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容量が…!初代"ドラゴンクエスト"は文字を制限していた

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初代「ドラゴンクエスト」では一部のカタカナが使えなかったという雑学

1986年(昭和61年)にファミリーコンピュータ(ファミコン)で発売されたロールプレイングゲーム(RPG)「ドラクエ」こと「ドラゴンクエスト」。

シナリオを堀井雄二・キャラクター&モンスターデザインを鳥山明・音楽をすぎやまこういちと、超一流のクリエーターが結集して作られた「ドラクエ」は、まだRPGが一般的ではない時代に発売されたにも関わらず人気を集め、いまでは日本における代表的なRPGとなっている。

そして、「ドラクエ」といえば、独特の語感の呪文が特徴的である。たとえば、体力を回復する呪文「ホイミ」といえば、「ドラクエ」未経験の方でも知ってるのではないだろうか?

ホイミ以外にも、守備力を上げる「スクルト」・すばやさを上げる「ピオリム」・敵を一掃する強力な「イオナズン」といった呪文にお世話になった人は多いはず。

しかし、初代の「ドラクエ」では、上記の呪文は使用できないのである! 「そりゃ、ホイミ以外は2作目以降から登場した呪文だから…」とか、そんな理由ではない。

では、いったいどんな理由があったのか? 今回は、初代「ドラクエ」製作時のさまざまな雑学を紹介したい。

【サブカル雑学】初代「ドラゴンクエスト」では一部のカタカナが使えなかった

初代「ドラゴンクエスト」では容量の関係で一部のカタカナが使えなかった!

【雑学解説】「ドラゴンクエスト」で一部のカタカナが使えなかった理由

「ドラゴンクエスト」で一部のカタカナが使えなかった理由についてのトリビア

 

 

当時のファミコンのROMカセットに収まる容量はとても少なく、ファミコン版の初代「ドラクエ」の容量はたったの64KBであった。これは、ガラケーで撮影した写真1枚と同じ程度…といえば、どれだけ低容量だったのかおわかりいただけるだろう。

そんな低容量のなかに、グラフィックも音楽もテキストも入れなければいけない。そこで制作スタッフが考えたのが「使える文字を制限して容量を節約する」という方法だったのである。

そこで、シナリオ担当の堀井雄二は、まず呪文やモンスターの名前などを好きに決めて、そこから使う頻度の高いカタカナを厳選したそうだ。その結果、選ばれたカタカナが下記のものとなる。

「イ・カ・キ・コ・シ・ス・タ・ト・ヘ・ホ・マ・ミ・ム・メ・ラ・リ・ル・レ・ロ・ン」

以上の20文字と、「゛(濁点)」と「ー(音引き)」だけを使って、呪文やモンスター、その他のテキストを構成したのである。さらに「へ」と「リ」は平仮名と同じ文字を利用することで、容量を節約したという。

つまり、ほぼ半数のカタカナと「゜(半濁点)」は、初代「ドラクエ」では使用されていないのだ! そのため、先ほど挙げた「スクルト」・「ピオリム」・「イオナズン」は、存在すら許されていないことになる。

なお、ゲーム内に登場する敵「ダースドラゴン」は、本来「ダークドラゴン」という名だったが、「ク」が使えないために「ダースドラゴン」となっている。カタカナ制限の影響は、こんなところにも及んでいたのだ。

【追加雑学①】ファミコン版「ドラゴンクエストⅢ」ではオープニングが入るはずだった!

ファミコン版「ドラゴンクエストⅢ」ではオープニングが入るはずだった!というトリビア

容量問題で苦しんだのは、初代「ドラクエ」だけではない。

ロトシリーズ3部作の締めを飾ったファミコン版「ドラゴンクエストⅢ そして伝説へ…(ドラクエⅢ)」といえば、発売日に学校をサボって買いに行く学生が出てしまうなど、社会現象にもなった人気作品である。

しかし、カセットを差し込んでファミコンの電源を入れた瞬間に出てくるのは、真っ黒の画面に「Dragon Quest Ⅲ」の文字だけ。期待に胸を膨らませていたファンとしては、かなり寂しいものだった。

これは、本来アニメのオープニングが入る予定だったが、やはり容量の関係で削除となったために、こんな殺風景なオープニング画面となったのである。

しかし、オープニングを削除したおかげで、3つの街とイベントを入れることができたというから、この判断は正しかったといえるだろう。

ちなみに、北米版「ドラゴンクエストⅢ」である「Dragon Warrior Ⅲ」では、この幻のオープニングが入っている。それがコチラである。

なんか、絵柄が鳥山明と違って違和感が…。なお、スーパーファミコン版「ドラクエⅢ」など、のちにリメイクされたバージョンにも同様のオープニングが追加されているので、そちらもプレイしていただきたい。

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【追加雑学②】まだまだある!「ドラゴンクエスト」と容量の戦い

上記のトリビア以外にも、ファミコン版の「ドラクエ」シリーズにおいては、容量との戦いが当たり前だったようである。ここでは、容量削減のための涙ぐましい努力について語っていこう。

「ドラゴンクエストⅡ」ではストーリーを説明する画像があった!

ファミコン版の「ドラゴンクエストⅡ 悪霊の神々(ドラクエⅡ)」では、合間にストーリーを説明する画像が挿入される予定だったそうだ。そして、画像もちゃんと作られており、その名残は説明書のなかに残っている。

もちろん、この画像たちも容量節約のため削除となった。ほかにどんな画像があったのか知りたいところである。

ボス戦の音楽が封印される!

「ドラクエⅢ」の中盤に登場するボス敵・バラモスは、主人公が旅立つ理由にもなっている重要な存在である。

そんな重要なボスとの戦いでは、音楽でも盛り上げたい…そのように考えて、バラモス戦にはオリジナルの戦闘曲が作られていたが、当然のごとく容量の(以下略)。

しかし、のちにリメイクされたスーパーファミコン版「ドラクエⅢ」で、ようやく日の目を見ることになった。

かなり壮大な曲であり、プレイヤーのテンションをあげるものなのは間違いない。これを削除したときの制作スタッフは身を切る思いだったのだろうと想像される。

箱の中身はなんだろな?

「ドラクエⅡ」においては、ダンジョンで見つかる宝箱を開けると、空っぽなことがある。

これは、制作スタッフの意地悪…ではなく、もちろん容(以下略)。ちなみに、削除されたアイテムには「耳せん」・「死のオルゴール」などがあったそうだが、のちの作品ではこれらは登場していない。

果たして、どのようなアイテムだったのか? とても気になるんだが…。

雑学まとめ

いまや伝説のRPGともいえる「ドラクエ」が、あんな低容量で作られていたとは…。制作陣の最大の敵は「容量」だったことがわかる雑学だったと思う。

しかし、そのような制約があるなかでも、素晴らしい作品を作り上げたスタッフの手腕には感心するしかない。最近では、キレイなグラフィックやオーケストラばりの音楽を使ったゲームも多いが、そればかりに頼らない、別も方向で挑戦したゲームもプレイしてみたい。

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