五輪トリビア

五輪には芸術種目があった!が…微妙な理由で廃止された。|オリンピック雑学

オリンピックには芸術種目があったという雑学

4年に一度開催される国際的な一大スポーツ大会であるオリンピックは、古代ギリシャのオリンピアという場所で開催されていた競技大会が起源…ということをご存知の方は少なくはないであろう。

宗教行事という意味合いの強かった当時のオリンピックには、ギリシャ各地から競技者たちが参加していた。なんと、オリンピックと戦争が重なってしまったら、休戦してまで開催していたという国を挙げての一大イベントだったのである。

そんなオリンピックには昔、芸術種目があったことをご存知だろうか? スポーツと芸術、アウトドアとインドアという一見相反するこのふたつには、意外な共通点があったのである…。

【オリンピック雑学】オリンピックには芸術種目があった

1912年から1948年のオリンピックには、芸術種目が存在していた。

【雑学解説】スポーツも芸術も神様を表現するもの?

スポーツも芸術も神様を表現するものだったというトリビア

オリンピックといえば、手に汗握る様々なスポーツの試合が開催される大会である。そんなオリンピックにどうして芸術種目が存在したのか…?

これには、古代のオリンピックの開催理由が関係している。

大昔のオリンピックは、純粋に試合を楽しむというより、神々のために催されるという宗教的な意味合いをもつものであった。強靭で美しく均整のとれた体で神々を表すことが、当時のスポーツの役割だったのである。

また、オリンピック発祥の国・古代ギリシャでは、「見た目ばっちり、スポーツ以外にもいろんなことができて、人間的にもめっちゃいいヤツ」という、「それどこの漫画の主人公?」的な人物が理想とされていた。

そのため、オリンピックの競技の中には、スポーツ以外にも彫刻や音楽・文学などの種目があったのだといわれている。

ところが、古代オリンピックは、ギリシャがローマ帝国に支配され、国教をキリスト教と定めたために、一度消滅してしまう。しかし、その後長い年月を経て、フランス人のピエール・ド・クーベルタンという人物により、1896年にオリンピックは復活する。

「近代オリンピックの父」が古代オリンピックに習い、芸術種目を追加させた

「近代オリンピックの父」と呼ばれるクーベルタンは、父親が画家ということもあり、芸術に理解のある人物であった。

そんな彼は、「オリンピックはただのスポーツ大会やないねん! 心と体を向上させるための神聖なもんやねんって! やから、昔みたいに芸術も競技に加えへんか? な?!!」と訴え、芸術種目をオリンピックに追加させたんだそうだ。

この芸術種目は、1912年のストックホルムオリンピックから、1948年のロンドンオリンピックまで存在していた。

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【追加トリビア①】いったいどんな芸術種目があったのか?

オリンピックの芸術種目についてまとめた雑学

オリンピックの芸術種目は、絵画・彫刻・建築・音楽・文学の5部門に分かれていた。

これらの競技への参加資格は、「スポーツと関係がある人物かどうか」だったそうだ。「関係がある」って、いったいどれくらいのレベルを指すのであろうか? 普通の会社員で、草野球が趣味だった父親をもつ筆者(※運動大音痴)は、参加できるのであろうか…?

もちろんテーマは「スポーツ」であり、この題材の作品を制作、審査員による採点ののちに順位が決まるというものであった。ちなみに、スポーツ種目のように、優秀なものから順に金・銀・銅メダルが与えられていた。

この芸術種目、もちろん日本人も参加している。1936年のベルリンオリンピックでは、絵画部門で藤田隆治の「氷上ホッケー」・鈴木朱雀の「古典的競馬」という作品が、それぞれ銅メダルを取得している。

【追加トリビア②】オリンピックの芸術種目が廃止となった理由

それでは、どうしてオリンピックの芸術種目が廃止となってしまったのであろうか?

どうやら、作品の運搬が難しいというケースがあったり、審判の基準があいまいで採点しづらかったということが原因らしい。「いや、開催する前に気付けよ」というツッコミはなしでお願いしたい。

絵描きの筆者からすると、そもそもルールというものがない芸術に、点数をつけるというのは間違いであると思う。芸術作品の良しあしは見る人それぞれの判断によるところが大きく、要は「好みか否か」なのである。

そんなわけでオリンピックから芸術種目は消えてしまったが、文化プログラムという形で芸術展示は行われている。個人的には、競技に取り込んでしまうよりも良い選択だったと思う。

トリビアまとめ

かつてはオリンピックに芸術種目があったというトリビア

近代にオリンピックを復活させたピエール・ド・クーベルタンは、古代オリンピックの意志を引き継ぐがために、芸術種目をオリンピックに加えた。

結局、「やっぱ芸術って採点するもんやないねんな」ということで廃止となってしまったこの芸術種目、現在ではオリンピック開催都市での芸術展示という形で残されている。

ちなみに、1964年の東京オリンピックでは、日本の古美術・近代美術や伝統芸能が展示・公開されており、好評だったという。

オリンピックというとスポーツ競技ばかりに目が行ってしまいがちだが、これからは芸術展示にも注目していただきたい。

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