植物・木

O型かAB型か。カエデ科の植物の色は血液型によって異なる

雑学カンパニー編集部

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カエデ科の植物は血液型によって色が違うという雑学

驚きの事実が発覚した。植物に血液型があるというのだ。

血液型ということは、血? 植物には血が通っているというのか!?

ちょっと想像してみてほしい。木の幹の割れ目などから血がダラダラと流れ出ている様子を…。いやいや、ガチもんのホラーでしょ、それ…。

まぁ実際は植物に血なんて通っているはずもなく、ホラーな絵面は回避できそうだが、血液型があるというのは本当らしい。血もないのに血液型とはいったいどういうこと!? そんな植物の血液型に関する雑学を取り上げてみよう。

【自然雑学】カエデ科の植物は血液型によって色が違う

ばあさん
実は植物には血液型があるんですよ。
じいさん
なんと?血液型とな?!
ばあさん
しかも、カエデ科の植物はその血液型によって葉の色が赤くなったり黄色くなったりするそうですよ。
じいさん
血液型で色が変わるとな…なんとまぁ不思議な話じゃ…

【雑学解説】葉が赤くなるのはO型、黄色くなるのはAB型

葉が赤くなるのはO型、黄色くなるのはAB型というトリビア

人間には血液があるので、当然血液型というものが存在する。不思議なもので、カエデのような植物にも血液型があるという。

植物に血液はない。そりゃそうだ。

葉っぱ・幹・茎に傷がついて血がダラーッと流れるって、めっちゃホラーではないか。植物の血液型とはいったいどういうことなのか?

まずは、人間の血液型について簡単におさらいしてみよう。人間の血液型はA型・O型・B型・AB型の4つに分類される。この分類の仕方を「ABO式血液型」という。

そもそも血液型がどうやって決まるのかというと、人間の体のエネルギーを作り出す糖が鎖のようにつながった「糖鎖」という物質が関係している。糖鎖は「血液型物質」とも呼ばれ、赤血球の表面にある。糖鎖の基本形はO型、そのO型の糖鎖の形に別の糖がくっつくことで、A型やB型、AB型となる。

ばあさん
ところで、血液型が『ABO』と分けられているのには理由があるんですよ。詳しいことは以下の記事を読んでみてくださいね。

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うん、まぁ…なんだか難しい話だが、ようするに血液の中に糖があって、その糖の形によって血液型が決まるということだ。

植物の場合、血液があるわけではないので人間とまったく同じではないものの、「血液型類似物質」という似たような構成の糖鎖をもっている。だが、すべての植物が糖鎖をもっているわけではない。糖鎖をもっているのは、植物全体のわずか10%ほどだという。

じいさん
植物全体が血液型を持っている訳ではないんじゃな…

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カエデには血液型で色が変化する!

カエデには血液型で色が変化する!というトリビア

じつはカエデ科の植物は糖鎖をもつ植物。さきほど説明したとおり糖鎖の形で血液型が決まる。そして、その血液型によって葉の色が赤くなったり黄色くなったりするのだ。

カエデは秋になると、葉の色が変化する。葉が赤くなるカエデはO型黄色くなるものはAB型だ。O型のカエデには葉を赤くする「アントシアニン」という色素が、AB型には葉を黄色くする「カロテノイド」という色素が含まれている。

基本的には「クロロフィル」という物質で緑に見えている葉だが、秋になると老化作用でクロロフィルが分解され、葉の緑色はなくなっていく。分解されたあとも紫外線から葉を守るためにアントシアニンやカロテノイドの働きが強まり、葉が赤や黄色に変化するのだ。

ではここで、ライトアップされた紅葉の様子をご紹介しよう。ライトの色に負けないほど、鮮やかに色づいているのがわかる。

 

じいさん
夜の紅葉も乙なもんじゃなぁ…

そして、同じ場所で昼間に撮影されたのがこちら。ドローンを使って上空から撮っているのだが、下から見上げる紅葉とはまた一味違うのではないだろうか。

上空から見ると、それぞれの木が塊になって密集している。ブロッコリーとカリフラワーと紫キャベツみたいだ…。

ばあさん
いろいろな色がまじりあっている景色も素敵ですねぇ。

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【追加雑学①】血液型のあるカエデ、色が変わるとモミジになる?

血液型で葉の色が変わるカエデ科の植物だが、秋に紅葉する木ってカエデ? モミジ? なんだかよくわからないまま「カエデ」といってみたり、「モミジ」といってみたり…。

じつはカエデとモミジは同じもの。もともとは、カエデの葉がカエルの手に似ていることから「かえるで」と呼ばれ、それが「カエデ」と変わっていったとされる。

モミジといわれるようになった由来は、草木から染料を揉みだす意味で使われていた「もみづ」が語源。そこから、秋になると鮮やかに色がつくカエデのことをモミジと呼ぶようになったそうだ。

また、植物の分類上では同じでも、その見た目からカエデとモミジを分けることもある。どちらの葉にも切込みが入っているが、その切込みが浅いものを「カエデ」深いものを「モミジ」という。

ばあさん
園芸や盆栽の世界ではカエデとモミジは区別されているんですよ。

【追加雑学②】植物の中でいちばん多い血液型は?

植物の中でいちばん多い血液型についてのトリビア

植物の血液型も、人間と同じA型・O型・B型・AB型の4種類。人間と植物が同じように分類できるってなんだか不思議。だが、血液型別の割合は、人間のものとはかなり違う

人間の血液型は大まかに、A型が40%・O型が30%・B型が20%・AB型が10%。それに対して植物の血液型別の割合は、O型が80%次にAB型が続き、A型とB型はほとんどないため、見つけたらかなりレアだそうだ。

じいさん
植物界にも人間と同じように血液型のばらつきがあるんじゃなぁ…

雑学まとめ

植物の血液型に関する雑学だったが、なるほどそういうことだったのか。そもそも人間の血液型も、血そのもので決まるのかと思いきや、血液に含まれる糖の形が分類の基準だったのだ。

…にしても、やっぱり不思議。人間とカエデ科などの植物が、同じようなABO式の血液型で表せるなんて。

じつは植物界の中でも、「A型のカエデは几帳面で細かいこと気にしすぎなのよね~」なんて血液型あるあるが存在したりして。「几帳面な木」って…どんな木だよっ!?

じいさん
もしも本当に植物にもそれぞれの性格なんてあったら面白いじゃろうなぁ!
ばあさん
そうですねぇ。…ちょっと怖い気もしますけど。

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