ある程度年齢を重ねた男性の悩み事として、頭の毛が薄くなってしまうということがある。これが嫌でカツラを作ったり、謎の粉を振りかけたりといろいろと対策を練る。
その対策のひとつとして、髪の毛を剃るという手法もあるらしい。こんなことをする理由は、毛は剃ったら濃くなる説があるので、髪の毛も剃れば濃くなって、昔のフッサフサな毛髪が戻ってくるのではと考えているためだ。
しかし、本当に髪の毛を剃ったら濃くなるのだろうか? 今回の雑学ではその疑問に迫っていくぞ!
【人体雑学】髪の毛を剃ったら濃くなって生えるってホント?
【雑学解説】髪の毛を剃っても毛は濃くならない…
よく言われるのが、「ヒゲは剃ったら濃くなる」という話。たしかに剃った後のヒゲは濃く見えるし、自分の感覚だがヒゲの密度も濃くなったように思える。
しかし、ヒゲを剃ったら濃くなるという説に明確な根拠はない。
ヒゲを剃ったら濃くなったように見えるというだけである。毛は通常、先にいくにしたがって細くなるものだ。つまり、根元が一番太い。
毛を剃ったあとは、この太い部分があらわになるので濃くなったように見えるのである。実際には毛全体の太さは変わっていないのだ。
密度も濃くなるわけではない。密度が濃くなったように感じるのは、単に成長に伴い、ヒゲが生える範囲が増えただけだ。
ヒゲをはじめて剃るのは高校生などの成長期にあたるので、剃ったことでヒゲが濃くなったと錯覚してしまうのだろう。
髪の毛もヒゲと同じ毛なので、剃ったとしても濃くなるとは考えづらい。まあ、髪の毛は女性ホルモン、ヒゲは男性ホルモンという違いはあるが…。
しかし、発毛をコントロールする毛包という部位は皮膚の下に隠れているので、皮膚の上でいくら剃ったところで発毛量に影響は与えないと考えられている。
実際のところ、スキンヘッドにしたら髪が伸びるのが速くなったという話も聞かない。
髪の毛を剃ったところで、毛の濃さとの因果関係はまったくないと断言してもいいだろう。
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【追加雑学】髪の毛を抜くと毛が濃くなる?
では、髪の毛を引っこ抜いたらどうなるのだろう? 毛根に影響を与えているのだから、何かしらの影響が出そうなものだ。
しかし、毛根部を刺激しても毛が太くなるとは考えづらい。髪の毛を抜くことで、毛を生やす組織である「毛乳頭」がダメージを食らうので、毛が細くなって生えにくくなる可能性すらあるのだ。
ワキ毛などのムダ毛処理を繰り返し抜いておこなっていたところ、毛が薄くなってきたという経験がある女性の方もいるのではないだろうか?
これは、毛を生やす毛乳頭が弱っているためだと考えられる。
そのため、髪の毛を抜いた場合、濃くなるどころか薄くなってしまうのだ。ハゲを気にしている人は絶対に抜いてはならない。
ムダ毛処理にしても、薄くなるからとって抜くのは控えたほうがいい。なぜなら、皮膚の中で毛が伸びるという「埋没毛」という事態が発生する可能性があるためである。
「埋没毛」になってしまうと、皮膚が黒いぶつぶつとなって見えるなど、毛穴が汚らしく見えてしまう。しかも皮膚の下にあるので抜くことも出来ず、対応に困り果ててしまうのだ。
抜くのは出来るだけ控え、剃るにとどめよう。
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雑学まとめ
今回の雑学を見てもらって分かるように、髪の毛を剃ったからといって毛が濃くなるということはないと考えてもらっていい。ヒゲにおいても同様で、ヒゲが剃ったあと濃く見えるのは単なる気のせい。
毛は先にいくにしたがって細くなるものなので、剃ったあとの毛が太く見えてしまうのだ。またヒゲが生え始めた成長期では、さらにヒゲも成長を続けるので、剃ったことによって濃くなったと感じてしまうのだろう。
実際、毛を剃ったことで毛を生やす毛包という器官には影響を与えないのだから、毛を剃ることと毛の濃さの因果関係はないと考えられる。
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