気温の表現方法が、私たちになじみのある摂氏(℃)のほかに、華氏(°F)といった表現方法があることをご紹介した。
世界標準の摂氏と、アメリカを中心とした少数派の華氏。感覚的に分かりやすい摂氏が標準となってくれて良かった…。ナイス、セルシウスさん!
また、追加雑学では華氏から摂氏への簡単な変換方法を紹介した。「30引いて半分に」。この合言葉さえ覚えておけば、アメリカでの生活など恐れるに足らずだ(いい過ぎ)!
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