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長い…!ベートーベンの"第九"の正式名称は100字以上…

雑学カンパニー編集部

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ベートーベンの"第九"の正式名称は100字以上に関する雑学

年末になるとよく耳にする、ベートーベンの「第九」。第四楽章の「歓喜の歌」の歌声は、誰もが耳にしたことのあるメロディーであるだろう。

ところでこの曲の正式タイトルをご存知であろうか? もちろん「第九」は通称のタイトルである。現在の日本では「交響曲第九番ニ短調作品125(合唱付)」という名前で、楽譜も出されている。

しかしこの曲のタイトルには、ベートーベンによってつけられた、とても長い「本当のタイトル」があるのである。一体どんなタイトルなのか、雑学としてご紹介しよう! ちゃんと言えるようになればかっこいいぞ!

【面白い雑学】ベートーベンの「第九」の正式名称は100字以上ある

秀吉くん
長っっっ!!
信長さん
日本語訳もめっちゃ難しいんだよな…

【雑学解説】ベートーベンの「第九」は日本語で121文字。

事実、ベートーベンが自ら名付けたタイトルが、寿限無のようにスラスラ言えるようになれば、少し達成感があるかもしれない。その正式タイトルの日本語が以下の通りである。

「シラー作、頌歌『歓喜に寄す』を終末合唱にした、大管弦楽、四声の合唱のために作曲され、プロイセン王フリードリヒ・ヴィルヘルム三世陛下に最も深甚な畏敬をもって、ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーベンによって奉呈された交響曲、作品125番」

ざっと121文字のタイトル、とっても長いタイトルである。よく見てみると「第九」という文字はどこにもない。かろうじて「作品125番」が、第九の面影を残しているのみである。

もちろん原文で書くと、さらに膨大な文字数になる。

Sinfonie mit Schlusschor über schillers Ode "An die Freude" für großes Orchester, 4 Solo und 4 Chorstimmen componiert und seiner Majestät dem König von Preussen Friedrich Wilhelm III in tiefster Ehrfrucht Zugeeignet von Ludwig van Beethoven, 125 tes Werk

秀吉くん
日本語よりインパクトあるっすねえ…

カウントしてみたら、250文字だった…。

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【追加雑学】ベートーベンの曲は通称で呼ばれているケースが多い

第九のようにベートーベンの曲は、正式な名前を略して楽譜などに書かれるケースが多い。なかには後に他の人物がつけた名前で知られていることも多いという。

たとえば耳馴染みのメロディーで始まる「運命」は、ベートーベンの命名ではない。この曲のタイトルは別にある。弟子が、冒頭の音が意味するものは何かとベートーベンに問うと、彼が「このように運命は扉を叩く」と答えたことから、運命という通称が付いたという。

信長さん
カッコいいエピソードだな…

第九や運命のように、別の名称が後世に伝えられているタイトルは多いのである。

主なベートーベンの楽曲の名称と通称にはこんなものがある

先に述べた「運命」のタイトルは「交響曲第5番ハ短調作品67」という名称である。

そして、「月光」という名前で知られているピアノ・ソナタも、別の人物の発言が元で、伝えられたタイトルだ。本来は「ピアノソナタ第14番」という名前とともに、ベートーベンは「幻想曲風ソナタ」と名付けている。

また、交響曲第3番の「英雄」は、本来ナポレオン・ボナパルトの考えに共感をもち、彼のために作曲したのが始まりである。しかし、ナポレオンが皇帝に即位すると、「権力が欲しいだけの人間だった!」と激怒し、楽譜の表紙を破り捨てたというエピソードがある。

秀吉くん
このエピソードもカッコいいっすね!

「ベートーベンの第九」の雑学まとめ

今回ご紹介した雑学で、第九の正式名称が非常に長いことが理解いただけただろうか。あまりにも長すぎるうえに、聞き慣れない言葉も多く、少々頭に入りにくい名前ではある。

しかしスラスラ言えるようになると、少し賢くなったようにも感じる。感じるだけである。

意外にベートーベンの曲は通称で伝えられている曲が多いが、交響曲の9作だけでも正式な名前も覚えておくと、さらに音楽を楽しめることも、間違いなしだろう。

秀吉くん
いや〜ベートーベンさん、イケメンエピソードばっかっすね!
信長さん
ベートーベンに嫉妬したので、こんなエピソードを紹介しておこう…
"エリーゼのために"はテレーゼさんへの曲!なぜ曲名が変わった…?

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秀吉くん
殿…!器がちっちゃいっす!

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