色が人間に与える心理的な効果は意外とバカにできない。赤色を見ればやる気が起きるし、オレンジ色は温かさや陽気な気持ちを与えてくれる。そして青色というと、あなたはどんな印象を覚えるだろうか。
一般的に青色には人を落ち着かせる効果があるといい、その効果を使って素晴らしい結果をもたらした実例がある。今回はそんな青色効果のトリビアに迫っていこう。
【人体雑学】青い光には犯罪抑制効果がある
【雑学解説】景観改善が目的だったけど…青い街灯で犯罪率40%減少!
2000年のこと、イギリス北部の都市グラスゴーで行われたある政策によって、青色が人間に及ぼす驚くべき効果が実証された。
景観改善を目的に、ブキャナン通りというショッピングストリートの街灯をオレンジから青色のものに変えたところ、なんと約40%も犯罪率が減少したというのだ。
青色にはセロトニンという神経伝達物質を発生させる効果があり、これはリラックスを司る副交感神経を優位にさせるものである。逆にセロトニンが不足すると、イライラやうつ病、不眠症などの原因になる。
つまり青色の街灯で街の人々の気持ちが穏やかになり、犯罪抑制につながったと考えられているのだ。
また青色の光は遠くまで届き、犯罪をしようにも人目につきやすい。一方、橋の下などの暗い場所では手元が見えにくくなるため、隠れて麻薬を使用するような犯罪も減ったのだとか。もともとは景観改善のために変えられたもの…偶然にしてはできすぎではないか!
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日本では犯罪のほか自殺の減少も報告されている
2005年には日本でも、奈良市秋篠台にて青色の街灯が導入された。これによってひったくりや自転車の盗難といった犯罪の件数が大きく減った報告がある。またJR西日本が踏切やホームに青色の電灯を導入したところ、自殺の件数も減少したというぞ。
やはり青色の光は心を落ち着けてくれる効果があるのだ!
【追加雑学】青色にはダイエット効果がある?
「青色にはダイエット効果がある」という話を聞いたことがある人もいるだろう。いったい一色でどこまですごい効果があるんだ! と言いたくなるが、これも結局のところはリラックス効果の影響が大きい。
"ヤケ食い"という言葉があるように、人はストレスにさらされると食欲が過剰になる。青色にはそのストレスを抑えてくれる効果があるため、結果としてダイエットにつながるのだ。
またストレスの緩和だけでなく、人が青色にもっているイメージを使って食欲を抑制できる側面もある。青いお皿で料理が出てきたら、おいしくなさそうに見えるはずだ。飲食店に青色が使われないのはそのためである。
反対に食欲を促進するのは赤色。中華料理屋が良い見本で、軒並み赤色のイメージだ!
雑学まとめ
今回は青色には犯罪抑制の効果があるという雑学を紹介した。それはイギリスのグラスゴーにて、景観改善を目的にしていたはずが、偶然に実証されたものだった!
しかし青色で人がリラックスするということには科学的な根拠があるのだから、考えてみれば道理である。もし…間違えて赤色の街灯に変更していたら…いやいや、救急車のランプじゃあるまいしさすがにないか。