菓子パンは体によくない。そんな声をよく耳にする。
たしかに菓子パンは高カロリーで、脂質や糖質がたっぷりと含まれている。そして、「保存料」などの添加物が多く含まれていることもネックだ。
ところがここで朗報である。なんと、菓子パンの定番「アンパン」には保存料が使われていないのだ! 今回は、菓子パンの保存料に関する雑学を紹介していくぞ。
【食べ物雑学】菓子パンの中でアンパンに保存料が使われない理由とは?
【雑学解説】アンパンは保存料いらずの菓子パン
はじめに、食品に使われている「保存料」がどんなものかをチェックしていこう。
保存料とは、食品中にいる細菌の増殖を抑える食品添加物である。つまり、保存料を使うことで食品が腐りにくくなるのだ!
ベーカリーのバラ売りパンには食品表示が義務づけられていない。そのため、保存料が使われているかは判断できないが、保存料を使用していないベーカリーが多いらしい。
ところが、市販の菓子パンにはほぼ保存料が使われている! その理由は、製造から消費者の元へ届くまでに時間がかかるからである。保存料なしでは消費者に安全な菓子パンを届けるのが難しいのだ。
では、なぜアンパンだけは保存料を使わなくてよいのだろうか。その秘密は、アンパンの中身の「アン」にあった! なんと、アンの糖分が高すぎて雑菌が繁殖しにくいというのだ。
食品中に糖分が60~65%あると、細菌が繁殖するために必要な水分を吸収してしまう。水分がなくなり細菌が繁殖できないわけだから、当然菓子パンは腐りにくくなる。この結果、保存料なしでも数日間は安全に食べられるのである。
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保存料がたっぷり使われているパンは?
では、逆に保存料がたっぷりと使われているパンはあるのだろうか。これに関しては、メーカーによってまちまちだから「この種類の菓子パンがやばい」とはいいにくい。
一般的な傾向として、惣菜系のパンが要注意だといわれている。惣菜系のパンに使う「卵フィリング」や「ツナマヨ」は水分が多く、細菌が繁殖しやすい環境といえる。パンの防腐を防ぐために、どうしても保存料は必要になるのだ。
【追加雑学】日持ちするのに保存料無添加「ロングライフパン」とは?
「でも、アンパンだけでは飽きてしまうんだが…」というあなたに朗報だ! なんと、日持ちするのに保存料無添加のパンが存在する。それが株式会社パネックスの「ロングライフパン」である。
ロングライフパンは、合成保存料無添加でありながら45日、もしくは60日の保存が可能なのだ。普通の菓子パンの賞味期限はせいぜい4日程度。そう考えると本当にすごい!
ロングライフパンは、天然酵母「パネトーネ種」で作ったパンである。パネトーネ種は保水性に優れていて、少ない水分でもパンを作ることができるのだ。さらに、パネトーネ種に含まれる植物性乳酸菌が細菌の増殖を抑えてくれる。
こちらは、ロングライフパン「ソースカツパン」を紹介した動画である。
なかなか美味しそうだ。惣菜系のパンまであるなんて正直驚いてしまった! もちろん「ジャムパン」や「メロンパン」などの定番菓子パンもあるぞ。
「菓子パンの保存料」の雑学まとめ
今回は、菓子パンの保存料に関する雑学を紹介してきた。菓子パンは手軽だし、数日間は日持ちするから朝食やおやつ用にストックしている人も多いと思う。でも、やはり日持ちするということはそれなりに理由があるのだ。
保存料が気になる人は、アンパンを選んでみてはいかがだろうか! ただし、一部のアンパンには保存料が使われている場合がある。原材料をチェックしてから購入したほうがよいかもしれない。