食べ物の由来

男爵いもとメイクイーンの由来と違いとは?じゃがいも同士だけど…

雑学カンパニー編集部

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男爵いもとメイクイーンの由来と違いに関する雑学

「じゃがいも」ってうまいよな…。

筆者はじゃがいもが大好きである。低価格なじゃがいもさんは、底辺を生きる筆者のおなかを満たしてくれる心強い味方なのだ。

ちなみに、筆者の初恋の相手のあだ名は「じゃがいも」だった。じゃがいもを噛みしめると、ときどき甘酸っぱい記憶もよみがえってくる。

S君、元気にしてる~? 私はいまだに君のことを夢に見るし、SNSのアカウントもこっそり探し出して、ほぼ毎日チェックしてるよ~! うふふ~☆

…そんな冗談はさておき、本題に入ろう。

じゃがいものメジャーな品種といえば、「男爵いも」「メイクイーン」だ。「男爵」と「クイーン」って、おいもさんたちもなかなか大胆な名前をもらったもんである。その由来は一体どこにあるのだろうか?

【食べ物雑学】男爵いもとメイクイーンの由来と違いは?

ぷよぷよくん
男爵いもはホクホク、メイクイーンはねっとりしてるよね。でも名前の由来って何なんだろう…
ガリガリさん
それはな、男爵が栽培したから『男爵いも』、英語名がそのまま採用されたのが『メイクイーン』なんだぜ。

【雑学解説①】「男爵いも」の由来はマジで男爵

男爵が育てた「男爵いも」?についてのトリビア

男爵いも

男爵いもはゴツゴツとした丸みのある外観で、食感はホクホク。ベイクドポテトやポテトサラダなどに向いている品種である。

もともとはアメリカ生まれで、英語名は「アイリッシュ・コブラー」という。日本語にすると「アイルランドの靴直し職人」という意味だ。

ぷよぷよくん
靴直し職人と男爵…全然つながりがないよ…

どうして、日本にやってきた靴直し職人が、男爵にレベルアップしたのであろうか?

その理由は、男爵いもを日本に持ち込んだのが、「川田龍吉(かわだりゅうきち)男爵」という男爵だったからなのである。

「函館どっく」という造船所の専務取締役であった川田男爵は、1908年(明治41年)にアメリカ原産のアイリッシュ・コブラーを取り寄せ、試験栽培を行った。

栽培はうまくいき、じゃがいもの普及には無事成功したのだが…「ありゃ~? そういやあ、このじゃがいもの品種名、なんていうんだっけ~?」と、元の品種名が不明…という事態に陥ってしまう。

そこで、「川田男爵が日本に広めたじゃがいもだし、男爵リスペクトの『男爵いも』でよくね?」と結論。よって、このじゃがいもは「男爵いも」と呼ばれるようになったのである。

ガリガリさん
北海道亀田郡七飯町の男爵いも発祥の地には、今も記念碑が立っているんだぜ。

【雑学解説②】メイクイーンの由来は「5月の女王」

メイクイーンは「五月の女王」?というトリビア

メイクイーン

メイクイーンは細長い外観で、ねっとりとした食感。煮込んでも煮崩れしにくいことから、煮物やカレーなどに向いている品種である。

原産国はイギリスで、現地での呼び名はやはり「メイ・クイーン」。意味は、「5月の女王」だ。

「メイ・クイーン」とは、ヨーロッパの伝統的な5月祭(メーデー)に登場する、花の冠と白いドレスを身にまとった少女たちのことである。この少女たちは、ローマ神話の豊饒(ほうじょう)の女神・マイアの象徴的な存在として、祭りを彩っていた。

そんな聖なる女王が、どうしてじゃがいもの名前に結び付いたのかはよくわからないが、メイクイーンは初夏になると、白と紫の可憐な花を咲かせる。その姿はまさに「5月の女王」の名にふさわしい。

ぷよぷよくん
じゃがいもの花なんて見たことないよ…
ガリガリさん
けっこう可愛いぜ…まぁお前にとっては『花より団子』かもしれないけどな。

ちなみに日本での正式名称は、「メークイン」である。

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【追加雑学①】じゃがいもは南米原産の野菜

ところであなたは、じゃがいものもともとの原産地がどこかご存じだろうか? 日本だと北海道がジャガイモの産地として有名なので、「北国」だと思っている方もいるかもしれない。

ところが、じゃがいもは南米原産の野菜なのだ!

じゃがいもの原産地は、南米の高地・アンデスである。アンデスといえば、インカ文明。高度な文明を作り上げたインカの人々を支えたのは、じゃがいもとトウモロコシだったといわれているのだ。

そんなじゃがいもが世界中でおなじみの野菜となったのは、インカ帝国を征服したスペイン人が本国に持ち帰ったおかげだ。

ぷよぷよくん
スペインの人のおかげで、今ボクたちはフライドポテトが食べれるんだね…ポテトチップスがあるのもスペイン人のおかげ…

…とはいっても、スペイン人はインカ帝国を滅ぼした張本人なので、インカ民族的には「おかげ」なんていうと激おこぷんぷん丸かもしれない。(死語)

【追加雑学②】じゃがいもは「観賞用」だった?

じゃがいもは「観賞用」だった?というトリビア

じゃがいもの花

1570年ごろ、インカ遠征から帰国したスペイン人が持ち帰ったじゃがいもは、1600年ごろにはヨーロッパ諸国に広まったといわれている。

しかし、当初じゃがいもは「食用」ではなかったようだ。なんと、フランスの宮殿では、その花を観賞するために栽培されていたのだという。

…というのも、当時のヨーロッパの人たちはじゃがいもの食べ方がわからず、食中毒を起こしてしまう人が後を絶たなかった。

ガリガリさん
じゃがいもの芽や表面が緑色になっている所には、『ソラニン』や『チャコニン』っていう天然の毒素があるんだ。昔の人はそれを知らずに食べていたんだろうな。

そこから「これ、インカの人たちは食べてたっていうけど、食うの危険すぎじゃね? でも花はかわいいから、観賞用に育てるわ」となってしまったのである。

その後、ドイツで1618年から30年戦争が起き、食糧が不足したため、当時の王様・フリードリッヒ大王がじゃがいもを食用として栽培するように推進。そこからじゃがいもを食べる習慣がヨーロッパ中に広がっていったのだという。

ぷよぷよくん
フリードリッヒ大王がじゃがいもの神なんだね…

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「男爵いもとメイクイーン」の雑学まとめ

じゃがいも同士だけど…男爵いもとメイクイーンの由来と違いについての雑学まとめ

「男爵」が育てた男爵いもと、「5月の女王」を意味するメイクイーンは、どこのスーパーマーケットでも見かける定番中の定番品種である。残念ながらそのネーミングに繋がりはなかったが…。

また南米原産の野菜というのも、初耳の人が多かったのではないだろうか。インカ民族には申し訳ないが、もしスペイン人がインカ帝国に攻め入らなければ、われわれはじゃがいもを堪能することができなかったかもしれない。

和洋中どんな料理にも合い、低価格で腹持ちのよいみんなの味方・じゃがいも…。インカの文明に思いをはせつつ、今晩は肉じゃがを作ろうと思う。

ぷよぷよくん
ボク、フライドポテト食べたくなってきたなぁ…ケチャップべったりつけて食べると止まらなくなるんだよね…えへへ…
ガリガリさん
お前、基本的に調味料使いすぎなんだよ…

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