オリンピックは世界各国で開催される。ということは、当然飛行機でブーンだ。飛行機代などの旅費ってものすごく高いのでは…?
おとなりとか、近い国での開催ならまだしも、中にはかなりの長時間・長距離のフライトになることだってある。
オリンピックに出るのはなにも超有名な選手ばかりではない。ちょっとマイナーな競技の選手だと、大手のスポンサーもついていないんじゃないか? もし旅費が選手の自腹だったら、「飛行機代が出せないのでオリンピック出場は諦めます…しくしく…」なんて人もいるかもしれない。
というわけで、オリンピックに出場する日本人選手の旅費にまつわる雑学を紹介しよう。
【オリンピック雑学】オリンピック会場までの旅費は選手の自腹?
【雑学解説】選手の旅費はオリンピック委員会が負担
オリンピックの時期になると、海外へ出発する出場選手の様子がニュースなどで頻繁に伝えられる。そこから長い空路につくわけだが、このときの旅費はいったいどこから出されているのだろうか?
オリンピック中にかかる費用のうち、旅費や物資・機材の運搬費、また選手村以外での宿泊費などは、基本的に日本オリンピック委員会が負担している。「ジャパンハウス」といわれる関係者を招く施設の運営費などもそうだ。
ちなみに、こちらがジャパンハウスを扱ったニュースの動画。このようなことにも使われているんだなあ。
日本オリンピック委員会の予算の中には、毎年文部科学省から出ている補助金がある。年度によるバラつきはあるが、補助金の額は数億円から多いときで25億円ほど。こちらも選手の旅費に充てられる。
こうして日本オリンピック委員会が負担する旅費だが、これは選手団全員分になる。
選手団には、出場する選手はもちろん、日本オリンピック委員会の役員やコーチ・トレーナーなども含まれるので、そういった人たちの旅費も合わせると、まぁ結構な金額になりそうだ。
一説によると、JALやANAがオリンピックのスポンサーなので飛行機の搭乗券代は割安になるなんて話も。
このように、日本オリンピック委員会と国が、選手の海外派遣にかかる費用を負担しているのだ。
ただ、このように選手自身が旅費をまったく負担しないことで、結果が出なかった場合に厳しいコメントを受けたり、選手が責任を感じてしまったりすることもある。
オリンピックに出場するって、もうそれだけでほんとにすごいこと。期待している分厳しい意見になってしまうのもわからなくはないが、でもやっぱり、選手がそれに対して謝罪のようなコメントをするのはちょっと悲しいぞ。
選手村から会場までの交通費はオリンピック開催国が負担
オリンピック開催地までの旅費は日本オリンピック委員会が負担。では、実際に開催地に着いてからは? 選手村から試合の行われる競技場までの交通費は誰が負担?
これは、現地のオリンピック委員会が負担することになっている。会場までの交通費だけでなく、選手村内の宿泊費や食費なども現地のオリンピック委員会が負担するそうだ。うわー、お金かかる…。
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【追加雑学①】スポンサー企業が五輪選手を支援することも
選手によっては旅費をオリンピック委員会ではなく、自分のスポンサー企業に支援してもらう人もいる。また、選手自身が企業に勤める社員だったりすると、勤務先である会社から出されることもあるとか。
女子柔道のヤワラちゃんこと谷亮子選手はトヨタの社員だったので、アテネオリンピックの際には5,000万円もの費用を谷選手のために使ったそうだ。
【追加雑学②】オリンピック選手の家族は自己負担
選手団の旅費は日本オリンピック委員会の負担だが、では選手の家族が現地で応援するとしたら、その家族の分はどうなるんだろう? 残念ながら、家族の旅費は自己負担だ。
大企業などがスポンサーについていれば招待してくれることもあるらしいが、基本的には自腹。家族といっても、たとえば奥さんや旦那さんだけが応援に行くなら1人分の負担だが、もし親・兄弟・子供・親戚など大人数になると…。
しかもオリンピック期間中は物価が普段よりもだいぶ上がるので、かなりの出費になる。海外での開催だと日帰りってわけにもいかないだろうし。こわいこわい。
でもやっぱり家族がオリンピックに出るなら応援に行きたいよなぁ。
「オリンピック選手の旅費」の雑学まとめ
今回の雑学はいかがだっただろうか。オリンピックに出場する選手の旅費は日本オリンピック委員会の負担、そして応援のために現地入りする選手の家族の旅費は自己負担。さすがに家族までは面倒みてくれないってことだ。
ふがいない結果で終わってしまったとき、「国のお金で行ったくせに!」と叩く世論と、謝罪する選手たち。そもそもオリンピックの代表選手に選ばれるというだけでもすごいこと。しかも結果はどうであれ、真剣にやっていない選手なんているわけがない。
世間の雑音なんて気にせず、堂々と胸を張って戦い、今後もたくさんの感動を見せてもらいたいものだ。