ドラえもんに登場するジャイアンといえば音痴として有名だ。その歌声は漫画的表現とはいえ、ガラスにヒビを入れるなど物体を破壊するものとして描かれている。
ジャイアンの歌声の有害な音波を強めれば、害虫を殺す効果があることも作中で描かれた。しかし、ドラえもんの方がジャイアンよりも音痴だという事実はあまり知られていない。
実はドラえもんの歌声はジャイアンより酷いと評され、町中の人々に恐れられたことがある。ドラえもんがジャイアンより音痴だという雑学についてご紹介しよう。
【面白い雑学】ドラえもんはジャイアンより音痴
【雑学解説】ドラえもんが音痴になる回「ドラえもんの歌」
ドラえもんの作中ではジャイアンの歌声は非常に恐れられている。「ジャイアン殺人事件」というエピソードでは、ジャイアンの歌声が殺人計画に利用されるとスネ夫が力説したこともあった。
実際はそんなことはなかったのだが、そんなバカな話をのび太達は一瞬信じてしまう。それほどジャイアンの歌声は恐れられているのだ。
しかし、ドラえもんの歌声がジャイアンより酷いことを描いたエピソードが存在する。それが「ドラえもんの歌」という回である。
ジャイアンの歌を初めて聞かされたドラえもんは、その音痴ぶり呆れてしまう。それでも、本人には文句を言わずに家に帰ろうとする。その途中で目つきがおかしくなったドラえもんは、突然歌を歌いたくなったと言い出す。
一緒にいたのび太は、あまりに酷い歌声にひっくり返る。しかし、ドラえもんは自分の歌声に感激し、自画自賛した。
のび太はジャイアンより酷いというが、ドラえもんは不機嫌になり、他の人間に聞かせようとする。今度はジャイアンに聞かせるが、ジャイアンは「胸が悪くなった」とドラえもんの歌を酷評。
怒ったドラえもんは、道具も使わずにジャイアンをボコボコにしてしまう。ジャイアンを踏みつけて放った一言が「芸術のわからんやつは人間じゃない」である。行動の方向性がジャイアンと同じである。
ズタボロにされたジャイアンは「感動した。歌手になれる。」と心にもないことをいう。その後に、歌を聞かされた人たちもドラえもんの暴力を恐れて全員褒めるのだった。
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ドラえもんが音痴になった理由とは?
のび太に「みんな褒めてくれた」と報告したドラえもんは、今夜、リサイタルを開くと宣言する。のび太は止めようとするが、目つきのおかしくなったドラえもんは牙を剥き出してのび太を威嚇。
歌の練習を始めるドラえもん。その歌声はのび太の家の窓を破壊し、家具が倒れるなどまるで大地震のよう。
町の人たちは居留守を使ってリタイタルから逃れようとするが、ドラえもんはひみつ道具を使って街じゅうの人たちを空き地に呼び寄せる。
警察官まで来てしまったが、ドラえもんに逆らうことができず、ドラえもんは朝まで歌うと言い出す。呼び出された人々は絶望するしかなかった。
しかし、のび太はドラえもんの所有者のセワシに助けを求める。セワシが不意を突いてドラえもんを気絶させ、リサイタルは寸前で中止になった。
様子がおかしくなったドラえもんの電子頭脳を調べると、中にマツムシが入っていた。そのせいでドラえもんが狂っていたことが判明する。
マツムシが取り出されたドラえもんは普段の様子に戻った。そして、唐突にマツムシの歌声を聴くドラえもんとのび太が描かれ、穏やかに話は終わる。
ちなみにこの「ドラえもんの歌」というエピソードは、てんとう虫コミックスには収録されていない。
「ドラえもん音頭」は音痴?
原作では、ジャイアンが音痴という設定が初めて明かされたのはこのエピソードだ。いまでこそ、ジャイアンの音痴は、ドラえもんを面白くする重要な設定になった。
しかし、もともとはドラえもんの音痴の引き立て役でしかなかったのである。その後、ドラえもんが歌うことは原作では一度もないが、アニメでは声優がドラえもん音頭などで歌を歌っている。
下の映像は大山のぶ代と水田わさびが、それぞれドラえもん音頭を歌ったものだ。
大山のぶ代バージョンの「ドラえもん音頭」
水田わさびバージョンの「ドラえもん音頭」
もちろん、漫画ではないので普通に聴くことができる。大山のぶ代バージョンでは「ドラえもんの歌」がアニメ化されることはなかったが、水田わさびに変わってからは2回アニメ化された。
ドラえもんのイメージが崩れるので、なかなかアニメ化されなかったのではないかともいわれている。アニメのジャイアンはちゃんと歌っているが、ドラえもんの歌はメロディーのついた唸り声であり歌ではない。
初期のエピソードではドラえもんがトラブルを起こすことも多かった。
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【追加雑学】ドラえもんの最後の武器は石頭
武器として使用できそうな歌声を見せたドラえもんだが、石頭も彼の武器である。頻繁に使用することはないが、大長編「のび太と雲の王国」では金属のドアを頭突きでボコボコにした。
その後は、大きなガスタンクに頭から突っ込んで雲の王国を破壊している。
ドラえもんは22世紀の世界から来たロボットだ。しかし、最近の映画では22世紀よりも未来の技術が使われたバリヤーを頭突きで破壊するシーンまで存在する。
ドラえもんの頭突きの方が秘密道具より強力そうである。ドラえもんは、腕力ではジャイアンに敵わないように描かれることも多い。
しかし、設定上は129.3馬力の出力を出せるため、軽自動車をはるかに超えるパワーをもっている。本来なら、腕力で人間が敵うようなロボットではないのだ。
頭がおかしくなったドラえもんの暴走ぶりを見ていると、狂ったドラえもんが作中で一番恐ろしい存在のようにも感じる。
実際に使用したことはないが、ネズミを退治しようとして地球破壊爆弾を出したこともある。
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ドラえもんの雑学まとめ
ドラえもんはジャイアンより音痴という雑学をご紹介した。ドラえもんの音痴とジャイアンの音痴が同時に判明したのも面白い話だ。
ジャイアンの歌はかなり恐ろしいもののように扱われるが、実際はただのひどい歌でしかない。ドラえもんの道具で強化された時以外では物体を破壊したことはない。
ドラえもんの歌は物理的な破壊力がある点で、通常のジャイアンの歌よりもはるかに上である。
ちなみに、アニメ「ザ☆ドラえもんズ 」では、のび太のところに来る以前のドラえもんが楽器を演奏して散々な結果になっている。
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