「ブス」という言葉は、女性にとって特に屈辱的な言葉だ。言われて嬉しい人はいない。「ブス」は漢字では「附子」と書く。そして、附子とはもともとトリカブトという花の根のことを指す。
では、なぜその「附子」が、顔が良くないという意味の「ブス」として使われるようになったのか?
今回は「ブス」の語源についての雑学をご紹介するぞ! これを知ったら、きっと真のブスの意味が分かるはずだ。
【生活雑学】ブスの由来はトリカブトの毒
【雑学解説】ブスの語源はトリカブトの毒で麻痺した顔!?
女性なら誰でも綺麗でいたいものである。ブスなんて言われた日には、ショックで外に出たくないだろう。
そもそも「ブス」というぞんざいな響きが嫌だ! 聞きたくもない! なぜ「ブス」という言葉が生まれたのだろうか?
それにはトリカブトという花の根である「附子」に関係がある。附子には猛毒のアルカロイドという物質が含まれていて、その毒が口に入ると神経障害を引き起こす。
そして、毒によって顔の神経が麻痺すると無表情になることから、この「附子」が語源になり「ブス」という言葉が生まれたのだ。
顔には表情筋という30種類もの筋肉があり、この筋肉によって目や鼻や口を動かすことができ、顔の表情が様々になる。神経が麻痺した顔は、表情筋が動かせなくなり、仮面のような気味の悪い無表情になる。
ということは、語源からすると、「ブス=醜い」ではなく、「ブス=無表情」ということになる。
これは女性にとって朗報ではないか! もともとの意味からすれば、どんな顔でも表情豊かであれば「ブス」ではないのだ! これを無理のあるポジティブシンキングととらえるか、朗報ととらえるかはその人次第だ…。
が、しかし! 笑顔はどんな顔の人でも魅力的なものである。筆者はそう固く信じるぞ! ついいつになく力説してしまった…。
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【追加雑学①】トリカブトの毒で死ぬこともある
神経障害を引き起こし、顔を麻痺させる毒を持つトリカブトだが、誤って食べると死ぬこともあるという。ヨモギなどの野草とよく似ているため、間違って食べてしまう人もいるようだ。
過去には、トリカブトの毒を凶器に使った保険金目当ての殺人事件も起きているほどだ。お、恐ろしい!
そんなトリカブトの花はどんな花なのか、見てみよう。
なんとも実に優美で可憐で美しい花である。とても死に至らせるほどの猛毒があるなんて思えないし、「ブス」の語源になった花とも信じがたい…。
ここからひとつの教訓が引き出せるのではないか。いくら外面が美しくても、内側に「毒」がある花は危険ということだ。
一般的にも、どんなに見た目がきれいな女性も、内面に問題がある人は「性格ブス」と呼ばれる。
さぁ、男性諸君! 見た目で選んで、ブスだの美人だのと言っていては痛い目に遭うぞ!
【追加雑学②】「ブス」という演目名の狂言がある
狂言の演目の中に「附子」というものがあるのをご存じだろうか?
その内容はこうである。主人が使用人に「桶に入っているのは附子という毒で、食べると死ぬので近づくな」と言って外出する。
気になって桶を覗いた使用人は、少し舐めてみるとそれは砂糖だったので、おいしくて全部食べてしまった。
主人が帰ってくると使用人は、大切なものを壊したので自害しようとして「附子」を食べたが死ねなかった、と言い訳した。これが、狂言「附子」の内容である。
大事なものを他の人に取られたくないから「附子」と呼んだ。好きな女の子に「ブス」と言ってしまう男子の心理…?
うーん、ちょっと無理があるこじつけ。どうやらこの狂言には「ブス」との関連性はないようだ。
雑学まとめ
今回は「ブス」の由来についての雑学をご紹介した。「ブス」は「附子」と呼ばれるトリカブトの毒で、無表情になることが語源であることが分かった。
女性諸君、いつも笑顔で表情豊かでいて、自分はブスじゃないと自信を持とう!
男性諸君、綺麗な花には毒があるぞ! 性格ブスには気をつけろ!
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