4年に一度の祭典「オリンピック」。ずっと昔から続いているイメージだが、一番初めの第1回オリンピックはどんな感じだったのだろうか。今のオリンピックのイメージが強すぎて想像できないが…
というわけで今回の雑学では、第1回オリンピックについて調べてみたぞ! われわれが知っているオリンピックとはまったく違う事実にびっくりすること間違いなし。
ついでに、第1回オリンピックにちなんで命名された靴を紹介させてくれ! 由来となった選手のエピソードが残っていて面白いぞ。
【オリンピック雑学】第1回アテネオリンピックの参加者は、半分以上が地元ギリシャ人だった
【雑学解説】第1回オリンピックの獲得メダル数はギリシャが断トツで1位
古代オリンピックは紀元前776年に始まったといわれているが、近代オリンピックは1896年にギリシャのアテネで初めて開催された。1896年の第1回アテネオリンピックに参加した国は欧米などの先進国14か国で、参加者は男子のみで241人だった。
しかも、参加者はギリシャ人が大半を占めていて、獲得メダル数もギリシャが一番多い結果となったのだ。
当時は今のように国別で参加するわけではなく、自由に個別で参加するスタイルだったことと、ほとんど自費で参加することになっていたため、地元のギリシャ人が多かったようだ。
また、現代ほど通信が発達していなかったので、世界中にオリンピックの参加を促すこと自体が難しかったといえる。
それでもアメリカの選手は2週間の船と列車の旅をして参加したというのだから、なかなかのガッツを感じさせる。
第1回オリンピックでギリシャは金メダル10個、銀メダル17個、銅メダル19個の合計46個のメダルを獲得している。ギリシャに次いで獲得メダル数が多かったのはアメリカだが合計20個だったので、獲得メダル数でいえばギリシャが断トツで1位だ。
ちなみに、今回は分かりやすく第1回オリンピックなどの獲得メダルも金・銀・銅として計算しているが、第1回オリンピックには金メダルがなく、優勝者には銀メダル、2位には銅メダル、3位にはメダルはなかった。
第4回オリンピック以降に金メダルが登場し、3位以内までメダルがもらえるようになった。
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第1回オリンピックではギリシャが大半のメダルを獲得したが、陸上競技ではアメリカが全12種目の中で9種目に優勝するなど、圧倒的な強さを誇った。
強さの理由は、その当時まだやっている人がほとんどいなかったクラウチングスタートをしていたためだといわれている。たしかに、あまり思いつかないスタートの切り方ではある。
【追加雑学】マラソン競技優勝者の名前のナイキの靴がある
実は、第1回オリンピックのマラソンにちなんで命名されたスニーカーがある。
第1回オリンピックのマラソンには25人の選手が出場し、大半はギリシャ人だったが、序盤ではギリシャ選手はなかなかトップに立てなかった。しかし残り7キロ付近になってようやく、あるギリシャ選手が先頭に立った。これがスピリドン・ルイス選手である。
それまでの陸上競技では地元ギリシャ人の優勝選手が出なかったこともあり、観客は大興奮だ。ギリシャの王太子コンスタンティノスやその弟のゲオルギオス王子が貴賓席から飛び出して、ルイス選手と伴走して一緒にゴールするほどの盛り上がりを見せたのだった。
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ルイス選手はオリンピック初のマラソン競技に優勝し、一躍ギリシャのヒーローになったのである。このルイス選手にちなんで名づけられた靴が、1997年に発売されたナイキの「Air Zoom Spiridon(エア ズーム スピリドン)」だ。
2016年に復刻され、コラボバージョンやAir Zoom Spiridon Ultra(エア ズーム スピリドン ウルトラ)が発売されるなど、根強い人気があるようだ。
雑学まとめ
第1回オリンピック参加者の半分以上は地元のギリシャ人だったという雑学をご紹介してきた。
旅費が自己負担となれば、わざわざオリンピックのために遠出する人は少なかったので地元の参加者が多かったのだろう。たしかに、仕事を休んでまで自費で遠方の競技会に参加しようとは思わない…
現代でもスポーツが強いアメリカだが、遠いのに第1回オリンピックからわざわざ参加していたとは、アメリカのスポーツ魂にはびっくりだ。