カラムーチョといえば、皆さん子ども時代に一度は食べたことがあるお菓子であろう。ポテトチップスと並んで湖池屋の主力商品である。味の特徴はなんといっても、辛いこと。
カラムーチョのパッケージには、「ヒー」と叫んでいるおばあちゃんのイラストがあるが、実際叫んでしまいそうな辛さである。
そのカラムーチョだが、ブームになったのは1984年らしい。そんな歴史があるお菓子なのか…今回の雑学で検証してみたのでお付き合いいただきたい。
【食べ物雑学】カラムーチョはどうやって生まれた?
【雑学解説】カラムーチョは「ユニークな商品を作りたい」という思いから
1984年、ユニークな商品を作りたいという思いから開発されたのが、激辛スナック:カラムーチョ。しかし、開発当初の評価は散々なもの。「こんなもの売れるわけないだろう」と酷評を受けた。
斬新な発想というのは得てしてそういうものだが、カラムーチョもご多分に漏れず、だった。その逆境を跳ね返して人気商品となったのだから、素晴らしい努力のたまものだ。
当時、市場には辛いお菓子というものがほとんど存在しなかった。スナック菓子は主婦や子どもが食べるものだと考えられていた世の中であり、そんな市場に辛いものを出しても売れるわけがないというのが大方の見方だった。
「常識を疑え!」といったかどうかは定かではないが、ここで当時としては異端な発想をして、辛いスナック菓子を作ろうと考えたのが湖池屋だった。「日本人は昔から辛いモノが好きなのだから、辛いお菓子への需要も実はあるのではないか」と考えたのだ!
さらに当時、アメリカでは辛いメキシコ料理が流行っていたことにも目を付け、辛いチリ味が日本でも受けるかと考えた。こうした事情を考慮し、最終的には社長が「よし、これでいくぞ!」とGOサインをだしたらしい。
当初スティック状にしたのは、ポテトチップスのようなフラットな形よりも、フレーバーのノリがよく、より濃い味付けに出来るからだとのこと。辛さと美味しさを追及していったのだ。
いざ発売してみると瞬く間にヒット商品となった。いまだかつて存在しなかった新感覚のお菓子に消費者はみな、こぞって手を伸ばしたのだ。この大ヒットのカギとなったのは、コンビニ。
自分の店にカラムーチョを置くことに後ろ向きな店主や企業が多い中、コンビニだけが「これはおもしろいじゃないか」と心よく置いてくれて、大ヒットの発信地となったのだ。
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【追加雑学①】カラムーチョは激辛ブームの火付け役
激辛のお菓子という新たな市場を開拓したカラムーチョ。これをきっかけに、各ジャンルで激辛商品が出はじめた。つまり、カラムーチョは激辛ブームの火付け役となった。食べても火が出るような辛さではあるが…。
カレーや麺類で続々、激辛商品が発売された。そのブームをけん引したといってもいいのが、カレーチェーン店のボルツ。ボルツが生みだした〇倍カレーは大ブームとなった。
辛さを倍々ゲーム方式で増やしていくシステムは、当時の若者たちにウケ、大ブームになった。最高30倍まで増やせたらしい。
麺類でも当時のカネボウから「カラメンテ」、エースコックから「カライジャン」などが発売され、人気を博した。ただこうした商品の多くは、数年経つと売れゆきが落ち、発売終了となったのだが、カラムーチョは今なお人気を博しているのだから、すごいものだ。
【追加雑学②】カラムーチョ人気が再燃している
カラムーチョの販売から30年経った今、カラムーチョの人気は再燃しており、2018年の売り上げは昨年同期と比べると2割も増加している。
「なんで今!?」と思うが、ブームというのは30年周期でやってくるものらしく激辛ブームが再度訪れているらしいのだ。
食品市場全体として、激辛に代表される刺激的な味を求めているらしく、辛さがずば抜けているカラムーチョに消費者が手を伸ばしているのだ。
カラムーチョの雑学まとめ
カラムーチョにまつわる雑学を紹介してきた。カラムーチョは意外と歴史が深く、1984年に発売を開始し30年以上も愛されている商品だ。
当時は「辛いお菓子なんか売れるわけない」と考えられていたなか、湖池屋が型破りな発想で激辛スナックを生みだしたのだ。
そして発売から30年以上たった今も、そのブームが再燃している。これだけ人々に受け入れられているのは、激辛という特徴だけでなく、美味しさも間違いないためだろう。たしかに私もたまにカラムーチョは食べたくなる…。