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"ちゃんこ"って鍋だけのこと?力士が関係している由来とは?【動画】

雑学カンパニー編集部

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力士が食べるものすべて「ちゃんこ」という雑学

力士の食事といえば、まず「ちゃんこ鍋」が思い浮かぶ。「ちゃんこ」といわれると、鍋が前提になっているイメージすらあるが、このちゃんこは、何も鍋だけを示すものではないことをご存知だろうか。

実は、相撲部屋で力士が食べるすべてものが、ちゃんこと呼ばれているのである。つまりちゃんこは料理の名前ではなく別の意味をもつ言葉ということだ。真相に迫ってみると、相撲部屋の弟子を家族とする人間関係と繋がっていたぞ!

今回はそんな「ちゃんこ」にまつわる雑学をご紹介していこう!

【スポーツ雑学】力士が食べるものをすべて「ちゃんこ」という

新人ちゃん
『ちゃんこ』っていったら『力士がつくる鍋』ってイメージがあったんっすけど…。
マッチョ課長
一般的にそう思われがちだが、『ちゃんこ』という言葉は、相撲部屋の親方を表す『父親(ちゃん)』と、部屋の力士を『子供(こ)』に例えた2つの単語が合わさって作られたものなんだ。

【雑学解説】力士の食事「ちゃんこ」にまつわる知られざる真実

「ちゃんこ」にまつわる知られざる真実についてのトリビア

「ちゃんこ」と聞くと、色とりどりの食材を煮込んだ「ちゃんこ鍋」を想像する方が多いだろう。だが、ちゃんこは、相撲部屋で口にするすべての食事のことを表している。

そもそもちゃんこという言葉は、相撲部屋の親方を表す「父親(ちゃん)」と、部屋の力士を「子供」にたとえた「こ」の、2つの単語が合わさって作られたものだ。

したがって、親方と弟子の力士が一緒に食事をすると、その食べ物はすべてちゃんこと呼ばれることになる。つまり料理の名前ではなく、親方と弟子の家族のような関係性を表した言葉だったのだ! なんとも暖かみのある由来である。

新人ちゃん
へー、『ちゃんこ』って特定の料理名じゃないんっすね。

以下の動画は大嶽(おおたけ)部屋」でちゃんこを作る様子が映されたものだ。ふんどし姿のまま調理しているのが印象的である。

マッチョ課長
旨そうな鍋だな~!

ちなみに相撲部屋でちゃんこ鍋が食されるようになったのは、明治時代の「出羽海(でわのうみ)部屋」で作られたことが始まりとされる。動画から見て取れる「ちゃんこ当番」のような習慣もきっと、古くから続くしきたりなのであろう。

力士の食事事情について

現役相撲ライターさんのサイト情報によると、相撲部屋では、昼前と夕方の1日2回食事タイムが設けられているという。

相撲部屋の食事といえば、野菜や魚・肉などを入れた「ちゃんこ鍋」が定番だ。ちゃんこ鍋の利点は、さまざまな食材を食べられて栄養のバランスがよく、量に関しても一度に多く作ることができる点だろう。

ちゃんこを仕込むのは相撲部屋の幕下より下の力士が当番制で、複数人が担当する。その中には、「ちゃんこ長」という責任者がおり、当番当日にはメニュー決めから買出しまでをおこない、朝から仕込みを始めるという。

仕込みの大半を担うちゃんこ長によって、出来・不出来も当然あるだろう。相撲部屋で上手くやっていくには、相撲だけではなく、料理の腕も意外と重要なのかもしれない…。

新人ちゃん
それにしても、毎日大量のちゃんこを仕込むのって大変だと思うっすよ。これももはや修行みたいなもんっすかね?

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【追加雑学①】力士に縁起がいいとされる食べ物がある

相撲界には縁起がいいとされる食べ物があるというトリビア

スポーツ選手たちのなかには、縁起や験を担ぐ選手たちが少なからずいる。そして相撲界でも同様に、食事にまつわる縁起担ぎが存在する。

たとえば、「豚」や「牛」などの四足歩行の動物は、力士が土俵上に手をついてしまう姿を連想させることから、場所中に食べることは避けられるという。同様に、手足がない「魚」も、対戦する力士に「手も足も出ない」ことがないようにと、場所中は口にすることを避ける習慣がある。

一方、縁起がいいとされるのが「鶏肉」だ。牛肉や豚肉と違って、鶏は2本足で立つことから、力士の勝ちを意味する「土がつかない」状態を表すとして、縁起物になっているのだ。

そのため、場所中の各部屋では鶏肉を使った鍋を作る機会が多いという。相撲において食事が大切なのはいうまでもないが、それは栄養だけではなく、縁起的な意味合いも大きいのだ。

マッチョ課長
勝負の世界では、縁起担ぎは心理的に大事なものだからな。

【追加雑学②】力士の1日の摂取カロリーとは?

力士の1日の摂取カロリーについてのトリビア

100キロを優に超える力士たちは、1日にどれほどカロリーを摂取しているのか気にならないだろうか。

力士が1日の食事で摂取する食事の量は約8,000カロリーだといわれている。先にも紹介したように、1日2回の食事をすることから、これを1食あたりにすると4,000カロリーの計算となる。

ちなみに平均的な成人男性の1日の摂取カロリーは、2,200~3,000カロリー前後。力士たちの1日の摂取量は、その倍以上にもなるのだ。

大きな身体を作らなければいけないのはわかるが、そんなに高カロリーを摂取し続けたら、病気になってしまわないものか…という心配はいらない。力士は激しい運動と規則正しい生活をしていることから、カロリーの過剰摂取による生活習慣病や糖尿病にはかかりにくいのだという。

マッチョ課長
力士の平均体脂肪率は24%程度なんだ。
新人ちゃん
あれ、意外と脂肪少ないんっすね。

力士の食事は生活習慣も含めて成り立つもので、一般人には真似しようにもできない食生活なのである。

雑学まとめ

力士が食べるものはすべて"ちゃんこ"。その由来とは?【動画あり】についての雑学まとめ

今回の雑学では、親方である「父親」と弟子の「子供」が同席して口にするものはすべて「ちゃんこ」と呼ばれることを紹介した。極論をいえば、相撲部屋でピザの出前を取ってもちゃんこなのだ(あり得ないことだが…)。

つまり一般家庭でお父さんと食事をすることを、ちゃんこと呼んでも間違いではないわけである。もっとも、食事中にちゃんこなどといいだそうものなら、「何をいってるんだコイツは」という目で見られるのがオチだが…。

マッチョ課長
オレと新人ちゃんが一緒に食事をしても、『ちゃんこ』になるってワケだな。
新人ちゃん
課長は私の親方じゃないっすから。ネタでもマジで切れるっすよ?
マッチョ課長
ちょっとした冗談なのに…。

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