電車の中などで、子どもに騒がれては困るからとお菓子で「口封じ」をしているママさんは多いのではないだろうか。子どもの「口封じ」には便利なお菓子の代表とされるのが飴やガム、キャラメルである。
この3つの中でも、圧倒的に虫歯の危険度が高いお菓子がキャラメル! なのだ。今回の雑学では、虫歯になりやすいお菓子の特徴などを確認しながら、虫歯になりにくい人になれるよう解説していこう。
【人体雑学】最も虫歯になりやすいお菓子はキャラメル
【雑学解説】虫歯になりやすいお菓子の特徴とは?
東京歯科大学の研究によると、虫歯になりやすいお菓子の特徴は、以下の4つの要因から判定されるようだ。
- 食べカスや歯垢
- 口の中で酸が増える量
- そのものが口の中にある長さ
- そのものの糖分が口の中に残っている長さ
これらの4つの要因が揃うとき、つまりお菓子を食べたときにその食べカスが残りやすくて、酸がよく出て、食べるのに時間がかかるものが虫歯になりやすいということだ。
もっと詳しく説明すると、歯の表面についた食べカスに虫歯をつくるミュータンス菌が棲みつき、糖分を栄養にして酸を出す。この酸が歯の表面のエナメル質を溶かして、そこに穴をあける。
これが虫歯の始まりだ。想像するだけで恐ろしい。
キャラメルは、食べている時間が長く歯にくっつきやすいため、食べ終わった後も、口内に糖分が長く残っていることになる。
まさに、虫歯菌が増殖する絶好の環境ということだ。
ちなみに東京歯科大学の研究結果によると、最も虫歯になりやすいお菓子の第2位は飴で、第3位はウエハースになっている。両方ともに4つの要因が揃っているが、キャラメルほどではないということだろう。
甘いお菓子の代表とされるチョコレートがランクインしていないことに驚くとともに、チョコレート好きの著者としては少々油断してしまう。
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【追加雑学①】虫歯には3歳までの食生活が大事!
「三つ子の魂百まで」とはよく考えられた諺(ことわざ)で、これは歯にも適用される。
単なる諺(ことわざ)だけのことではなく、日本小児歯科学会の研究論文でも、「3歳までに虫歯がある子どもは永久歯に生え変わっても虫歯になる確率が高い」と発表されている。
これは、乳歯に虫歯があるから永久歯に伝染するということではない。3歳までにだらだらと甘いものを口にするような食習慣ができあがると、それを改めることはかなり難しいということだ。
3歳までは、ある程度は親のもとで食習慣を管理することができるが、3歳を過ぎると自我が芽生え、意志をもって行動するようになる。このことからも、生まれてからの3年間が、その後の歯の一生を決めるといっても過言ではないということだ。
【追加雑学②】虫歯予防には飲み物にも気を付けて!
飴やガム、キャラメルなどが虫歯の原因になることは周知のとおりだが、意外に知られていないのが飲み物である。
特に健康に良いイメージがある乳酸飲料。腸内環境を整えるというメリットから習慣づけて飲んでいる人も多くいるが、意外に糖分が沢山入っている。飲み終わった後も、ベタベタとして口に残りやすいので虫歯になりやすいのだ。
水分補給ができるイオン飲料も注意が必要だ。夏場の熱中症対策などで飲むのはよいのだが、水の代わりにイオン飲料を飲むのはやめた方がいい。思っている以上に糖分が入っており、虫歯の原因になる。
雑学まとめ
今回は虫歯についての雑学をご紹介した。
「虫歯になりにくいお菓子も紹介して!」という声も聞こえてきそうだが、そのようなお菓子は存在しない。たしかに、ポテトチップスやおせんべいなどは、歯に残りにくく糖分が少ないので虫歯になりにくいといえるかもしれない。
だが、結局は何がよいとかではなく、親が時間を決めて食べる時間と量をコントロールしてあげることが、虫歯になりにくい歯をつくる大事なポイントということなのだ。
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