世の中には、自分に似た人が3人いるといわれている。
世界には73億人もの人間がいるので、3人くらいいたっておかしくはないだろう。むしろ少なく思うかもしれない。しかし、そっくりさんが存在するのは人間だけではない。
196ある国家の象徴たる国旗は、なんとそっくりさんだらけなのだ! 果たして、あなたは見分けられるだろうか…?
【世界雑学】チャド共和国とルーマニア、モナコ公国とインドネシアの国旗はとっても似ている
チャド共和国とルーマニア、モナコ公国とインドネシアの国旗を見分けるのは至難の業!
【雑学解説】一見まったく同じだけど、色・縦横の比率が違う
実際に見た方がわかりやすいので、まずは動画をご覧いただこう。
さて、アフリカのチャド共和国とルーマニア。両国とも使っている色は青・黄色・赤で、それぞれチャド共和国では「空・太陽・独立闘争で流された血の歴史」を、ルーマニアでは「空・穀物・独立闘争」を意味する。
デザインだけでなく、色が表すモチーフも似ているが、よ~く見てみると、チャド共和国の青の方が濃い。青は青でも、群青や紺に近い色をしているのだ。
続いて、モナコ公国とインドネシアの国旗について見てみよう。
一見まったく同じ紅白ボーダーだが、よく見ると縦横の比率が違うことがわかるだろうか? ちなみにモナコ公国の方は4:5、インドネシアの方は2:3だ。
ただし、国旗の縦横比率は国連基準では2:3なので、オリンピックやワールドカップなどでは完全に見分けがつかなくなってしまう…。
ちなみに、同じ紅白ボーダー仲間は他にもいる。ここに星と月のシンボルが加わるのがシンガポール国旗で、配色が逆なのがポーランド国旗である。
【追加雑学①】国旗はそっくりさんだらけ
上記で挙げた他にも、そっくりさん同士な国旗は無数に存在する。パターンごとに見てみよう!
色の組み合わせが同じ
ヨーロッパの国旗は3色ストライプとボーダーだらけ! 通称「トリコロール」として知られる「青・白・赤」の組み合わせは、ストライプだとフランスだが、ボーダーだとオランダ国旗だ。
「緑・白・赤」はストライプがイタリアで、ボーダーがハンガリー。「黒・黄色・赤」の組み合わせは、ストライプだとベルギー、ボーダーならドイツになる。
また、アフリカ諸国ではほとんどの国旗が「赤・黄色・緑」で構成されている。これは、最後までヨーロッパの植民地支配を受けなかったエチオピアを讃え、同国の国旗にあやかったためである。
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構図が同じ
日の丸も、実は我が国だけのデザインではない。緑地に赤丸はバングラデシュ、水色の地に黄色い丸をあしらったのはパラオの国旗だ。
ただし、両国とも丸がど真ん中ではなく、微妙に左寄りになっているのが特徴。また、日の丸は太陽を表しているが、パラオの丸は月を意味する。
シンボルが同じ
ルーツや宗教が同じだったり、歴史的につながりのある国同士が、同じシンボルを使っている場合もある。
たとえば、オーストラリア・ニュージーランドの国旗はかつての宗主国イギリスに倣ったユニオンフラッグをデザインに用いている。
また、アイスランド・スウェーデン・デンマーク・ノルウェー・フィンランドの北欧5カ国の国旗は、スカンディナヴィア十字を配したデザインだ。これは、勝利の旗として伝わるデンマークの国旗・「ダンネブロ」がもととなっている。
他にも、三日月と星をあしらった国旗は、ほとんどがイスラム教の国家で、例としてトルコやパキスタンなどが挙げられる。
【追加雑学②】人気の色は?
国旗に一番多く使われている色は赤だ! 使っている国は計31ヵ国あり、これには「太陽」・「革命や戦争で流された血」・「愛国心」などの意味が込められていることが多い。
一方、全然見かけないのは紫。これは、高貴な身分の人が身に着ける色とされていたことと、染料が高価で貴重だったためである。この事情がなければ紫を採用した国もあったはずなので、もしかしたら国旗の配色ももっとバラエティ豊かになったかも…?
雑学まとめ
国旗は196しかないのに、「ダブりすぎじゃない? パクリだって訴えられないか?」と心配になるレベルでそっくりさんだらけだった。
今回、筆者は学生時代ぶりに国旗クイズをやってみたのだが、正解率が50にも届かなくてもう笑うしかなかった。自分で記事書いておきながら見事にチャドとルーマニアを間違え、絶対違うのにシエラレオネをとっさにファミマと答える始末である。
もう下の方にちっちゃくでいいから、名前書いといてほしいな…。