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なぜボタンの位置は男女で違う?男性用が右、女性用が左の理由とは?

雑学カンパニー編集部

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男性用と女性用の服でボタンの位置が違う理由に関する雑学

何気なく腕を通したそのシャツに男性用と女性用の違いがあることにはお気づきだろうか?

男性用の洋服では右側にボタンがついている。一般的に右利きの方が多い世の中で、利き手で留めやすいようにと工夫されていることは容易に想像できる。一方、女性用の洋服を見てみると、ボタンの位置は左

この違いは何なのか、女性には左利きの人が多いのだろうか? いや、そんなことはない。今回の雑学では男性用・女性用の服でボタンの位置が異なる理由をご紹介していこう。

【生活雑学】男性用と女性用の服でボタンの位置が違う理由

孫ちゃん
ねぇおばあちゃん、お父さんのワイシャツと私の制服のブラウス、なんでボタンが逆なのかなぁ。
おばあちゃん
あぁ、それはね、昔のヨーロッパの衣装のせいなんだよ。
孫ちゃん
ヨーロッパの衣装?
おばあちゃん
昔、ヨーロッパの女性は使用人に服を着せてもらってたらしいからねぇ。

【雑学解説】男性用と女性用の服のボタンの位置が違う理由

男性用と女性用の服のボタンの位置が違う理由というトリビア

14世紀の欧州では、縫製に手間のかかるボタン付きの服はとても高価なもの。上流階級、いわゆる「貴族」の人々しか身に着けることができないものだった。

男性は当時から自分で衣服を着ることが多く、利き手で留めやすいようにと、右側にボタンを施した服が主流となったが、女性の場合はそうはいかなかった。

孫ちゃん
どうして?

絵画などでも良く目にするが、当時の女性の服は華やかで、複雑な装飾も多かったため、一人で着るのは難しく、使用人に着付けさせるのが一般的であった。

孫ちゃん
たしかにどうやって着てるのかよくわかんない服が多いよね!

そのため使用人が着せやすいようにと、「正面から見て右側」つまり、左側にボタンが施されるようになったといわれている。

おばあちゃん
服を着る本人ではなく、着せる人がやりやすいようにそうなったんだねぇ。

男女でボタンの位置が違う理由は諸説ある?

実は、女性服のボタンの位置については諸説存在していて、これ以外にも

  • 子供に授乳をするときに利き手で外しやすいように
  • 乗馬で横乗りした際に風が入らないように

などの説もあるが、服飾の歴史から見ても、前述した欧州の上流階級説が有力となっている。

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【追加雑学①】着物の場合の男女の違いは?

和服の場合についてのトリビア

では、日本の着物はどうだろう。

日本の着物はボタンこそないものの、「右前」・「左前」などが存在し、衿を合わせたときに、右と左どちらが先かという違いがある。

結論を言うと、男女で左右の違いはない着物を着るときに正しいのは「右前」である

孫ちゃん
そもそも右前ってどっち?右側の布が上に来るように着るのが右前?
おばあちゃん
おやおや、それじゃぁ左前だよ。亡くなった人に着付けるときの着方だねぇ。右前っていうのは、左身頃が表に見えるように着付けることをいうんだよ。
孫ちゃん
えぇ!?右なのに左?ややこしいなぁ…。

その理由は歴史にある。

法律で着物は「右前」が正しいと定められた

法律で「右前」が正しいと定められたというトリビア

今から1300年前、奈良時代の政策で「初令天下百姓右襟(はつれいてんかひゃくしょうみぎえり)」という令により、日本の着物は男女問わず「右前」ですよ。と正式に定められた

おばあちゃん
混乱してるみたいだから、あんたのためにもちょっと説明しておこうかねぇ。右前の「前」は「先」という意味でね、右前っていうのは「右を先に着付ける」ってことなんだよ。
孫ちゃん
右を先に着付ける?
おばあちゃん
そうなんだよ。着物っていうのは、右の身頃をまず体に合わせ、それから左身頃を合わせるんだよ。
孫ちゃん
あぁ、そうか!「右が前」みたいな見た目の話じゃなくて、着付ける順番の話なんだ!だから左側の布が表に見えるんだね!

この文化は当時の唐(現在の中国)から帰国した遣唐使によって伝えられ、刀を左腰に身に着ける武士にとっても刀が引っかかる心配がないため、これが採用される運びとなったようだ。

おばあちゃん
左前だと、刀を差す方の裾がヒラヒラして邪魔だからねぇ。

これが今も着物の文化として残り、現代でも着物は男女問わず「右前」となっている

くれぐれも間違えて「左前」での着用には気を付けて欲しい。「左前」は死装束としての意味合いがあるので、特に冠婚葬祭などの礼服として着る際はご法度となるのでご注意を。

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【追加雑学②】ズボンにもある?男女の違い

ズボンにもある?男女の違いについてのトリビア

今まで見てきたのは上半身に身に着ける衣服についてだったが、下半身、ズボンの類などはどうだろうか?

答えは、ズボンは前述したような様式の違いは存在しない

理由は簡単で、ボタンの左右や和服の左右についての文化が構築されていたころ、女性がズボンを履く機会はほとんどなかったためだ。

そもそも、女性用のズボンという概念が存在しなかった。女性もズボンを身に着けることが普通となった現代では、その様式に変化をつける意味もないのであろう。

しかし、体型的な理由からの作りの違いは存在する。

たとえば、女性はくびれがあるため、女性用のズボンではウエストとヒップの差が男性用よりも広く設計されている。また、女性服はファッションとしての用途が高く、美脚効果を出すためにポケットの位置が高めについていたり、ポケット自体が少々小さめに作られていたりする。

気になるボタンやファスナーの合わせだが、前述したような左右の違いはなく、男性用・女性用ともに右前が一般的な仕様となっている。

孫ちゃん
あ、ほんとだ!お父さんのと私のも同じようにボタンついてる!

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【追加雑学③】ボタンのルーツ

ボタンのルーツについてのトリビア

そもそもボタンのルーツをご存知か? その昔、洋服は一枚の布を体に巻き付けるのみで、今のように装飾やデザインなどが施されていなかった。

孫ちゃん
いや~ん、超セクシー!

そんななか、ボタンが最初に登場したのは13世紀ごろの欧州だといわれている。当時は装飾としての意味合いが強く、飾りとしてボタンが施されていた

そして、ボタンが今のように留め具として使用されるようになったのはそこから100年後の14世紀ごろ。この時代にボタンを止める穴「ボタンホール」が誕生した。これが出来る前はボタンは飾りとして衣服に施され、一枚の布にボタンが30個以上ついた服などもあったという。

孫ちゃん
え…ボタン30個以上…?それっておしゃれなの…?
おばあちゃん
まぁ…当時はそれがおしゃれだったんだろうねぇ。

雑学まとめ

なぜボタンの位置は男女で違う?男性用が右、女性用が左の理由についての雑学まとめ

ボタンと衣類の男女の違いについての雑学をご紹介してきた。ボタンは最初から衣服を留める装飾として存在していたわけではなく、今ではワンセットになっているボタンホールとの出会いに100年の空白があったとは驚きである

何気なく留めているボタンにも歴史があり、男性用・女性用の違いにも理由があった。

孫ちゃん
おばあちゃんのおかげで着物の右前と左前もわかったし!ありがとう、おばあちゃん!

しかし、女性も自分で服を着ることが当たり前になった現代では、女性服のボタンも右についていた方が実用的ではあるが、ロマンがないので言わないことにしておこう

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