黒光りするあの虫と並んで害虫として有名な「ムカデ」。都会住みの人はあまり馴染みはないかもしれないが、周囲が畑や山に囲まれた地方では、当たり前のように室内に出没する。
かくいう筆者も田舎住まいのため、毎年のようにムカデに噛まれている。これがまた痛いのだ。1度、やつらを見つけたら確実に仕留めるまでその日は眠れない。
そんなムカデに関して「仲間を呼ぶフェロモン」をもっていると聞いたことがないだろうか。昔から部屋でムカデをつぶすとそのフェロモンでさらに仲間が集まってくるという噂がある。
だが、筆者の経験上、実際に仲間が集まってきたという状況は見たことがない。はたしてその説は正しいのか。今回の雑学記事では、その噂について詳しく調べてみた!
【動物雑学】ムカデは仲間を呼ぶフェロモンを持っている?
【雑学解説】科学的にはムカデに仲間を呼ぶ能力はない
調査の結果、ムカデが仲間を呼ぶフェロモンをもっているという説に科学的根拠はないことがわかった。あくまで巷の俗説ということである。
しかし、同じ時期に同じ場所でムカデを見かけるといった人も多いことだろう。筆者の家も部屋が複数あるのにも関わらず、だいたい同じ場所に現れる。この理由がフェロモンではないとしたら、どんなことが考えられるのだろうか。有力な説は2つだ。
まず、ムカデの生息環境である。ムカデは主に湿気の多い場所や暗がりに住んでいる生物だ。そのため、条件を満たせば特定の場所にムカデが複数いても不思議ではない。
次にムカデの侵入経路だ。昔から部屋でムカデをつぶすと仲間が集まるといわれているが、単純にその部屋にムカデの侵入経路があるだけだと思われる。
とくに田舎のように家の周囲が野山や畑であれば、複数のムカデが侵入してくる確立は高まるはずだ。筆者の経験上、雨が降ったあとは出現率が高いので要注意である。
これらのことを考えれば、複数の個体を見かけるのは自然なことなのだ。ただし、人間にとって迷惑なことには違いない。毎年のようにムカデに悩まされている人はなんらかの対策が必要だろう。
スポンサーリンク
【追加雑学①】簡単にできるムカデの対策方法とは
ムカデにできることなら遭遇したくはない。そこで簡単にできるムカデ対策方法をまとめてみた。
部屋にムカデ用のヒノキの香りをまく
一般的にムカデはヒノキの香りが苦手といわれている。しかし、あまり知られていないが日本産のヒノキの香りには、ムカデ対策効果のある成分が含まれていないとのこと。
そのため、単にヒノキグッズを置いただけでは効果がないこともある。最近ではホームセンターなどでムカデ用のヒノキチップやヒノキオイルが市販されているので、対策するためにはそちらを使おう。
部屋の隙間はふさいでおく
床や壁の隙間はムカデが侵入してくる経路になりやすいので、あらかじめふさいでおこう。ただし、賃貸住宅では床や壁を傷つけないようにはがしやすいテープなどを使うのがおすすめだ。
家の周囲の雑草を抜く
家の周囲の雑草はしっかり抜いておこう。その理由は雑草がしげっていればムカデが好む湿気がたまりやすいからだ。
いくら室内で対策していても、外にムカデが大量に生息していれば完全には防げない。庭などのムカデが住みやすそうな場所もあわせて手入れをしておこう。
これらがムカデの対策方法である。確実にムカデが現れないとは断言できないが、やらないよりはマシだろう。ムカデに悩んでいる人はぜひ試してみてほしい。
【追加雑学②】ムカデは「百足」と書くが、足が100本あるわけではない
さて、現実的なテーマが続いてしまったので、ここでちょっとしたトリビアをお届けしよう。ムカデは漢字だと「百足」と書くが、実は足が100本あるわけではないのだ。
では、何本あるの? と思うかもしれないが、それは種類や個体によってかなり差がある。ただし、多くの種類は足が40本~50本前後と、100本には遠くおよばない。
そもそもムカデのなかで足が100本以上あるのは「ジムカデ」という種類だけらしい。ジムカデは記録によると最大で354本の足が確認されたそうだ(色んな意味で数えた人のメンタルがすごい…)。
解説しておいてなんだが、ムカデの足の数を想像しただけで寒気がしてきた。
雑学まとめ
今回の雑学では、ムカデという害虫についてお届けしてきた。昔からさまざまな言い伝えのあるムカデだが、実際には別の原因があったり、根拠がなかったりするのだ。対策するときは現実的な情報を調べよう。
ちなみに筆者は毎年のようにムカデに噛まれてきたので、最近ではムカデのわずかな気配すら感じ取れる能力が身についた(本当に)。
皆さんのなかにも同じようにムカデに悩まされている人がいると思うが、めげずに戦ってほしい。
おすすめ記事
-
ゴキブリの好物ランキングを発表…!好きな匂いは玉ねぎ!
続きを見る