肉・魚

肉屋がコロッケを売る理由とは?なんであんなにうまい!?

zatsugaku

雑学カンパニー編集部

雑学カンパニーは「日常に楽しみを」をテーマに、様々なジャンルの雑学情報を発信しています。

肉屋がコロッケを売る理由に関する雑学

ちょっと手抜きしたいときの定番のお惣菜といえば、やっぱりコロッケ。安くて身近なおかずという庶民的なイメージが魅力的な食べものだが、そのなかで一線を画すのが肉屋で売られているコロッケだ。

肉屋のコロッケはスーパーで売られているものより、自宅で作ったものより断然うまい。むしろ、肉ではなくコロッケ目当てで肉屋に寄るような人もいるんじゃないか。

…しかし、肉屋ってそもそもお肉は売るから肉屋だよね? なのにどうして、コロッケを置いてる店があんなに多いんだ?

今回の雑学はそんな、肉屋でコロッケが売られている理由について。また、どうしてあんなにおいしいのかに関しても解説していくぞ!

【食べ物雑学】肉屋がコロッケを売る理由とは?

ぷよぷよくん
お肉屋さんの揚げたてのコロッケって至福の味だよね…無限に胃の中に入っちゃうよ…うふぅ…でもどうしてお肉屋さんでコロッケを売ってるの?
ガリガリさん
それはな、ミンチ肉のコロッケを開発した人が肉屋を開くことになって、人気商品になったからなんだぜ。

【雑学解説】元洋食屋の店主が肉屋に転職。店先でコロッケを振る舞ったのがきっかけ

肉屋がコロッケを売っているのは日本人の「もったいない」という精神についてのトリビア

NHK総合「チコちゃんに叱られる!」2020年1月31日放送回にて、肉屋がコロッケを売っている理由に関するおもしろいエピソードが紹介された。

肉屋で売られているコロッケといえば、ミンチ肉とジャガイモを使ったものが定番だ。これを開発したのは銀座3丁目の老舗精肉店「チョウシ屋」の初代店主・阿部清六さん。

チョウシ屋が創業された1927年当時、彼が同業者に向け、自分の店で人気だったコロッケのレシピを公開し、全国の肉屋に定着していったというのだ。

当時のコロッケといえば、庶民には手が届かないほど高級なクリームコロッケか、ジャガイモを潰したものを揚げただけの素朴なものしかなかった。

その点、清六さんが考えたミンチ肉を使ったコロッケはリーズナブルかつ満足感があり、一躍人気の看板商品となった。そこから彼は「もっと多くの人にこのコロッケを食べてもらいたい」と考え、全国の肉屋にコロッケを広めていったのだ!

ガリガリさん
ちなみに、コロッケ自体は明治時代にフランス料理やイギリス料理のひとつとして日本に渡ってきたものなんだぜ。

高級なクリームコロッケを食べられない人のために!

しかし気になるのは、どうして肉屋の清六さんがコロッケなんて作ろうと思ったんだ? という話だ。これはチョウシ屋を創業する以前の彼が、洋食屋の店員だったからである。

チョウシ屋の創業から10年さかのぼった1917年のこと。洋食屋で働くことになった清六さんは、"クリームコロッケは高級品で限られた層にしか食べられない"という当時の飲食事情に直面した。

クリームコロッケが食べたくても食べられない子どもたちの姿に心を痛めた清六さんは、そこから約2年の歳月をかけ、安くておいしいミンチ肉のコロッケを開発するにいたったのだ!

当時のクリームコロッケは20銭(現代の130円)が相場。これに比べてミンチ肉のコロッケは2銭5厘(現在の16円)で売り出されたというから、革命も革命である。

このとき清六さんはまだ17歳だったというから驚かされる。各業界、詳しく辿ってみると知られざる天才がけっこう埋もれているのだろうな…。

元洋食屋が肉屋を開いた理由

洋食屋で働いていた清六さんがなぜ肉屋を創業することになったかというと、1923年の関東大震災で働いていたお店がなくなってしまったからだ。

清六さんは肉屋に就職し、自分のお店の開店資金を貯めるため働いた。しかし洋食屋を開くには設備の関係で莫大な資金が必要となり、貯めたお金ではまかなえない。

そのため、洋食屋より開店資金を抑えられる精肉店を開き、その店先で料理も振る舞うというスタイルに落ち着くわけだ。

清六さんはコロッケのほかにも、オムレツやカレーなど、対応できるものならなんでも、お客の要望に応じて作っていたというぞ! おいしい洋食が食べられる肉屋さん…当時はさぞ話題になったんだろうな~…。

そのなかでも人気メニューかつ、精肉したあとの切れ端の肉が使えるコロッケを、全国の肉屋に広めるにいたったのだ。

芸能人も御用達!銀座の惣菜店「チョウシ屋」

チョウシ屋は現在もお持ち帰り専門の総菜屋さんとして、根強く愛され続けている。

 

「サザエさん」に登場するような庶民的な店構えが、歴史の長さを感じさせる…。メニューボードには、"おかづ"という旧かな文字が…! レトロ感がたまらん。

ぷよぷよくん
チョウシ屋さんはコロッケの聖地なんだよね…ボク絶対に行くよ…!

コロッケ以外にはハムカツサンドも有名。マツコデラックスやアンジャッシュ渡部など、芸能人も絶賛したことで話題になった。「チョウシ屋特製ソース」なるものも販売されていて、揚げ物に対するこだわりには抜かりがないぞ!

以下の動画のように、店頭でひとつずつ丁寧に調理してくれる。注文が入ってからカツを揚げるため、揚げたてが食べられるのもポイントが高い。

コロッケやサンドイッチなら、食べ歩きにも気軽でいい。銀座に行く機会があれば、ぜひ訪れてほしい!

【追加雑学①】肉屋とコロッケは相性抜群!

なぜ肉屋のコロッケはおいしいのかというトリビア

パイオニアであるチョウシ屋から全国の肉屋に広まったミンチ肉のコロッケ。偶然か必然か…実は店先でコロッケを売ることは、肉屋の経営事情とも非常に相性のいい手法である。

肉屋では毎日大量の肉をさばくため、切れ端など、そのままでは売り物にならない肉もたくさん出てくる。こういった切れ端の肉はミンチに加工されて売られるが、ミンチにされた肉というのは通常より劣化が早く、売れ残って廃棄の道を辿るものが必然的に多くなる。

そう、肉屋のコロッケは、通常なら廃棄される運命にあったミンチ肉を有効活用しているという面でも重宝されているのだ!

生のお肉は家で料理をする人じゃないと買わないが、コロッケなら料理を作らない人でも、それこそ食べ歩きでも手に取りやすい。こうしてコロッケに姿を変えたミンチ肉は売れ残ることなく、無駄にならずに済んでいるのだ。

寿司屋が魚のアラを煮物や汁物にするのと似たような感じだよね!

ガリガリさん
肉屋のコロッケは日本の『もったいない精神』の現れだな。

おすすめ記事

「もったいない」という言葉は日本にしかないという雑学
MOTTAINAI。日本発の"もったいない"精神が世界で評価されている

続きを見る

肉屋のコロッケがおいしい理由は油にあり!

肉屋とコロッケの相性がいい理由は、ミンチ肉を有効活用できるということだけではない。

肉屋のコロッケは肉がおいしいだけでなく、いつもサクサクでふわふわ。とても自宅で真似できるものではない

実はこのおいしくカラっと揚げられる秘密は、肉屋ならではの揚げ油にある。肉屋では、これまた肉をさばくときの副産物として、売りものにならないラード(豚脂)やフェット(牛脂)などが大量に出てくる。

これらはサラダ油などと比較して高温の調理に適している。肉屋ではこういった動物性の油を活用し、専用の器具を使ったかなり高温での調理がされているのだ!

こうして調理されたコロッケはサクサクのふわふわ。さらに新鮮な動物性のうま味が染みているので、おいしさをより引き立てることにも一役買っている。どおりで自宅では真似できないわけだ。

ぷよぷよくん
油に動物性のうま味が加わってる?!これは神の組み合わせだよ!!

もともと肉屋のために開発されたわけじゃないのに、肉屋と相性抜群…。生みの親である清六さんが肉屋を営むことになったのって、ほんとに奇跡のような偶然が重なっているよね!

おすすめ記事

まさかね…"サラダ油"はサラダから作っている?

続きを見る

スポンサーリンク

【追加雑学②】ほっこりできる「コロッケのうた」

初めて肉入りコロッケを作ったのは銀座の総菜屋というトリビア

レトロで家庭的な温かさをもつコロッケには、そのイメージにぴったりのテーマソングがある。演劇作品集「浅草三文オペラ」に収録されている『カフェーの夜』という演目の劇中歌として有名になった「コロッケの唄」だ。

昭和初期の古き良き日本の雰囲気を面白おかしく歌ったコミックソングである。

♪ワイフもらってうれしかったが いつも出てくるおかずがコロッケ
きょうもコロッケ 明日もコロッケ これじゃ年がら年じゅう(ウィー)コロッケ♪

ガリガリさん
古き良き時代の日本を思わせてくれるような歌だな。

曲中では、女性が働きだし、夕食をちょっと手抜きする風潮が漂い始めたこの時代の代名詞としてコロッケが挙げられている。肉屋での反響といい、コロッケはまさに昭和の時代を象徴する食べものなのだ。

「肉屋とコロッケ」の雑学まとめ

今回は肉屋でコロッケが売られている理由に関する雑学を紹介した。

全国の肉屋にコロッケを広めた清六さんの、「安くておいしいコロッケを多くの人に食べてもらいたい」という想い…。

今や定番となっているミンチ肉のコロッケは、彼が肉屋さんになっていなかったら存在しなかったかもしれない。コロッケに肉を入れてくれてほんとにありがとう!

最近はデパ地下なんかでも総菜のコロッケがかなりおいしくなってきているが、やっぱりナンバー1は肉屋のコロッケだ! ガサガサと包み紙を開けて丸かじりするあの感じがたまらない…。

ぷよぷよくん
揚げたてのコロッケ…コロッケ…ボ、ボク我慢できないよ…ちょっと今からお肉屋さん行ってくる!
ガリガリさん
…今深夜1時だぜ?

いま読まれている記事

  • この記事を書いた人
zatsugaku

雑学カンパニー編集部

雑学カンパニーは「日常に楽しみを」をテーマに、様々なジャンルの雑学情報を発信しています。

© 2020 雑学カンパニー