ウサギが寂しがりやだって? あの無表情でひたすら可愛いウサギが。
たしかに「ウサギは寂しいと死んでしまう」なんて、可愛くて面倒な女子みたいな性質があるというけど、見た目で判断していってるんじゃないか? ウサギは鳴いたりしないし、もちろん泣いたりもしない。
半ば冗談のように伝わっている話だが、実はウサギの感情は人間が思っている以上に豊かなようなのだ。
今回は、ウサギの感情についての雑学を紹介するぞ!
【動物雑学】「ウサギは寂しいと死ぬ」は本当?
【雑学解説】ウサギはポーカーフェイスだが、寂しいという感情がある
すまし顔でポーカーフェイスのウサギ。あんまり可愛いからといって、いつまでも撫でたりむやみやたらと話しかけたりかまい過ぎたりすると、彼らはストレスを感じてしまう。
かまい過ぎるのはダメなので「寂しがりや」とはいい切れないが、彼らにも人間や他の動物と同じように「寂しい」という感情はあるようだ。
たとえば、飼い主が動物病院にウサギを預けるとき。
数時間のあいだ、病院で大人しくしていたウサギが、飼い主が迎えに来た途端、足をタンタン! と踏み鳴らしたという。数時間病院に預けた飼い主に「どうして一緒にいてくれなかったの!」とぷりぷり怒っていたのだ!
可愛い、可愛すぎる…。そんなことをされたら、もう絶対にひとりにはできない。「寂しいよ~」なんて鳴き声を出すより、無言で精いっぱい寂しさをアピールされたほうがキュンとするのかもしれない。
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【追加雑学①】「ウサギは寂しいと死んでしまう」はウソ
ウサギは「寂しい」という感情をもつことが分かったが、ここで頭に浮かぶのが「ウサギは寂しいと死んでしまう」という有名な都市伝説だ。しかし、この説に科学的根拠は全くない。
「うさちゃんが寂しくて死んじゃったらどうしよう…」と多頭飼いを検討する人もいるようだが、とりあえず安心してほしい。むしろ、ウサギは自分の縄張りを大切にするため、他の生き物が多過ぎるとストレスを感じてしまうこともある。
ウサギが寂しくて死んだという印象があるのは、ウサギの性(サガ)に関係があるようだ。
本来、草食動物として厳しい自然界で生きるウサギは、外敵に弱っていることを悟られないようにするため、体調がよくなかったり病気で弱ったりしていても、飼い主にそれを隠す習性がある。そのため、飼い主はウサギの体調の変化や衰えに気づくことができない。
そして、少し家を留守にしているあいだに、さっきまで元気に見えたウサギは、誰に看取られることもなくひとりきりで死んでしまうのである。猫でもよく聞く話だが、要するに誰かの目がある場で力尽きたくはないのだろう。
その結果、出掛け先から帰ってきた飼い主は、ひとり寂しく倒れているウサギを見て、「ひとりにしてごめんね」「寂しかったんだね」と思うのである。
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「ウサギは寂しいと死んでしまう」説の背景
昔の話になるのだが、「ウサギ屋の営業トーク説」をご存知だろうか。昭和の時代、ウサギは夜店で売られており「1羽だけだと寂しくて死んじゃうから、2羽買っていきなよ」というのがウサギ屋の決まり文句だったのである。
何とも勝手だが、現代の金魚すくいと同じように、こういった夜店で売られているウサギは粗悪で、買ってもすぐに死んでしまうことが多かった。
「ウサギは寂しいと死んでしまう」説はあの大ヒットドラマの影響だった!?
この小さな思い込みやイメージが世に広まるきっかけとなったのが、1993年のドラマ「ひとつ屋根の下」の台詞である。筆者も見ていたけれど、これを言うと年齢が結構いっていることがばれる…。
ドラマ中、ヒロインが「ウサギって寂しいと死んじゃうんだから」といい放ち「♪碧いウサギ〜ずっと待ってる~♪」と切なく歌っていた。瞬く間にウサギは「か弱い女性」の代名詞となった。
それくらい世に影響を及ぼす大ヒットドラマだったのだ。懐かしいな…(遠い目)。
それはさておき、小さくて、いつもふるふると震えているウサギ。その見た目も「寂しいと死んでしまう」という説の信憑性を高めたのかもしれない。
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【追加雑学②】ウサギの寂しい気持ちに気づいてあげよう
ウサギの「寂しい」という感情がそのまま死につながることはないが、ウサギを寂しがらせると少なからずストレスを与えてしまう。ウサギはもともと臆病な性格でストレスに弱い生き物なので、心の健康のためにもできるだけ「寂しい」という気持ちに気づいて適度にかまってあげてほしい。
たとえば、飼い主の手を舐める、鼻でツンツンしてくる、飼い主の足元をぐるぐる回る、鼻をプウプウ鳴らしてくる、といった行動が見られたときは「ウサギがおねだりしている」と気づくべきなのだ。
「撫でてほしい」「遊んでほしい」など、してほしいことの詳細は分からないが、こういったときはたくさんかまってあげよう。うん、面倒な女子みたいだな。
また、ケージをかじったり、鼻をブーブーと鳴らしたり、先ほど話したように足をタンタンと踏み鳴らすときは、ウサギが不満を感じている証拠である。「お腹が空いた」「つまんない」など、こちらも考えられることは様々なので、いろいろ試してみてみよう。
雑学まとめ
今回はウサギに関する雑学を紹介した。犬や猫に比べて全体的に反応が薄い印象のウサギだが、心の中では飼い主に懐いていて「寂しい」という感情をもっている。ただでさえ見た目が可愛いウサギが寂しがりやだなんて、それはずるいだろう!
しかし、都市伝説的にいわれるような「寂しいと死んでしまう」なんてメンタルの弱い動物ではないのでご安心いただきたい。いつも一緒にいなければ! だとか、たくさんのウサギ仲間が必要! とか過保護な心配はご無用なのだ。
とはいえ、無言で「寂しい」なんて感情を抱えられては辛いのもたしかだ…。しつこくして嫌がられるのも困るし、一体どうしたら。
ええい! 可愛いから仕方ないか。まったく、ウサギとわがままな女子にはお手上げだぜ。
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