毛ガ二といえば甲羅にびっしり生えた剛毛が特徴的。サイズが小さく身を食べるにはちょっと物足りないが、濃厚なカニみそが絶品である。
タラバガニやズワイガニと並んでカニ界では上位イメージがある毛ガニ。素朴な疑問だが、なぜ毛ガ二だけあんなに甲羅が毛で覆われているのだろうか。
余計なお世話かもしれないが、ツルツルな甲羅と比べるとあの毛深い甲羅はイメージダウンにつながるのでは? と心配になる。ということで、今回の雑学記事では毛ガ二の毛がどんな役目があるのかを調べてみた。
【動物雑学】毛ガ二の毛はセンサー
【雑学解説】毛が物質を感知する役割を果たしている
毛ガ二といえば北海道でとれるイメージがあるが、実は能登半島や宮城県沖でもとれるのだそう。
また、産地によって毛ガ二の旬の時期が異なるので、ほぼ一年を通して毛ガ二を楽しめる。スーパーに行けばわかるが、毛ガ二は一年中売られているのだ。
さて、問題は毛ガ二のびっしりと生えた毛は何のためにあるのかという話だ。これは毛が周りの気配を察知するセンサーのような役割を果たしているという説が有力である。
水の中で毛が動くことがあれば、それは何らかの影響で水の流れが変わったことを意味する。その正体は餌であったり天敵だったりもするだろう。
そうした気配を敏感に毛で感じ取っているというわけだ。あまり動きが素早くなさそうなイメージがあるが、毛をセンサーに用いることでカバーしているのだろう。
しかし、実際のところ本当に毛をセンサーとして使っているかは定かではない。
毛が生えている理由には諸説ある!?
ほかにも毛ガニに毛が生えている理由として、考えられている説がいくつかある。
- 毛ガ二の毛は、本体の甲羅が柔らかいのでそれを保護するためにあるという説
- 海底の泥が毛にくっつくことで周りの風景と同化し、天敵から逃れられるようにするためという説
他のカニは毛がないのに毛ガ二だけ毛があるところをみると、甲羅の柔らかさが原因になっているのではと思う。とりあえず今のところは、毛ガ二がどういつもりで毛をこしらえているのかは想像で判断するしかないようだ。
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【追加雑学】毛ガ二より毛深いカニがいる
毛ガ二の時点でもうかなり毛深いのに、何とさらに毛深いカニがいるらしい。ゲームでラスボスだと思って倒したら、まだ敵が存在していたときのようである。
その毛深いカニは、「ケブカガニ」だ! いくらなんでもストレートすぎやしないか…。
ケブカガニがどれだけ毛深いか、以下の動画で実際の毛深さをご確認いただきたい。
どうだろうか? とてつもない毛深さであろう。これは間違いなく毛ガ二よりも毛深い…。
このケブカガニ、一見したところ希少種のように思えるが、日本では東京湾や相模湾など関東の海に普通に生息しているらしい。また、日本だけでなく海外にもいるとのことだ。
ケブカガニはとてもちっちゃく、体長は3cmほどしかない。そのため、食べるところがほとんどなく食用には向いていない。もし食べられたとしても、毛を食べているようで食が進まない気がする…。
ケブカガニはまるでクマのぬいぐるみのような毛深さを誇っているので、海外では「テディベア・クラブ」と呼ばれることもあるらしい。
たしかにクマ並の毛深さだが、テディベアのような可愛さはないように感じる…。皆さんはどのように感じただろうか?
雑学まとめ
今回の雑学はいかがだっただろうか? カニみそで有名な毛ガ二の毛の正体だが、センサーの役割を担っているとする説が有力だった。
毛の動きで水中の獲物の動きなどを感じ取っているらしい。ただ、正確なことは分かっておらず、本当に毛をセンサーとして使っているかは定かではない。
ほかにも、甲羅が柔らかいので毛で保護しているという説や、海底の泥を毛にくっつけることで忍者のように風景に同化しているという説もあった。
何にせよ毛ガ二はとても美味しいので、北海道に行く機会があればぜひ食べてみてくれ!
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