夏はキンキンに冷えたビールや日本酒などのお酒が美味しい。あまりの美味しさに短時間で何杯もグラスやジョッキを空けてしまった、という方も少なくないだろう。
お酒はこのようにスイスイ飲めてしまうが、水だとこうはいかない。すぐお腹が膨れてしまう…。なぜだろうか?
というわけで今回は、短時間に水は大量に飲めないがお酒は飲むことができる理由について解説していこう!
【人体雑学】短時間に水は大量に飲めないがお酒は飲むことができる理由とは?
【雑学解説】お酒は水と比べて吸収・排出速度が速い
まず吸収速度についてだが、水の場合、胃に入ってもほとんど吸収されない。水を一気に大量飲んだ経験のある方ならわかるだろうが、タプンタプンと胃に溜まってしまう。腸に流れるまで待たないと、この水っ腹は収まらない。
対してお酒は胃の時点でバンバン吸収される。これはお酒に含まれているアルコールが胃で吸収される物質であるため、アルコールの吸収と一緒に水分も吸収してくれるためだ。そのため、お腹に溜まらず短時間で大量に摂取することが可能となる。
しかし吸収された水分がどこに行ってしまうのか疑問である。もちろん体外に排出されるわけだが、お酒は吸収速度だけでなく排出速度も速い。アルコールにも利尿作用が含まれているので、お酒を飲むとトイレの回数が増えてしまう。
余談だが、漫画「ハンターハンター」で「ウヴォーギン」というキャラが、敵にやられ体内に入り込んだ寄生虫を対外に排出するために、ビールをガブガブ飲んでおしっこをドバドバ出していたのを思い出した。
つまり利尿作用によってすぐ体外へ排出されること、胃で吸収されるので胃に溜まりにくいこと、この2つが理由となって、お酒は短時間で大量に飲めてしまうのだ。
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【追加雑学①】夏のビールが美味しい理由とは?
夏のビールは本当に美味しい。35度を超えるような猛暑日のなか、ビアガーデンで飲むビールなんかは特に最高だ。夏のビールはなぜあんなに美味しいのか? キンキンに冷えていること以外にも何か特別な理由がありそうだ。
これはビール特有の苦みが理由だ。苦みには体の熱感を取る働きがあり、暑さで火照った体を冷やしてくれるのだ!
苦みが原因なのでビールだけでなく、ゴーヤチャンプルーやピーマンなど苦みがウリの食べ物も夏場は美味しく感じられる。夏は苦みの季節だといってもいい。
【追加雑学②】チェイサーの本当の役割
チェイサーといえば悪酔いを防止するために用意されている水だと考えられているが、実はチェイサーにはこれ以外にも様々な役割がある。
まずは脱水症状の防止だ。お酒に利尿作用があることは先述したが、アルコールを分解するときに水を必要とすることも相まって、水分補給は大切となるのだ。お酒で水分を補給しているのに脱水症状に陥る可能性があるとは面白い。
もう一つは味覚のリセット。ウイスキーなど強いお酒をストレートやロックで飲み続けると、あまりの刺激に舌がしびれてしまうことがある。
そんなときにチェイサーを飲みひと休みすれば、また元の味覚を取り戻すことができる。チェイサーの水がキンキンに冷えていると感覚が敏感になってしまうので、ぬるま湯程度がちょうどよいそうだ。
雑学まとめ
お酒が短時間で大量に飲めてしまうのは水よりも吸収・排出速度が速いからだった! という雑学をご紹介した。しかし一気に飲めるからといって、飲みすぎには注意していただきたい。お酒の飲みすぎによるアルコール中毒で病院に搬送される患者が毎年後を絶たない。
酒豪自慢大会も楽しいかもしれないが、それで体を壊してしまっては元も子もない。自分の体の具合とよく相談して、無理のない範囲でお酒は楽しもう。
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