小学生の子供たちが使う学習ノートといわれて、まず思いつくのが「ジャポニカ学習帳」だろう。しかし、一部の地域では「小学生のノート=ジャポニカ学習帳」のイメージがない。
それもそのはず。実は神戸では、独自に作ったご当地ノートがあるのだ! 今回は、そんな学習帳に関する雑学を紹介しよう。
【生活雑学】神戸市には「神戸ノート」というご当地ノートがある
【雑学解説】ジャポニカ学習帳よりもメジャーなノート
「神戸ノート」というのは、関西ノートが制作している学習帳シリーズで、神戸市の様々な場所を撮影した写真がノートの表紙を飾っている。ただ、音楽ノートは神戸市の街並みを描いたイラストが、二百字帳は写真ではなく漢字が表紙に載っている。
「神戸ノート」の種類は以下の通り。
- れんらくちょう
- 自由帳
- 絵日記
- 国語帳
- 百字帳
- 二百字帳
- おけいこちょう
- 算数帳
- ローマ字練習帳
- 社会帳
- 理科のきろく
- 音楽ノート
- せいかつノート
ここまで充実しており、神戸市の小学生はどの教科にも神戸ノートを使っている。神戸市民の私も、子供のころは神戸ノートを使っていた。
周りの生徒も、ジャポニカ学習帳ではなく神戸ノートを使っていた。むしろ、ジャポニカ学習帳を使っている生徒のほうが少数派だった。特に「指定ノート」というわけでもないのだが、ノートといえば「神戸ノート」というのが当たり前だ。
神戸ノートがどれくらい神戸市民にとって当たり前なのかというと、文房具店だけでなく、スーパーの文房具コーナーにも陳列されているほどにメジャーなノートなのだ。
このようなご当地ノートは、神戸ぐらいだと聞いた時は驚いた。なぜ他の地域も、こういったご当地ノートを作らないのだろうか?
スポンサーリンク
【追加雑学】戦後でも安く良いノートを買えるように…
どうして神戸にご当地ノートが生まれたのか? 追加雑学として紹介しよう。
神戸ノートが生まれるきっかけは、戦後にあった。戦後のころは物資不足。今のように良いものが手に入らない時期だった。
しかし、神戸市はこんなことを考えていた。
「せめて子供たちには、安くてちゃんとしたノートを揃えてあげたい」
そこで神戸市は、神戸市長田区にある関西ノート株式会社に、制作をお願いした。こうして神戸ノートができたというわけだ。戦後当時の子供たちに対する思いが、神戸ノートを生み出したのである。
神戸ノートはネット販売されている!
神戸にしか流通していない神戸ノートだが、実はネット販売されている。「山田文房具店」というサイトにて、神戸ノートが販売されているのだ(「せいかつノート」と「おけいこちょう」を除く)!
どこかレトロでノスタルジックなデザインの神戸ノート。一般的な学習帳とはまた違う趣があるので、見てみてはいかがだろうか?
雑学まとめ
他の地域にはないご当地ノート「神戸ノート」についての雑学、いかがだっただろうか。神戸ノートは神戸市の小学生にとって、学習帳として当たり前の存在だ。使い続けていくうちに、自分の暮らす神戸に親しみがわいてくる。
「こういったご当地ノートを作っているのは、神戸ぐらいだ」と聞いた時に、「どうして他の地域にはこういうノートがないのか」と不思議に思ってならない。
他の地域では、おそらくジャポニカ学習帳が主流となっていると思う。しかし、神戸のようなご当地ノートを作れば、「自分たちが暮らす街にはどんなものがあるのか」など、子供たちに親しみをもたせることができるのではないだろうか?