梅雨から夏にかけて馴染み深い花「アサガオ」。
普段はそんなに意識することはなくても、道ばたで見かけたら季節の移り変わりを感じる人も多いだろう。また、小学校の理科の宿題で育てたというイメージが強い人もいるかもしれない。
筆者も家の近所にアサガオが咲いていたので、子どものころはその種を収穫するのが遊びだった。そんなアサガオの花の色といえば青、あるいは紫といったものだ。
だが、聞いたところによると昔はなんと黒や黄色のアサガオがあったという。まるで想像できない。というより、昔はあったのに今は存在しないのだろうか? 気になったので、今回はこの雑学について調べてみた!
【自然雑学】江戸時代には黒や黄色のアサガオもあった
【雑学解説】江戸時代の記録には黒や黄色のアサガオの存在が記されていた
一般的に青や紫の寒色系の花を咲かせるアサガオだが、江戸時代の記録によると、かつては黒や黄色のアサガオが存在したらしい。現在では世界中のどこを探しても自然に生まれた品種で黒や黄色の花を咲かせるアサガオは見つかっていないため、突然変異か品種改良によるものと見られている。
近代に入ってからは記録に残る黒と黄色のアサガオを再現しようとさまざまな品種改良が行われた。しかし、長年成果が出なかったため、どちらの色も「幻のアサガオ」と呼ばれている。
昭和に入ってからは一時期、黄色のアサガオを咲かすことに成功した事例はあったが、その後に残ることはなく絶えてしまったらしい。
どうせならどんなものか見てみたかった…と、あきらめていたが、さらに調べてみると2014年に黄色のアサガオを咲かせることに成功した事例が見つかった。実際に以下の動画で確認できる。
たしかにキレイな黄色のアサガオだ。これは基礎生物学研究所や鹿児島大学の研究チームの実験で咲かせることに成功したものだそう。素人の筆者には専門的なことはわからないが、その技術はすごいものである。
さて、もう1つの黒色のほうはというと、こちらも近年では品種改良によって完全な黒とはいえないが、近い色のアサガオを作ることに成功していた。
残念ながら紹介できる動画が見つからなかったのだが、筆者がいろいろと確認したところ、たしかに黒というより、濃い紫のような色である。いずれ完全な黒の花をもったアサガオが現れることを願おう。
興味のある人は自宅で品種改良に挑戦してみても面白いかもしれない。
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【追加雑学】アサガオの種は下剤になる
さて、せっかくなので、もう1つのアサガオの雑学を紹介しよう。それはアサガオの種にはなんと下剤としての効果があるようだ。
アサガオはもともと日本には自生しておらず、奈良時代に中国から伝わったといわれている。それも、花の観賞用ではなく、種を下剤の薬として持ち帰ったのが由来だそうだ。
筆者はこの話を子どものころにNHKアニメ「忍たま乱太郎」で見た記憶がある。子どもながらに便秘になったときは試してみようと思った。
だが、薬として扱われていたのはあくまで昔の話なので、今は素人判断で口にするのは危険である。筆者も実際に試すことなく大人になってしまった。
くれぐれもただの雑学として覚えておいてほしい。
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雑学まとめ
今回はアサガオにまつわる雑学を紹介した。江戸時代に黒と黄色のアサガオが存在していたのは驚きだが、現代でも再現しようと努力されているとはすごい話である。
ちなみに筆者が小学1年生か2年生のころ、夏休みの宿題でアサガオの観察日記があった。だが、面倒くさがりだった筆者はろくに世話をせずに枯らしてしまったのである。今となってはアサガオさんごめんなさいという気持ちだ。
もし、皆さんの家族にも同じ宿題が出されたときは一緒になって世話をしてあげてほしい。