イケメンのサッカー選手がガッツポーズをすると、観客席から女性ファンの歓声が上がる。ゴールを決めた時、ガッツポーズで全身で喜びを表すスポーツ選手は多い。
しかし、日本にはガッツポーズをしたら負けてしまうスポーツがあるようだ。
なんと、剣道はガッツポーズをして喜びを噛みしめると負けになってしまうようである。
【スポーツ雑学】剣道ではガッツポーズをしたら負けになる
【雑学解説】剣道においてガッツポーズは礼儀違反
剣道は日本の美しい美徳が反映されているスポーツだ。竹刀で激しく戦うスポーツだが、美しい姿勢にうっとりしてしまう人も多いのでは?
よくスポーツでは、得点や勝利した際にガッツポーズをする姿が見られる。接戦を勝ち抜き、勝利した瞬間に感情が爆発するのはとても良く分かる。
しかし、剣道では、ガッツポーズは禁止行為にあたる。禁止行為を行うと負けあるいは取り消しとなり、最悪退場にさせられてしまうこともあるのだ。どうしてガッツポーズはだめなのか?
まず、剣道には「礼に始まり、礼に終わる」という有名な言葉がある。たとえ勝ったとしても、感情を表に出さず、試合を受けてくれた相手に対して、礼で終わる必要があるのだ。
また、「残心」というものもある。簡単にいうと、残心とは、相手に対して1本をとったとしても気を抜かないことを指す。有効な一撃を与えたあとにもう一度構える必要があるのだ。
喜びのあまりガッツポーズをしてしまう行為は、相手に対して油断していることになる。真剣勝負で相手にトドメを刺したと勘違いし、背中を向けたらどうなるだろうか?
つまり、ガッツポーズは「礼儀」と「残心」の面からよくない行為なのだ。
【剣道体験談】ガッツポーズで負けた友人の話
筆者も中学生の時に剣道部に入っていた。実際に私の中学の友人がガッツポーズで負けたことがあるので、その時の話をしたいと思う。
実は、ルールを知らない生徒も多い。私も友人がガッツポーズをするまで、反則だということを知らなかった。
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友人が試合で一本をとり、ガッツポーズをした。そのときに審判から注意が入った。せっかく勝ち取った一本が無効になった友人は、怒りが抑えられず、小手(防具のグローブみたいなもの)を床に叩きつけてしまった。
礼儀に違反した友人は、審判の会議により一発退場。そのあとに控えていた団体戦に出場することができなかった。
こちらは、剣道のガッツポーズを再現した動画だ。このようなこともあるので、喜びは試合がちゃんと終わるまで心に留めておこう。
【追加雑学】剣道での暴言やブーイングは問題外
ほかのスポーツでは、相手の服を引っ張ったり、観客からのブーイングが起こることもある。しかし、それだけで試合に負けたりはしない。競技によっては審判に見つからないように、相手にプレッシャーをかけるのも、勝つためのテクニックだと考える人もいるだろう。
剣道では、「暴言」「ブーイング」は問題外。すぐに審議が行われ、一発退場になってしまう。
剣道は、審判の目と感覚で勝敗が決まる。なかには絶対に当たっていないのに、ジャッジで勝敗が決まってしまうことも。その曖昧なジャッジが原因で負けてしまい、審判に暴言を言ってしまう選手もいるようだ。
勝ち負けも大切だと思うが、審判に対して礼儀を持って接しなければならない。
雑学まとめ
剣道はたとえ勝敗が決まったとしても、最後まで気を抜かず「残心」が求められるスポーツだ。技が決まったとしても、気持ちが入っていなければ、一本が入ったと判断されないこともある。
相手と自分にしっかりと向き合うことが求められる。心を整えて試合に臨もう。
剣道は美しい心や強い心を育てるのに最適なスポーツである。メンタルが弱い人は、今からでも遅くないかも!